FIFA、独自のレイヤー1ネットワークでファン体験強化へ
FIFA(国際サッカー連盟)は2025年5月22日、アバランチ(AVAX)のブロックチェーン技術を活用した独自のレイヤー1ネットワーク「FIFAブロックチェーン」を立ち上げたことを発表しました。
新たなネットワークは、これまで提携していたアルゴランド(ALGO)に代わるもので、FIFAはアルゴランドとの提携終了を正式に表明し、アバランチへの移行を進めています。
この戦略的転換を通じて、FIFAは世界で50億人以上のファン層に対し、次世代のデジタルコレクティブル(NFT)や参加型サービスを提供し、ファン体験を大幅に向上させる方針です。
アバランチの公式発表によると、新設される「FIFAブロックチェーン」はアバランチプラットフォーム上に構築されるカスタムチェーンで、FIFA公式のデジタルコレクションサービス「FIFA Collect」の移行を皮切りに稼働を開始します。
FIFAは2024年4月から独自ブロックチェーン移行の計画を公表しており、今後はアバランチ技術による専用チェーンでWeb3戦略を推進させる方針です。
🚀 Big News: FIFA Collect Has Migrated to the New FIFA Blockchain! 🌍⚽️
FIFA Collect is now live on the newly launched FIFA Blockchain.
This move enhances our ability to deliver unique digital collectibles and immersive fan experiences, powered by the speed, scalability,… pic.twitter.com/5bXJxRvBKU
— FIFA Collect (@FIFACollect) May 21, 2025
🚀【ビッグニュース】FIFA Collectが新たに立ち上げられた「FIFAブロックチェーン」へ移行!🌍⚽️
FIFA Collectは、このたび新たにローンチされたFIFAブロックチェーン上で提供を開始しました。
この移行により、よりユニークなデジタルコレクティブルや、没入感あふれるファン体験をお届けできるようになります。
高速かつスケーラブルな環境、そしてEVM互換性を備えたこの新たな基盤により、人気のウォレットとのスムーズな連携や、アクセスのしやすさ、さらには今後のさらなる発展が期待できます。
「FIFAコイン」プロジェクト構想
FIFAが目指すファン体験の次世代化
今回発表された専用ブロックチェーンの活用により、ファンには様々なメリットがもたらされます。
NFTを活用したデジタルコレクションの拡充
まず、サッカーの名場面や記念アイテムをNFT(非代替性トークン)として購入・売買できるようになります。
これまでの「FIFA Collect」はアルゴランド上で提供されてきましたが、新チェーンへの移行後はアバランチのエコシステム内でサービスを提供し、ユーザーはより高速で安定した取引を楽しめるようになります。
新しい「FIFAブロックチェーン」は1秒あたり6,500件以上の取引処理能力を備え、安い手数料と高いセキュリティにより、大規模イベントに対応できる性能を実現していると説明されています。
この高性能ネットワークにより、ユーザー体験と運営効率の大幅な向上が期待されています。
NFTプラットフォーム「FIFACollect」
カスタマイズ性とウォレット連携の強化
アバランチ技術を採用したことで、
これにより、独自のブロックチェーン上で発行するデジタルアイテムを完全にコントロールでき、既存の汎用ブロックチェーンに依存する必要がなくなります。
さらに、このアバランチ基盤のFIFAブロックチェーンはイーサリアム互換(EVM互換)で構築されているため、MetaMask(メタマスク)など一般的な仮想通貨ウォレットがそのまま利用できます。
移行後は、アルゴランド系ウォレット(PeraやDefly)は使用できなくなり、MetaMaskなどのEVMウォレットでFIFA Collectにアクセスする仕組みに変更されます。
これはユーザーの利便性向上につながり、既存の仮想通貨(暗号資産)コミュニティにとってもアクセスしやすいプラットフォームになると期待されています。
開発パートナーであるModex社のフランチェスコ・アバテCEOは「今回の移行により、人気ウォレットとのシームレスな連携が可能となり、アクセス性がさらに向上します。将来を見据えた基盤が整うことで、唯一無二のデジタルコレクティブルや没入型のファン体験を提供できるでしょう」とコメントしています。
また、アバランチが選ばれた背景として、トランザクション性能やセキュリティ、カスタマイズ性などの面で総合的な審査が行われたことも語っています。
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FIFAブロックチェーンで広がる可能性
FIFAブロックチェーン上で最初に展開されるのは、前述の公式NFTマーケットプレイス「FIFA Collect」の移管ですが、将来的にはさらに幅広いサービスが提供される見込みです。
一部のメディア報道では、デジタルコレクティブルの販売だけでなく、試合チケットのデジタル発行や真贋認証、リアルタイムでのファン交流プラットフォーム、特典や報酬を含むロイヤリティプログラム、さらには統合的なマーケティング施策など、多様な活用法が検討されているとされています。
今後のサービス展開については公式発表が待たれますが、FIFAはアバランチブロックチェーンを基盤とする統合型Web3エコシステムの構築を通じて、ファン体験の革新を目指しています。
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FIFAとアバランチが描く「スポーツ×Web3」の未来
スポーツ界におけるブロックチェーン技術の活用は急速に広がっており、今回のFIFAとアバランチの提携もその一例です。
FIFAは独自のブロックチェーンを通じて、試合や選手の魅力をより深く伝える新しいデジタル体験を提供し、ファンとのつながりをさらに強化することを目指しています。
この取り組みはWeb3時代におけるスポーツ産業の革新を象徴する動きであり、今後、他の団体やイベントにも影響を与える可能性があります。
FIFAとアバランチによるブロックチェーン活用の成果は、スポーツとテクノロジーの融合がもたらす未来を占うものとして大きな注目を集めています。
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Source:アバランチ公式発表
サムネイル:AIによる生成画像































