フランクリン×オンド、ETF5本をトークン化|仮想通貨ウォレットからアクセス可能に

フランクリン×オンド、ETF5本をトークン化|ブローカー不要でウォレットからアクセス可能に

この記事の要点

  • フランクリン・テンプルトンがオンドと提携、ETF5本のトークン化商品提供を開始
  • 仮想通貨ウォレットで24時間・週末もETF売買が可能に
  • 証券口座不要で新興国の投資家もステーブルコインでアクセス可能

まずはRWA(現実資産)トークン化を詳しく理解する

目次

フランクリン、ETFオンチェーン化で24時間売買可能に

米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンは2026年3月25日、オンド・ファイナンス(Ondo Finance)と提携し、5本のETFをブロックチェーン上でトークン化して提供を開始したと発表しました。

これまでETF(上場投資信託)投資には証券会社の口座開設や各国のブローカーインフラへのアクセスが必要で、特に中東・ラテンアメリカ・アジア太平洋などの地域では参入障壁が高い状況が続いてきました。

今回の仕組みでは、投資家は仮想通貨ウォレットを通じてこれらのETFに24時間アクセスでき、取引所の営業時間外や週末も売買が可能になります。ステーブルコインを使った取引にも対応しており、証券口座を持たない新興国の個人投資家でも参加できる設計となっています。

対象となる5本のETFは「成長株・大型株・金・ハイイールド社債・配当重視型株式」の各資産クラスに分散しており、フランクリン・テンプルトンが引き続き運用を担うとしています。

オンド・ファイナンスは発表の中で「フランクリン・テンプルトンが運用するETFがオンチェーンで利用可能になるのはこれが初めて」と述べており、証券口座を介さずに大手運用会社のETFへアクセスできる環境が米国外を中心に広がりをみせています。

ブローカー不要でETF投資、トークン化が変える資産アクセスの構造

SPVとブロックチェーンが担う役割

今回の仕組みでは、オンド・ファイナンスが従来の金融市場でETFの原資産を購入し、規制対応の特別目的ビークル(SPV)内で保管した上で、その価値に対応するブロックチェーン上のトークンを発行します。

投資家はこのトークンを仮想通貨ウォレットで直接保有でき、証券会社の口座を経由せずに運用リターンへの請求権というかたちでETFへの投資が可能になるとしています。

さらに、トークン化資産はDeFi(分散型金融)のエコシステム内で担保として活用可能で、保有資産を売却することなくローンの担保に充てられるこの仕組みは、従来の証券では実現が難しかった資産活用の選択肢をもたらすとオンド・ファイナンスは説明しています。

成長株・金・社債に分散、5本のETFが網羅する資産クラス

ティッカー ファンド名 資産クラス
FFOG Franklin Focused Growth ETF 成長株(イノベーション企業中心)
FLQL Franklin U.S. Large Cap Multifactor Index ETF 大型株(品質重視型マルチファクター)
FGDL Franklin Responsibly Sourced Gold ETF 金(責任調達ゴールド関連)
FLHY Franklin High Yield Corporate ETF ハイイールド社債
INCE Franklin Income Equity Focus ETF 配当重視型株式

イノベーション企業への集中投資を特徴とするFFOGや、品質指標を重視したマルチファクター戦略のFLQL、責任ある調達源からの金関連資産を追跡するFGDLと、各ファンドの投資対象は資産クラスごとに分かれています。

ハイイールド社債のFLHYと配当重視のINCEを加えた5本により、リスク・リターン特性の異なる資産クラスへの分散投資が一つのプラットフォーム上で可能になるとしています。

ローンチ半年でTVL930億円超、米国外で先行する展開モデル

オンド・グローバル・マーケットは2025年9月のローンチ以降、総預かり資産(TVL)が6億2,000万ドル(約990億円)を超え、累計取引量は120億ドル(約1.9兆円)上回っています。

現時点での提供対象はヨーロッパ・アジア太平洋・中東・ラテンアメリカの投資家に限定されており、米国居住者への展開については、規制上の条件が整っておらず、対応の時期は未定としています。

証券口座を持たない新興国の個人投資家が、ウォレットとステーブルコインだけでフランクリン・テンプルトンのETFにアクセスできる環境が、米国外で先行して広がりつつあります。

NYSE・ムーディーズも参入、RWAトークン化が金融インフラの標準へ

RWA(現実資産)トークン化をめぐっては、世界の大手金融機関が相次いで戦略的な取り組みを進めています。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)はSecuritize(セキュリタイズ)社との覚書を締結し、ブロックチェーンを活用した株式・ETF取引インフラの検討に着手しました。

また、資産運用大手BlackRock(ブラックロック)のラリー・フィンクCEOは、株主向けレターの中で「トークン化はインターネット級の変革」との見解を示しています。

さらに、信用評価大手ムーディーズが格付けデータのオンチェーン化に踏み切るなど、金融インフラの基盤領域でもブロックチェーン活用が広がっています。こうした動きにより、トークン化は一部の先進的な取り組みから市場全体の潮流へと移行しています。

フランクリン・テンプルトンはこれまでも独自のブロックチェーンファンドを展開してきました。今回、オンド・ファイナンスとの連携によりETFのトークン化まで踏み込んだことで、証券口座を持たない投資家層に向けた新たな金融商品提供モデルが具体化しています。

規制対応の進展とともに米国居住者への提供が可能になる時期が、今後の焦点のひとつとなっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.43 円)

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Source:オンド・ファイナンス公式ブログ
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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