ビットコインの歴史|誕生から2026年まで価格推移で解説

最近、投資や決済システムなどで注目度が上がっているビットコインですが、そもそもどういう経緯で始まったのかあまり詳しく語られることはありません。

今後の金融業界のめまぐるしい変革を予想する上でも、ビットコインの原点に触れて着実に学んでいくことが大切です。ここでは、ビットコインの誕生からこれまでの歴史について時系列で分かりやすくまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

目次

ビットコイン(BTC)年表

年月 内容
2008年10月 中本哲史(ナカモトサトシ)氏がビットコインに関する論文(ホワイトペーパー)を発表
2009年1月 ビットコインが初めて作られる
中本哲史によってビットコインがリリースされる
中本哲史以外の人物により初めてマイニングされる
ビットコインが初めて送金される
2009年10月 ビットコインの初値が明らかになる
ビットコインが初めて法定通貨で購入される
2009年12月 難易度(difficulty)の調整がなされる
2010年2月 初のビットコイン取引所がオープンする
2010年5月 初めてモノ(1万BTC=ピザ2枚)の売買がなされる
2010年7月 世界的に有名なコンピューター専門の電子掲示板「Slashdot」に掲載される
2010年8月 ビットコインのバグを利用し1840億BTCが偽造される
2011年1月 Tonal Bitcoinユニットの標準化(初のアルトコインと呼ばれている)
総発行量の25%¥が採掘される
2011年3月 ビットコインネットワークのハッシュレートが短期間で2倍に
難易度(difficulty)が10%近く低下
2011年6月 マウントゴックスが会計検査官の PC からハッキングされる
2011年8月 P2P decentralizedマイニングプールでの最初のブロックが採掘される
初めてDifficultyが連続して低下する
2011年9月 Casasciuscoinという手に取れるビットコインができる
2012年3月 それまでで最大額のビットコインの盗難が発生する
2012年4月 (P2SH)Pay-to-script-hashが有効になる
2012年5月 SatoshiDiceのトランザクションがビットコインネットワークの半分以上を占める
2012年6月 キプロス危機により、ビットコインの価格が上昇する
2012年11月 初の半減期を迎え、報酬額が50BTCから25BTCになる
2013年2月 Bitcoin Client v0.8がリリースされる
バグによりハードフォークが発生する
2013年10月 カナダバンクーバーに初めてビットコインATMが設置される
2013年11月 FBRのバーナンキ議長がビットコインを認める発言をし、価格が上昇する
2014年2月 マウントゴックスが民事再生法の適用を申請し経営破綻する
2014年6月 マイニングプール「Ghash.io」のハッシュレートが51%になる
2014年10月 大量のBTC売り注文が出される
2015年6月 ニューヨークでBitLisence(デジタル通貨対象の規制)が始まる
ギリシャの債務不履行デフォルト危機によりビットコインの価格が一時7%上昇する
2015年8月 BitcoinXTがリリースされる
2015年11月 ビットコインのマークがUnicodeに認可される
2016年1月 Mike Hearnがコア開発から離脱する
2016年2月 Bitcoin classicがリリースする
2016年5月 Craig wrightが「自分がsatoshi Nakamotoである」と主張する
2016年7月 2度目の半減期を迎え報酬額が12.5BTCになる
2016年8月 香港のゲートウェイBitfinexがハッキングの被害にあう
2017年1月 ウィキリークス創始者Julian Assangeがビットコインハッシュ読み上げで生存を証明する
2017年2月 中国の取引所がBTC引出しを停止し、ビットコインの規制を始める
2017年3月 コア開発者とマイナー陣の対立が激化する
2017年7月 Mt.GOX事件の主要人物が逮捕される
2017年8月 ハードフォークによりBitcoinCash(BCC, BCH)が誕生する
2017年9月 政府による中国取引所の閉鎖が発表され、ICOやマイニングにも影響が及ぶ
BTCとLTCの間でatomic swapが成功する
2017年10月 BTCが初めて60万円台を突破し、最高値を更新する
2017年12月 アメリカの先物取引所である「CME」がビットコインの先物取引を開始
2018年1月 Facebook(Meta)が仮想通貨の広告掲載の禁止を発表
2018年3月 Googleが仮想通貨の広告掲載の禁止を発表
Twitter(X)が仮想通貨の広告掲載の禁止を発表
2019年9月 BakktがBTC先物サービスを開始
2019年11月 中国政府が仮想通貨取引を取り締まる新たな規制を開始
2020年5月 3度目の半減期を迎える
2021年2月 米テスラ社が15億ドル分のビットコインを購入
2021年3月 NFTアートが歴史的な高値である約75億円で落札される
2021年4月 米コインベースがナスダックに上場
2021年9月 エルサルバドルがビットコインを法定通貨に定める
2021年10月 アメリカで初めてビットコイン先物ETFが上場
2021年11月 ビットコイン価格が過去最高値を記録
2022年1月 ロシア中銀が国内における暗号資産の利用およびマイニングの禁止を提案
2022年5月 テラ(LUNA)問題により市場が急落
2022年11月 FTXグループが破産申請
2023年6月 ブラックロックがBTC現物ETFを申請
2023年10月 SECが敗訴し、BTC現物ETFの承認が現実的に
2023年12月 ビットコインが4万ドルに回復
2024年1月 SECがビットコイン現物ETFを承認
2024年3月 ビットコイン価格が1,000万円を突破
2024年4月 4回目の半減期到来、マイニング報酬が6.25BTC→3.125BTCへ
ビットコインETFの総運用資産が500億ドル超に拡大
2024年11月 米大統領選でトランプ氏当選、仮想通貨フレンドリー政権誕生への期待でBTC急騰
2024年12月 1BTCが史上初めて10万ドル(約1,600万円)突破、新たな過去最高値を記録
2025年1月 トランプ大統領就任・暗号資産大統領令に署名、米規制環境が大幅改善
2025年3月 米国でビットコイン戦略的備蓄(Strategic Bitcoin Reserve)設立の大統領令署名
2025年上半期 ビットコインETFの総運用資産が1,000億ドル超に到達、機関投資家の存在感が拡大
2026年1月 トランプ政権の仮想通貨推進政策が本格始動、SECが規制緩和・ビットコイン関連金融商品の承認を加速
2026年上半期 複数国がビットコイン戦略的備蓄を検討・導入、機関投資家の保有比率がさらに拡大

