世界初、ビットコイン・カルダノ間の「ブリッジレスBTC転送」に成功＝BitcoinOS

BitcoinOSから「ブリッジレスBTC転送」の成功報告

ビットコイン（BTC）のエコシステムを拡張する様々なソリューションを展開しているBitcoinOS（BOS）は2025年5月5日に、ビットコインとカルダノのメインネット間で"ブリッジレス（仲介なし）のBTC転送"に初成功したことを発表しました。

BitcoinOS（BOS）は、ゼロ知識証明（ZKP）と呼ばれる技術を活用して、ビットコイン上に異なるレイヤー1ブロックチェーンを統合するプラットフォームであり、契約を自動執行できるスマートコントラクトの技術をビットコインにもたらしたり、ビットコイン上で魅力的なアプリを構築できるようにするための技術を展開しています。

昨年10月には、カルダノ（Cardano/ADA）の創設メンバーである「EMURGO」がBitcoinOSと提携したことを発表していましたが、今回はビットコインとカルダノのネットワーク間で"ブリッジを必要としない形でのBTC転送"に成功したことが報告されています。

今回のブリッジレスBTC転送はカルダノ上のL2ソリューションを展開している「Sundial」や、カルダノ基盤のカスタムウォレットアドレスを展開している「ADA Handle」との協力によって実現したもので、技術的にはUnchained（アンチェインド）と呼ばれるBOSのトークン規格を用いて実行されたと報告されています。

私たちはやりました🟧🧙‍♂️

2025年5月4日に、ビットコインとカルダノのメインネット間で初のブリッジレスBTC転送に成功しました🟠🤝🔵

これは「Sundial」や「ADA Handle」との協力によるもので、私たちの新しいUnchainedトークン規格を用いて実現されています🔓

資産転送におけるセキュリティの大幅向上に期待

今回のビットコイン転送は「信頼を必要としない仲介者なしのビットコイン転送を実現した」という点で注目されているもので、これによってブロックチェーン間で資産転送を行う際のセキュリティが大幅に向上すると期待されています。

異なるブロックチェーン間で暗号資産を移動させる際には「ブリッジ」と呼ばれる中継サービスを利用するのが一般的ですが、ブリッジは過去に数十億ドル規模のハッキング被害を出してきた脆弱ポイントでもあるため、ブリッジレスBTC転送は相互運用性の面における大きな進歩として評価されています。

BitcoinOSの公式発表では、今回実行されたブリッジレスBTC転送の流れについて以下のように報告されています。

1. BitSNARKプロトコルを使用して、ビットコインのL1上で1 BTCをロックし、そのBTCを新しいUnchainedトークン「xBTC」としてラップした。（※xBTCはビットコイン上に直接存在するプログラム可能なトークン）
2. 1 xBTCを「BOSチームのビットコインウォレット」から「Sundialのカルダノウォレット」へ直接送信した。（※この送金はブリッジレスでカストディアンや保管庫などの仲介者は存在しない）
3. カルダノウォレットに送金された時点で、xBTCはカルダノチェーン上のUTXO（未使用のトランザクション出力）として存在しており、カルダノの秘密鍵で送金や操作が可能。
4. xBTCがカルダノ上のUTXOとして機能することを証明するために「Sundialのカルダノウォレット」から「Handleのカルダノウォレット」へxBTCを送信。
5. さらに「Handleのカルダノウォレット」から「BOSのビットコインウォレット」へxBTCを送信した。
6. これら全ての取引は完全にブリッジレスで実行されており、全ての取引がスムーズに完了、最後にBOSは「1 xBTC」をアンラップして「1 BTC」を回収した。

BitcoinOSは「Unchainedトークン規格はビットコインとカルダノの両チェーンに新たな資産パラダイムをもたらす」と説明しており、「これはこれまでの不便なユーザー体験やブリッジのセキュリティ負担からの完全な解放を意味する」と語っています。

Unchainedトークンの詳細を記載したホワイトペーパーは、ビットコインピザデーでもある5月22日公開予定とされているため、今後の続報などにも注目です。

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source：BitcoinOS発表
執筆・翻訳：BITTIMES 編集部
サムネイル：Shutterstockのライセンス許諾により使用