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ドイツ銀行「暗号資産カストディ・ブローカーサービス提供」の可能性

運用資産額で世界21位に位置付けられるドイツ最大級の大手銀行「ドイツ銀行(Deutsche Bank)」が、暗号資産(仮想通貨)のカストディ・ブローカー事業を扱う『ドイツ銀行デジタル資産カストディ部門』を立ち上げたことが明らかになりました。

「ドイツ銀行デジタル資産カストディ部門」立ち上げ

ドイツ3大商業銀行の1つに数えられる大手銀行「ドイツ銀行(Deutsche Bank)」が、暗号資産(仮想通貨)のカストディ・ブローカー事業を扱う『ドイツ銀行デジタル資産カストディ部門』を立ち上げたことが明らかになりました。

このことは「世界経済フォーラム(WEF)」が公開しているレポートの中に記されており、『資産のトークン化は今後10年間でさらに主流になる可能性があり、それらの資産保護は投資家にとっての最優先事項になると予想されるため、カストディアンはクライアントの需要に応じて適応してそれらの資産をサポートしていく必要がある』との考えが記載されています。

完全なるデジタル資産カストディプラットフォーム提供に向けて

ドイツ銀行デジタル資産カストディ部門の事業目標については『ドイツ銀行はより広範な暗号資産エコシステムへのシームレスな接続を可能にする、機関投資家とデジタル資産のための完全なるカストディプラットフォームの開発を目指している』と説明されており、具体的には以下のような目標が挙げられています。

各種サービスは段階的に提供予定

また『デジタル資産カストディプラットフォームは段階的に開始される』とも説明されており、具体的には以下のような形でサービスが提供されると説明されています。

  1. 資産運用会社、ウェルスマネージャー/ファミリーオフィス、企業、デジタルファンドなどの機関投資家に代わって「規制されたデジタル資産の保険付き保管サービス」を提供する
  2. プライムブローカー、発行者、規制された取引所とのパートナーシップを通じて「デジタル資産の売買機能」をクライアントに提供する
  3. 税務処理、評価サービス、ファンド管理、レンディング、ステーキング、ヴォーティングなどの付加価値サービスを提供し、サードパーティプロバイダーのオンボーディングを可能にするオープンバンキングプラットフォームを提供する
  4. トークン発行・取引機能を提供する

2021年には実用最小限の製品をローンチ

これらのサービスは厳格なKYC/AML規制に準じて提供するとされており、規制に準拠した形でサービスを提供しつつ、ユーザーが重要なことに集中できるようにするために、直感的に利用できるサービスを構築すると説明されています。

ドイツ銀行は既に概念実証を完了しているとのことで『2021年には実用最小限の製品をローンチすることを目指している』と説明されているため、今後の新たな発表にも注目です。

>>「世界経済フォーラムの公開書類」はこちら(該当箇所は23ページ)