ビットコイン(BTC)の歴史

2008年「ビットコインの仕組みが誕生」

ビットコインについての論文が2008年10月31日に、中本哲史(ナカモトサトシ)という謎の人物によってオンラインコミュニティのメーリングリストに発表されたことにより、中央集権のないブロックチェーンの仕組みによる国際通貨が発明されました。

2009年「ビットコインに価格がついた」

2009年には、中本哲史氏の論文に賛同した開発者と協力者によってBitcoin-Qt(現在のビットコインコア) というオープンソースクライアントのウォレットアプリケーションが1/9にリリースされました。ビットコインの誕生です。

それからしばらくはビットコインの取引自体は行われていたものの、開発者同士で送金されているだけで価格を介した取引は行われていませんでした。価格レートが初めてついたのは10/5で、New Liberty Standardが発表しました。

ビットコインは採掘に必要な電力から計算され、1ドル1,309.03BTCと提示されました。その後、10/12には、仮想通貨のビットコインが初めて法定通貨と交換されることとなります。初めて購入したのは「New Liberty Standard」で、5,050BTCを5.02ドル、1ドルあたり1,005.976BTCという破格値での取引でした。

2010年「1万BTC=ピザ2枚で販売」

2010年はビットコインにとって大きな躍進の年でした。2010年年初の1BTCの価格は0.09円、同年年末には24円、1年間でおよそ260倍に急上昇しました。

なぜ、2010年にそこまで急激な価格の上昇が起こったのでしょうか。その理由としては「ビットコイン・ピザ・デー」が大きく関わっています。現実のモノ(ピザ2枚)と1万ビットコインが交換されたことで、仮想通貨とモノが初めて取引されました。

これは当時の関係者にとっては非常に驚きを以って迎えられました。ドルや円と同様に、現実のモノと交換できることが証明されたのです。この歴史的な瞬間を祝して5/22は「ビットコイン・ピザ・デー」と呼ばれ、世界中でピザをビットコインで購入すると割引されるそうです。

その後、7月には世界的に有名なコンピューター専門の電子掲示板「 Slashdot 」に取り上げられたことにより知名度が上がりました。同月にはMt.Gox社がビットコイン取引所を開設、9月には世界初のマイニングプールであるSlush’s poolにより初めてビットコインの採掘に成功しました。

その後8/15にはバグをついて1,840億ビットコインが偽装され、その後5時間後に新しいバージョンのクライアントが公開されたことにより、ビットコインが分岐しました。

