暗号資産取引所Coinbase(コインベース)がイーサリアムのL2ネットワーク「Base」を発表したことを受けて、Base Protocol(BASE)と呼ばれるCoinbaseとは関係のない仮想通貨の価格が一時的に急騰していたことが明らかになりました。現在は、CoinbaseのBaseに便乗した「なりすましトークン」が複数発行されていることも報告されています。
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BASE価格は1.40ドルから7ドルに急騰
Coinbase(コインベース)は2023年2月23日に、イーサリアム(Ethereum/ETH)のレイヤー2ネットワークである「Base」のテストネットを公開したことを発表していましたが、この発表を受けてCoinbaseとは関係のないBase Protocol(BASE)の価格が一時的に急騰していたことが明らかになりました。
Base Protocolの公式サイト情報によると、仮想通貨BASEは「全ての仮想通貨の時価総額に対して1:1兆の割合で価格が固定されるように設計された暗号資産」であり、仮想通貨全体の時価総額が1兆ドルの場合はBASE価格が1.00ドルに、仮想通貨全体の時価総額が2.5兆ドルの場合はBASE価格が2.50ドルになるよう設計されています。
現在の仮想通貨全体の時価総額は約1兆ドルとなっているため、コインベースからBaseの発表が行われた2023年2月23日時点のBASE価格は「1BASE=1.40ドル」となっていましたが、Base発表後にBASE価格は徐々に上昇、2023年2月24日には一時的に7ドル以上まで価格が上昇しています。
コインベースはBase発表時に「Baseで新しいネットワークトークンを発行する予定はなく、ガス代の支払いにはETHを使用する予定」と説明していましたが、Base Protocolのティッカーシンボルは「BASE」であるため、Base ProtocolのBASEをコインベースのものだと勘違いした投資家の動きによってBASE価格が急騰した可能性があると考えられます。
Baseのなりすましトークンに関する注意喚起も
CoinbaseがBaseを発表した後には「Baseを装うなりすましトークンが複数作成されていること」も報告されており、詐欺トークンの発見などに役立つツールを提供している「Token Sniffer」は2023年2月24日のツイートでCoinbaseがBaseを発表した後に4つのなりすましトークンが作成されていると注意喚起を行なっています。
Token Snifferの報告によると、これらのなりすましトークンはEthereumとFantomのブロックチェーン上で発行されているもので、どのトークンもティッカーシンボルは「BASE」を使用していると報告されています。
?CoinbaseがBaseのテストネットを立ち上げて以来、レイヤー2ネットワークを取り巻く誇大広告に乗じて4つのなりすましトークンが作られました。トークンの詳細はこちら。
仮想通貨業界では「話題になっているプロジェクトなどに便乗した偽トークン」などが定期的に作られる傾向があり、今後も同様の事例が起きる可能性も十分にあると考えられるため、投資を行う際には「偽トークンに騙されていないか」や「そのトークンは本当に公式のものであるのか」などをしっかりと確認することが重要です。