この記事の要点
- シュワブが2026年4月6日にBTC配分レポートを公表
- 保守型の1.2%配分でリスクの10%をBTCが占めると試算
- 配分判断軸を「リターン予測」から「リスク耐性」へ転換
- 機関投資家の仮想通貨配分論に新たな判断軸を提示
シュワブ「BTC配分はリスク耐性で決めるべき」
米大手証券シュワブ・アセット・マネジメントは2026年4月6日、ビットコイン(BTC)をポートフォリオに組み入れる際の配分判断について分析した調査レポートを公表しました。
レポートは、株式8%・債券92%の保守的なポートフォリオでも、ビットコインをわずか1.2%組み入れるだけでポートフォリオ全体のリスクの10%を仮想通貨が占めると試算しています。
そのうえで同社は、配分判断は将来リターンの予測ではなく、投資家自身がどの程度の価格変動に耐えられるかを軸に決めるべきだとの見解を示しました。
分析対象はビットコインとイーサリアム(ETH)の2銘柄で、シュワブは伝統資産との組み合わせ方を2つの枠組みで整理し、機関投資家の配分議論に新たな判断軸を提示しています。
シュワブ、BTC・ETH直接売買へ
シュワブが示す2つの配分枠組みとビットコインの実像
BTC年率変動72%、1.2%配分でリスク10%
レポートによると、ビットコインの2015年1月から2025年10月までの年率ボラティリティは72.1%、最大ドローダウン(高値からの下落率)は73.4%に達しています。
同期間のイーサリアムはさらに大きく、年率ボラティリティ98.3%、最大ドローダウン87.8%を記録したといいます。米国大型株(年率15.4%、最大下落50.9%)や米国債券(同4.1%、17.2%)と比較すると、変動の幅は5〜20倍規模に及びます。
こうした極端な変動特性があるため、株式8%・債券92%の保守的なポートフォリオの場合、ビットコインを1.2%、イーサリアムを0.9%組み入れただけで、ポートフォリオ全体のリスクの10%を仮想通貨が占める計算になると試算されています。
「儲け」か「耐性」か、配分2アプローチの差
わずかな配分でリスク寄与が大きく膨らむという結果を踏まえ、シュワブは投資家が配分量を決める際の判断材料となる2つの枠組みを併せて提示しました。
| アプローチ | 考え方 | 課題 |
|---|---|---|
| リターン予測型 | 期待リターン・ボラティリティ・他資産との相関を基に配分を決める | 仮想通貨の将来リターンの前提が論者によって大きく異なる |
| リスク予算型 | 許容できる損失水準を先に設定し、そこから配分量を逆算する | 主観的な耐性を定量化しにくく、サイクルごとに基準が変わりやすい |
リターン予測型については、同じビットコインでも年率10%のリターンを前提にすると標準的なポートフォリオへの配分は1.5%にとどまる一方、25%を前提にすると16.9%まで膨らむと試算しています。
シュワブは、前提となるリターン見通しが投資家ごとに大きく異なるため、リターン予測型は実務で機能しにくいと指摘しています。
これに対してリスク予算型は、価格目標への確信ではなく投資家が許容できる損失水準を先に決めてから配分量を逆算する方法で、シュワブは不確実なリターン予測に依存しない点を理由にリスク予算型を推奨しています。
ただし同社は「正解となる配分は一つではない」とも付記しており、リスク予算型であっても万能ではないと注意を促しています。
最大4%の仮想通貨配分を推奨
BTC配分論、軸足は「リターン」から「耐性」へ
機関投資家による仮想通貨配分の議論は、資産運用大手BlackRock(ブラックロック)が2024年12月に発表した「ビットコイン配分は1〜2%が妥当」とするレポート以降、本格化してきました。
ブラックロックは当時、ビットコインを2%超組み入れるとポートフォリオ全体のリスクに対する寄与が急拡大すると指摘し、リスク予算型の発想を提示しています。
今回のシュワブのレポートは、その議論を「どれだけ儲かるか」から「どれだけの変動に耐えられるか」へとさらに踏み込んだ内容で、機関投資家の配分論に新たな判断軸を加えるものとなっています。
現物保有・ETF経由・先物経由と仮想通貨へのアクセス手段が出そろった今、どの経路で何%保有するかという問いは、米国の機関投資家にとって避けて通れないテーマになりつつあります。
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Source:Schwab Asset Managementレポート
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

