このことにより、問題のトランザクションを超えてすべてのノードが受け入れ、その後もブロックチェーンはつながり続けています。このようにして、さまざまな弊害や問題が起こっても、ビットコインを世界中で守り続けていこうとする動きが見られるようになってきました。

2011年「ビットコイン冒険の年」

2011年はビットコインを利用する人々とって、好奇心旺盛な年となりました。1/2にはビットコインと同じくブロックチェーン採用のTonialBitcoin(TBC)という世界初のアルトコインが生まれました。

1/28にはビットコイン総発行量の25%がマイニングされ、ブロック高が105,000になりました。3/21にはPlatoと名乗る人物がビットコインのみでアメリカのハーフォードからロスまでを旅行しました。まだまだビットコインが使えるお店は少なかったようですが、コミュニティ仲間やガソリンスタンドへの直接交渉などでなんとか乗り切ったようです。

その後9/6には、実際に手に取って使用できるフィジカルビットコインが作られました。そのほかにも不動産物件や飛行機などがビットコインによって取引されました。ビットコインが実際に価値の取引に利用されはじめ、さまざまな人や企業がビットコインやブロックチェーンを使った起業アイディアを企画し始める年となりました。

2012年「ビットコイン盗難と半減期」

2012年はビットコインにとって激動の年になりました。3/1、これまでで最高額の50,000BTCがLinode社のサーバーから盗難されました。その後もBitcoinica, Bitfloorがハッキング被害に合うなどセキュリティに対する対策も急務となりました。

4/1にはP2SHが有効になり、複数の秘密鍵によるビットコイン送金などのマルチシグネチャ方式が可能となり、ビットコインの使用がより便利になっていきました。

9/24には米証券取引委員会のPhillip Moustakis上級検事が「ビットコインのポンジスキムなどの詐欺的な案件によってビットコインの価格が30%下落しているため、本格的な「Bitcoin Savings and Trust」の調査を実施すると発表しました。

9/27にはBitcoin財団の設立によって、コア開発チームとデジタル通貨を監督する機関が実装されました。11/28には初の半減期が訪れ、マイニング報酬が25BTCになりました。

2013年「金融危機回避に利用され始めるビットコイン」

ビットコインの価格は2013年初頭までは1ビットコイン=約1,000円ほどでずっと低いままでしたが、2013年3月にキプロスの金融危機をきっかけに、ビットコインの価格が急騰していきました。

キプロスは、国家財政が破綻しそうになって、欧州連合から金融支援を受けることになったのですが、その条件として財政再計画を提示と実行を要求されました。キプロスは財政再計画の実行のために、銀行の預金を封鎖し始め、さらに預金額が多い人には強制的に税金をかけると発表しました。

大金を預けている富裕層の人達は、そのような酷い事を素直に受け入れるはずもなく預金を封鎖・課税されないようにするためビットコインに資金を移動し始めます。

ここから一気にビットコインを購入する人が大量発生し、ビットコインの価値が1BTC=5,000円以上に値上がりしました。このキプロスでのビットコイン急騰の話が中国の人たちにも伝わり、中国でも買われ始めます。

中国では外貨管理が厳しいので、人民元からの資産の逃避先がほしかった事から、今度は中国でもビットコインが注目を集め、ビットコインを購入する中国人が大量発生しました。

11月末から 12月初旬にはビットコインの価値が約110,000円まで急騰しました。しかし富裕層が国外へ資産を流出させ続けると、いずれは中国の国家基盤が揺らいでしまうと危倶されました。

12/5、中国人民銀行は各金融機関に対して「ビットコインを使用した金融サービスを禁止し、通貨として流通させない」との声明を通達しました。この中国政府の規制によって、ビットコイン価格が一気に急落し、半月後の12/8には1BTC=約55,000円まで落ち込みました。

2014年「ビットコイン試練の年」

年明けビットコイン価格は1BTC=99,000円まで値を戻しましたが、まもなく2013年の年末に起こった中国政府が金融機関でのビットコイン取引停止という出来事が着実に築き上げた価格を突き落としていく結果となります。

ビットコインは自国通貨の不安定、信用不安が根強い国家で取引が盛んに行われるようになってきました。特に、中国の富裕層は自国通貨の「元」への信用性が低く、資産流出に警戒感が強い中国政府の目を盗んで資産を外国に移す手段を常に模索していたため、送金時の匿名性、送金決済のスピード感は中国政府の監視の目をすり抜ける良策でした。

