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香港上場企業Meitu:約40億円分の「ビットコイン・イーサリアム」を購入|技術活用も検討

香港証券取引所に上場している中国の自撮りアプリ大手「Meitu(メイトゥ/美図)」は2021年3月7日に、財務資産を使用してビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を購入したことを明らかにしました。発表によると、同社は2021年3月5日に「約379BTCを2,210万ドルで、15,000ETHを1,790万ドル」で購入したとされています。

Meitu:BTC・ETHを「約40億円」で購入

Meitu(メイトゥ/美図)は2021年3月7日に、財務資産を使用してビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)を購入したことを明らかにしました。同社は香港で唯一の証券取引所である「香港証券取引所」に上場している企業であり、スマートフォンやパソコン向けの画像や動画の編集・加工アプリとそれに関連するサービスを提供しています。

公式発表によると『Meituは2021年3月5日に379.1214267BTCを約2,210万ドル(約22.1億円)で、15,000ETHを約1,790万ドル(約17.9億円)で購入した』とされており、『これらの購入は取締役会が以前に承認した”暗号資産投資計画”に基づいて行われた』と説明されています。

仮想通貨への投資は現金額1億米ドル(約100億円)未満との条件が設けられているとのことで、仮想通貨の購入に使用された資金は「Meitu,Inc.」の現金準備金であるとの説明もなされています。また『暗号資産投資計画に基づいた今後の仮想通貨売買は、市場の状況に基づいて取締役会の裁量で実行される』とも説明されています。

「仮想通貨・ブロックチェーンの可能性」を評価

Meitu(メイトゥ/美図)は公式発表の中で『取締役会は”モバイルインターネットがPCインターネットや他の多くのオフライン産業を破壊したのと同様に、ブロックチェーン技術は既存の金融・技術産業を破壊する可能性がある”と考えている』と述べており、『現金準備金の一部を仮想通貨に割り当てることによって、資産管理における現金保有のリスクを分散させることができる』と語っています。

取締役会は『2005年頃のモバイルインターネット業界と同様にブロックチェーン業界はまだ初期段階であり、モバイルインターネットがPCインターネットや他の多くのオフライン産業を破壊したのと同様にブロックチェーン技術は既存の金融・技術産業を破壊する可能性がある』と考えています。

現時点では、現金準備金の一部を仮想通貨に割り当てることによって、資産管理における現金保有リスクを分散させることができます(世界中の中央銀行による資金供給の大幅な増加に伴う切り下げ圧力から)。

ETHへの投資は「ブロックチェーン業界参入の準備」

Meitu(メイトゥ/美図)は公式発表の中で『ブロックチェーン業界に参入するための準備としてイーサリアムに投資する』とも語っており、イーサリアムが世界中で構築されている分散型アプリケーション(DApps)の基盤となっていることを説明しています。

Meituグループは現在「ブロックチェーン技術を様々な海外事業に統合する可能性」についての評価を行なっているとのことで、「投資に適したブロックチェーン関連プロジェクト」なども模索しているとも説明されています。

同社は『その他のブロックチェーン関連プロジェクトは数億人規模の月間アクティブユーザーを有している可能性があるため、そのようなブロックチェーンプロジェクトと協力することによって相乗効果をもたらすことができる』と考えているとのことですが、多くのブロックチェーンプロジェクトは投資の対価としてETHのみを受け入れているため、そのようなことも考慮してイーサリアムを購入したということも説明されています。

なお、同社は『様々な海外事業にブロックチェーン技術を統合する可能性を評価している』と述べていますが、これに関しては『イーサリアムに基づくDAppsが含まれるが、これに限定されない』とも補足がなされています。

最近では「MicroStrategy、Tesla、Galaxy Digital Holdings、Square、Marathon Patent Group」などの米国企業がビットコインに大規模な投資を行なったことが注目を集めていましたが、中国の上場企業が大量のBTC・ETHを購入したのは今回が初であるため、「中国政府の仮想通貨規制」なども含めて今後の動向には注目が集まっています。

>>「Meitu」の公式発表はこちら