ビットワイズ、420億円規模のUSCC運用承継|トークン化ファンドに初参入

ビットワイズ、420億円規模のUSCC運用承継|トークン化ファンドに初参入

この記事の要点

  • ビットワイズがUSCC運用承継を発表、トークン化ファンドへ初参入
  • 420億円規模USCC移管で、RWA市場の参入競争が加速
目次

ビットワイズ、トークン化ファンドへ初参入

仮想通貨投資運用会社Bitwise(ビットワイズ)は2026年5月7日、フィンテック企業Superstate(スーパーステート)が運営するトークン化ファンド「USCC」の運用を引き継ぐと発表しました。

今回の運用承継によりビットワイズは、約2億6,700万ドル(約420億円)規模のトークン化ファンド領域へ初めて参入することになります。移管完了は2026年6月1日を予定しており、ファンドは「Bitwise Crypto Carry Fund」に改称される見通しです。

USCCは、ヘッジファンドやベンチャーファンドなど仮想通貨ネイティブの機関投資家向けに設計されたキャリー戦略ファンドであり、現物と先物の価格差を活用した裁定取引による運用が行われています。

一方、スーパーステートは今回の承継を機にファンド運用からは退き、オンチェーン基盤「FundOS」の開発および運営に経営資源を集中させる方針を示しています。

なお、ティッカー「USCC」やスマートコントラクト、トークンアドレスは移管後も維持される予定であり、既存投資家の保有環境や実務運用に大きな変更は生じないとみられています。

USCC420億円ファンド、運用と基盤の再設計

裁定取引で利回り、USCCの設計思想

ビットワイズが運用を引き継ぐUSCCは、仮想通貨の先物価格が現物価格を継続的に上回る市場環境(コンタンゴ)を活用し、現物買い・先物売りの裁定取引による利回り獲得を目的としたトークン化ファンドとして運用されています。

USCCは、適格購入者(qualified purchasers)を対象に設計されており、ヘッジファンドやベンチャーファンドを中心とする仮想通貨ネイティブの機関投資家から資金を集めてきました。

ビットワイズCEOのハンター・ホースリー氏は、24時間365日の取引対応やDeFi(分散型金融)での活用、透明性、運用効率の高さが機関投資家の需要拡大につながっているとの認識を示しています。

そのうえで同氏は「資本市場のオンチェーン移行は速く、トークン化された投資戦略はこのプラットフォーム転換の中核を担う」と述べ、今回の承継によって運用機能とオンチェーン基盤の統合が進むとの見方を示しました。

スーパーステート、運用から基盤事業へ転換

運用を手放すスーパーステート創業者兼CEOのロバート・レシュナー氏は「ビットワイズはファンド運用の最良パートナーであり、FundOSが可能にするモデルの好例だ」と述べました。

同氏は「世界水準の資産運用会社が同社基盤上でトークン化ファンドを運用する形こそFundOSが想定するモデル」と説明し、今回の移管については撤退ではなく、基盤事業への集中による戦略転換との認識を示しています。

移管後もスーパーステートは、トークン発行やデジタル振替代理サービスを含むオンチェーン基盤の運営を継続し、トークン化ファンドのインフラ提供側に特化していく方針です。

今回の移管によって、ビットワイズは運用資産110億ドル(約1.7兆円)規模の実績をトークン化ファンド領域にも広げることになり、両社は「運用」と「基盤」を分担する体制へ移行します。

RWA市場300億ドル、参入競争が加速

こうした役割分担が成立する背景には、トークン化ファンド市場そのものの急拡大があります。

ビットワイズは、大手金融機関によるブロックチェーン基盤の採用が加速していると説明しており、流動性や決済効率、投資家アクセス向上への需要が広がっているとの認識を示しています。

同社によると、オンチェーンRWA(現実資産)市場は世界で300億ドル(約4.7兆円)規模に達しており、トークン化米国債だけでも150億ドル(約2.3兆円)を超えるなど、利回りを伴う運用商品への資金流入が続いています。

さらに、ビットワイズはトークン化資産市場全体が、2031年までに18.9兆ドル(約2,960兆円)規模へ拡大するとの予測も示しており、資産運用会社による参入競争も強まっています。

機関マネー流入、本格化する大手競争

RWAのトークン化をめぐっては、世界最大のトークン化ファンドBUIDLを運用するBlackRock(ブラックロック)が市場拡大を牽引しており、資産運用会社による参入競争が強まっています。

さらに、仮想通貨運用部門「Franklin Crypto」を設立したFranklin Templeton(フランクリン・テンプルトン)など、大手金融機関による事業拡大も進んでいます。

こうしたなか、ビットワイズのホースリー氏は3月、機関投資家による仮想通貨参入について「すでに本格化しており、半年以内にさらに大きな波が来る」と発信していました。

今回のUSCC運用承継によって、ETFを通じて機関投資家との接点を築いてきたビットワイズは、トークン化ファンド領域への本格展開を進める形となります。

6月1日の移管完了後、USCCが機関投資家資金をどこまで拡大できるかにも注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.86 円)

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Source:Bitwise公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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