しかし、中国政府の介入による現金化による売り圧力は、相場価格を一気に押し下げ、ビットコイン価格は2014年2月、一時1BTC=18,280円まで急落しました。

同じころ、ビットコイン取引所最大手マウントゴックス社の65万枚のBTCがハッキングの被害にあいました。通称「マウントゴックス事件」です。マウントゴックスが破たんしたことで、わずか2か月でBTCの価格が半減以下となりました。日本でも芸能人など多くの投資家がビットコインを失い、話題になりました。

このままビットコインは世から消え去ってしまうのかと思われましたが、仮想通貨の将来性と技術革新を疑わない人々によってひそかに売買と開発が続けられていました。

このころ、今では国内取引所として活躍しているbitflyer(5/26 Open)、bitbank(6/18 Open)、Coincheck(9/19 Open)の他、多数の取引所が誕生し、日本国内で売買しやすくなったことから、取引の機会損失を防ぎました。

また、アメリカのコンピューター大手のDell、マイクロソフトがビットコイン決済を開始し、アメリ限定ではありますが、市場の縮小を少なからず防ぐ結果となりました。功を奏したのか、価格は3万〜6万円台を増減しながら徐々に落ち着きを取り戻したビットコインは、失意よりも期待感が上回り、以前よりも安定と信頼を得ていきながら進化していきました。

2015年「世の中に浸透していくビットコイン」

6/3、ニューヨークでBitlicenceというデジタル通貨のための規制がリリースされ、ビットコインがより信頼できる通貨と位置づけされるための基準が出来ました。ビットコインを取り扱う企業は要件を満たすため、ライセンスを取得しなければならなくなりました。

8/1、マウントゴックスの元社長であるマルク・カルプレスが自身の口座のデータ改竄、残高水増しの疑いで逮捕、顧客の預金横領の容疑で再逮捕されました。11/3には、ビットコインを表すというというマークがUnicode(文字符号化方式や符号化文字集合などを定めた、文字コードの業界規格)対応になりました。

ビットコインはその存在がだんだんと世の中に認知され、投機目的だけではなく、ビジネスのツールとしても変化しながら便利に利用され始めました。ビットコインのコミュニティも活発化し、ブログやSNSでもさまざまな意見や新しい開発などを発信する人が増えていきました。

2016年 「サトシ・ナカモトの正体が判明!?」

年始では1BTC=460ドルで動き始めたビットコインの価格推移ですが、1月15日マイクハーンがコア開発から離脱したことで350ドル付近まで下落しました。マイクハーンはグーグル本社のディベロッパーとして従事し、その後フルタイムのビットコイン開発者に転身したイギリスの開発者です。

前ビットコインコア開発者のギャビンアンドレンセン氏と共に2015年8月にビットコインコアのフォーク、Bitcoin XTをリリースした後 R3Cevのメガバンコンソーシアムの一員としてブロックチェーンの開発に取り組みました。

彼は「ビットコインは失敗した」というテーマで以下のように記しています。

ビットコインはいつか失敗するかもしれないと思ってやってきた。しかしいよいよ、ビットコインは失敗したと結論せざるをえない状況にはとても悲しく思う。

基本的な条件が歪んでしまっているし、短期的にも長期的にも、コインの価格は下落傾向をたどる事になるだろう。僕はこれ以上ビットコインの開発には関わらないし、自分のビットコインも全て売却してしまった。

マイクハーンは、実質的中央集権化してしまっている現状に対しても危惧していたようです。しかし、ビットコインは世界中の人々に愛されるように進化していきます。

2/10、ビットコインのハードフォークであるビットコインクラシックがリリースしました。5/2、オーストラリア人起業家、Craig wrightが「自分がサトシ・ナカモトである」と主張しました。

7/10、Bitcoin史上2度目の半減期(ハーフニング)が訪れ、ビットコインのマイニング報酬がそれまでの25BTCから12.5BTCへと変更されました。各企業のICOも活発になり、新しいコインが続々と出現しました。

クラウドマイニング、レンディングなどの新しいサービスも増え、詐欺情報も多くあるにもかかわらず、今までビットコインに懐疑的だった投資家たちもさまざまな案件に投資するようになりました。

8/2、香港のBitfinexが保有資産の36.067%にあたる11,9756BTCのハッキング被害に会いましたが、独自通貨BTFを発行して被害にあったユーザーに配布し、株やUSDと価値の交換をすることで補償しました。その結果ユーザーに被害の全額を返済することに成功しました。

2017年「最高値を更新しつづけるビットコイン」

1/10、WikiLeaksの創始者であるJulian Assangeが死亡したという情報が流れた際、ブロックチェーンに刻まれた、未来が予測不可能であるビットコインのハッシュ値を読み上げることで、現在に生きていることの証明をしました。

2/9、中国政府はマネーロンダリング対策として、中国国内の取引所の引き出しを停止しました。その後、取引所ではなく、相対取引のサイトlocalbitcoinsで取引する中国人が相次ぎ、出来高が5倍に膨らみました。3月から夏にかけ、開発者とマイナーの間でSegWitやブロックサイズなどのスケーラビリティ問題で対立が激化しました。

7/26、マウントゴックス事件に関与していた容疑でAlexander Vinnikという人物がギリシャで逮捕されました。8/1、ViaBTCのハードフォークが実行され、Bitcoincash(BCC、BCH)が実装されました。ハードフォークがあった時点で BTC 保持者は同量のBCCが無償で配布されました。

9/15、中国人民銀行がビットコインの需要の増加に歯止めをかけるべく、取引所の売買、ICOの規制を強化しました。そのことで、一時ビットコインやアルトコインの価格が下落しましたが、すぐに値を戻しました。

10/12、ビットコインの価格が1BTC=60万円を突破し、最高値を更新しました。これから発行されるビットコインゴールド「BTG」の無償配布が目的でビットコインの買い注文が殺到していることが原因としてあげられています。

2018年「ビットコインバブル崩壊」

2018年は仮想通貨にとって受難の年でした。1月、Facebook(現Meta)がICO・暗号資産関連広告を全面禁止すると発表。3月にはGoogleとTwitterも同様の禁止措置を公表し、主要プラットフォームが足並みを揃えました。

広告禁止の連鎖は市場心理を直撃し、価格は急落しました。年初に約150万円だった1BTCは4月に約70万円まで下落。その後も反発できず、12月には30万円台に沈みました。年初比で80%超の下落で、「仮想通貨バブル崩壊」として記憶されています。

2019年「大きな価格変動」

2018年の弱気相場は2019年の3月頃まで継続し、ビットコインの価格は一時1BTC=約35万円という低水準にまで落ち込みました。この長期にわたる下落トレンドは多くの投資家に不安をもたらしましたが、4月に入ると市場の雰囲気が一変します。

相場が突如として上昇に転じ、ビットコインの価格は急激な高騰を見せ始めました。この上昇トレンドに乗った仮想通貨市場の王者ビットコインは、わずか2ヶ月余りで驚異的な値上がりを記録し、6月には約150万円という高値にまで到達します。

しかしながら、このような急激な上昇トレンドは長期間続くことはありませんでした。9月頃になると、市場の勢いは再び下降トレンドへと転換します。この時期、業界にとって大きな期待を集めていた出来事がありました。それは、機関投資家向けの仮想通貨取引プラットフォーム「Bakkt(バックト)」によるビットコイン先物サービスの開始です。

多くの市場参加者がこのサービス開始を好感し、ビットコイン価格の更なる上昇を期待していました。しかし、予想に反して、サービス開始後の取引出来高が期待を大きく下回ったことから、市場全体に失望感が広がり、その結果ビットコインの価格は80万円台にまで急落することとなりました。この急落は、多くの投資家にとって予想外の展開であり、市場の不安定性を改めて認識させる出来事となりました。

その後、ビットコインの価格は一時的に100万円台まで回復の兆しを見せます。しかし、この回復も長くは続きませんでした。11月に入ると、仮想通貨業界に新たな逆風が吹き始めます。

まず、大手仮想通貨取引所の1つである「Bitmex(ビットメックス)」において、顧客の個人情報であるメールアドレスが大量に流出するという深刻なセキュリティ事故が発生しました。この事件は、仮想通貨取引所の安全性に対する信頼を大きく揺るがすこととなりました。

さらに、仮想通貨に対して慎重な姿勢を取り続けてきた中国政府が、仮想通貨取引を取り締まる新たな規制をスタートさせたことも、売り圧力を強めました。

これらの要因が重なり、ビットコインの価格は再び下落トレンドに転じ、1BTC=約80万円という水準にまで下落することとなります。この一連の出来事は、規制環境の変化が仮想通貨価格に直結することを、2019年は繰り返し証明しました。

2020年「コロナによる下落」

2019年末まで続いた下降トレンドは、2020年に入ると一転しました。1月に約75万円だった1BTCは2月に約100万円まで急騰しましたが、3月11日のWHOによるパンデミック宣言を機に急落。3月13日には50万円台まで下落し、わずか1か月で約半値になりました。

世界の株式・金・商品市場が連鎖的に売られる中でビットコインも例外ではありませんでした。しかし各国の大規模金融緩和を受け、市場は予想外に早く立ち直ります。

5月12日には3回目となる半減期を迎え、この重要なイベントも相まって、1BTCは約100万円まで回復しました。半減期は、ビットコインの供給量に直接影響を与えるため、多くの投資家にとって重要な指標となっています。

その後も、DeFi(分散型金融)の急速な成長と人気などにより暗号資産市場全体が堅調に推移しました。DeFiは、従来の中央集権的な金融システムに代わる新しい金融サービスの形として注目を集め、ビットコインを含む暗号資産全体の価値提案を強化しました。この結果、2020年10月現在、ビットコインの価格は約130万円まで上昇しています。

2021年「ビットコインの躍進」

2020年からの回復基調に加え、NFTレイヤー2などの技術トレンド、Web3やDAOといったバズワードの普及により、市場は急成長。2021年の仮想通貨市場は業界にとって躍進の年となりました。

ビットコイン価格は2020年末から急上昇し、年始の1BTC約300万円から10日後には約400万円に達しました。テスラの15億ドル(約1,600億円)のビットコイン購入発表を受け、2月21日には1BTC約600万円まで高騰し、市場の強気トレンドを後押ししました。

3月には、NFTアーティストbeepleの作品が約75億円で落札され、NFTブームが始まりました。BAYCやクリプトパンクスなどのコレクティブNFT、The SandboxやDecentralandなどの土地NFTの価値が急上昇しました。

4月、コインベースがナスダックに上場し、一時企業評価額が1,120億ドルに達しました。暗号資産関連企業の上場としては世界初で、初値は参考価格250ドルを52.4%上回る381ドルでした。

9月7日、エルサルバドルでビットコインが法定通貨となり、市場は再び強気に。1BTC約500万円から1ヶ月後には約755万円まで上昇しました。10月15日には米SECがビットコイン先物ETFを初承認し、19日の上場初日には10億ドル規模の取引高を記録しました。

10月29日、フェイスブックが社名を「Meta」に変更し、メタバースへの注力を表明。これはNFT関連プロジェクトに好影響を与え、The SandboxのトークンSANDは約100円から約1,000円まで高騰しました。

こうした環境下、ビットコイン価格は11月8日に過去最高の1BTC約776万円を記録。2021年の相場は企業購入・NFT急成長・エルサルバドルでの法定通貨化が重なり、記録的な高値を刻んだ1年でした。

2022年「仮想通貨市場の低迷」

2021年にそれまでの過去最高値となる「1BTC=約760万円」を記録したビットコインは、2022年に入ると一転して下落トレンドに突入し、1月下旬には一時約400万円まで下落しました。

この下落の主な要因は、米国のFRB(連邦準備制度)によるテーパリングの実施に対する懸念と言われています。これにより、米国株をはじめとする株価が下落し、それに連動して暗号資産などの金融商品の価格も下落しました。加えて、ロシアの中央銀行が国内における暗号資産の利用とマイニングの禁止を提案したことも、価格下落の一因となりました。

その後、ビットコインの価格は緩やかに上昇し、400〜500万円台を推移しました。しかし、2月下旬のロシアによるウクライナ侵攻開始を受けて市場は再び下落し、ビットコインは約500万円から約430万円まで下落しました。その後、侵攻が続く中で軟調な推移を続けたビットコインですが、株価の反発に合わせて反転上昇し始め、3月下旬には約580万円まで回復しました。

しかし、5月9日にアルゴリズム型ステーブルコインのUST(TerraUSD)が「1ドル=1UST」の価格を維持できなくなる問題が発生しました。これにより、USTのペグ(連動)を維持するためのガバナンストークンであるLUNA(テラ)の信用が低下し、価格も暴落しました。

2022年7月20日には、米EV大手「テスラ」が保有するビットコイン(BTC)の75%を売却したと発表したことを受けて、BTCは約320万円から約290万円まで下落しました。テスラのCEOイーロン・マスク氏は、売却理由を「中国のコロナロックダウンの影響による業績悪化に備えて、手元現金を最大化させるため」と説明しています。

度重なる悪材料により下落局面が続くと思われましたが、9月に入ると大型アップデート「The Merge」を控えたイーサリアム(ETH)を中心に、市場は復調し始めました。BTCも連れ高となり、約278万円から約320万円まで上昇しました。

しかし、11月に大手仮想通貨取引所「FTX Trading」を運営するFTXグループが資金不足による破産を迎えたことにより、相場は再び暗転しました。FTXの経営破綻を受けてリスク回避ムードが広がる中、BTCは約310万円から約230万円まで急落しました。FTX騒動の余波が収まらない中、2022年12月2日現在のBTCの価格は約230万円となっています。

2023年「ビットコインへの注目・期待度が高まる」

ビットコインは既存金融機関への不信感から注目を集め、2023年上半期の金融危機時にその期待が高まりました。2023年1月中旬、FTXやTerraの破綻後、懸念材料が減少しビットコイン価格が上昇。1月14日に2万ドルを回復し、2月17日には25,000ドルに達し、市場低迷に歯止めがかかりました。

3月、SVBとシグニチャーバンクの破綻で金融不安が拡大し、価値保存資産への需要が増加しました。その影響を受け、3月20日にビットコインは28,000ドルを突破し、4月には金融不安が続く中、ビットコインは30,000ドルを超えました。

5月、PEPEコインの影響でビットコインの取引に遅延が発生し、価格が27,000ドルまで下落。6月、SECの法的措置により一時24,000ドル台まで急落しましたが、ブラックロックのETF申請を機に再び30,000ドルを超えました。

7月、リップル裁判でのSEC敗訴でビットコインは31,000ドルを超えましたが、8月には中国恒大集団の破産申請やSpaceXのBTC売却で25,000ドル台まで下落。9月のインドの規制緩和期待、10月のグレースケール裁判でのSEC敗訴を受け、35,000ドル付近まで上昇しました。

12月、ビットコイン価格が40,000ドル台に回復。米利下げやETF承認への期待が要因とされています。2023年はインフレやドル高、AI企業への注目が集まる中、ビットコインは退避資産として注目されましたが、過去のバブル期ほどの大きな値動きは見られませんでした。しかし、FTX破綻前の水準まで回復し、金融不安時の強さを示しました。

2024年「ビットコインETF承認による追い風」

2023年の金融不安ムードから一転、2024年はビットコイン現物ETFの承認や半減期など明るい材料が多いため、市場に注目するユーザーが増えました。

2024年1月10日、米証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを承認すると発表しました。市場の反応としては、この出来事が既に価格に織り込まれていたためか、「事実売り」が発生し、一時的に4万1,300ドル付近まで下落しました。

ビットコイン現物ETFの承認により、投資家はSECの監督下にある証券会社の口座を通じて、株式と同様にビットコインを売買できるようになりました。さらに、証券会社が破綻しても投資家の資産は保護されます。

7兆ドルの市場規模を持つETF市場には、金や不動産に投資するETFが既に多く存在します。ビットコインの現物ETFが加わることで、機関投資家や個人投資家がより容易にビットコインを投資対象に組み入れられるようになると予想されます。

ビットコインの価格上昇への追い風は続き、2024年3月5日には1BTC=1,000万円の大台を突破し、3月12日には1BTC=1,050万円と過去最高値を記録しました。この価格上昇の背景には、ビットコイン現物ETFの米国での承認、マイクロストラテジー社のビットコイン追加購入、そして2024年4月に迎えた半減期への期待から、強気相場へとつながりました。

4月19日には4回目の半減期(ハーフニング)が到来し、マイニング報酬は6.25BTCから3.125BTCへと半減しました。供給量の減少とETFへの継続的な資金流入を背景に強気ムードが続く中、夏場は利益確定売りが優勢となり、1BTC=700〜900万円台での推移が続きました。

転機となったのは11月の米大統領選挙です。仮想通貨に友好的な政策を掲げたドナルド・トランプ氏が当選すると規制環境の改善期待が高まり、12月17日にはついに1BTCが史上初めて10万ドル(約1,600万円)の大台を突破しました。2024年は現物ETF承認・半減期・トランプ当選の三重奏でビットコインが新時代に突入した年として刻まれています。

2025年「機関投資家時代とデジタルゴールドの確立」

2025年1月20日、トランプ大統領が就任し暗号資産に関する大統領令(エグゼクティブオーダー)に署名しました。SEC新委員長ポール・アトキンス氏の就任により、ビットコインをはじめとする仮想通貨に対する規制方針が大きく転換。米国での規制環境の改善は、世界の機関投資家がビットコイン投資に積極的になるきっかけとなりました。

3月には米政府がビットコインを国家戦略備蓄資産として位置づける「Strategic Bitcoin Reserve(戦略的ビットコイン備蓄)」設立の大統領令に署名。これはビットコインが一国家の公式準備資産として認定される初の事例となり、国際的な注目を集めました。

ビットコイン現物ETFへの資金流入は継続し、2025年上半期に総運用資産(AUM)は1,000億ドル超に到達。ブラックロック・フィデリティをはじめとする世界最大規模の資産運用会社がビットコインを主要投資商品として提供したことで、機関投資家・個人投資家のビットコイン保有が急速に一般化しました。

価格は2025年前半に1BTC=1,000〜1,600万円のレンジで推移し、従来と比べてボラティリティは緩和傾向にあります。誕生から約16年、ビットコインは「怪しい投機商品」から「デジタルゴールド」として世界的に認知される資産クラスへと確立されました。今後もDeFi(分散型金融)レイヤー2技術の発展とともに、ビットコインのエコシステムはさらなる進化を続けると期待されています。

2026年「グローバル準備資産としての定着」

2026年、ビットコインは国境を越えた資産クラスとしての地位をより強固なものにしています。トランプ政権の仮想通貨推進政策が本格的に機能し始め、米SEC(証券取引委員会)による規制緩和が加速。複数の仮想通貨関連金融商品が承認され、伝統的な金融市場との統合がさらに進んでいます。

ビットコインの戦略的備蓄(Strategic Bitcoin Reserve)の動きは米国を越え、一部の国々や大企業でも国家・企業レベルの準備資産としてビットコインを積み上げる動きが広がっています。「デジタルゴールド」としての役割が国際的なコンセンサスとして定着しつつあります。

機関投資家の保有比率は引き続き拡大しており、ビットコインETFへの資金流入は継続中です。価格のボラティリティは以前と比べて緩和傾向にあり、長期保有を前提とした資産配分の一環としてビットコインを位置づける投資家・企業が増えています。誕生から17年、ビットコインはついに「実験的な暗号資産」の時代を完全に脱し、グローバルな金融システムの一部として組み込まれる段階に達しています。

よくある質問(FAQ)

ビットコインはいつ、誰が作ったのですか?

ビットコインは2008年10月に「Satoshi Nakamoto(中本哲史)」を名乗る人物が論文を発表し、2009年1月3日に最初のブロック(ジェネシスブロック)が生成されたことで誕生しました。中本哲史の正体は現在も謎のままで、個人なのかグループなのかも判明していません。

ビットコインの半減期(ハーフニング)とは何ですか?

半減期とは、約4年ごとにビットコインのマイニング報酬が半分になるイベントです。発行上限2,100万BTCを守るための仕組みで、供給量の減少により価格上昇の触媒になることが多いとされています。2024年4月が4回目の半減期で、報酬は6.25BTCから3.125BTCになりました。詳しくは仮想通貨ステーキング・マイニング完全ガイドも参照ください。

ビットコインで初めて実際の商品を買ったのはいつですか?

2010年5月22日、プログラマーのLaszlo Hanyecz氏が1万BTCでピザ2枚を購入したのが初の実物取引とされています。この日は「ビットコインピザデー」として今も仮想通貨コミュニティで記念されています。当時1BTCは約0.003ドルで、1万BTCは約30ドル相当でした。

マウントゴックス事件とは何ですか?

マウントゴックスは2010〜2014年に存在した世界最大のビットコイン取引所です。2014年2月、約85万BTC(当時約480億円相当)がハッキングで失われたことが判明し経営破綻しました。この事件はビットコインへの信頼を大きく損ない、取引所のセキュリティ管理の重要性を世界に知らしめました。

ビットコイン現物ETFとはどのような金融商品ですか?

ビットコイン現物ETFは、証券会社の口座を通じて株式と同様にビットコインへ投資できる金融商品です。2024年1月10日に米SECが承認し、ブラックロック・フィデリティなど大手資産運用会社が提供を開始しました。ウォレットや秘密鍵の管理が不要なため、機関投資家・一般投資家ともにアクセスしやすくなっています。

ビットコインの発行上限は何BTCで、なぜ上限があるのですか?

ビットコインの発行上限は2,100万BTCです。中本哲史によって設計段階から組み込まれた仕組みで、法定通貨のように無制限に発行できないことで価値の希薄化(インフレ)を防ぐ設計になっています。2024年時点で約1,970万BTC以上が採掘済みで、残りはマイニングで徐々に発行されます。最後のビットコインが採掘されるのは2140年頃と予測されています。


執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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