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中央銀行デジタル通貨のテスト装う「詐欺行為」に要注意|中国で複数の事例報告


中国にある複数の都市で「中央銀行デジタル通貨(CBDC)のテストグループ」になりすまして詐欺行為を行う事例が頻発していることが地元メディア「Tencent QQ」の報道で明らかになりました。最近ではデジタル通貨・暗号資産関連の詐欺が多発しているため、”新しい手法の詐欺師”にも注意が必要です。

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「CBDCのテスト」と偽る詐欺行為が頻発

中国は中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発が特に進んでいる国の一つとして知られていますが、現在は同国にある複数の都市で「CBDCテストグループ」を装って資産を騙し取ろうとする詐欺行為が頻発していると報告されています。

「Tencent QQ」の報告によると、被害者の1人は中国で人気のチャットアプリ「WeChat」で「中央銀行デジタル通貨テスト2グループ」と呼ばれるグループに参加していたとのことで、詐欺師から新しいデビットカードを発行するように求められていたとされています。

詐欺師は『デジタル通貨のグループに参加して約10,000元(約15万円)を投資すれば、一定の期間内に70,000元(約107万円)相当のデジタル通貨を取得することができる』などと主張しているとのことで、『取得したデジタル通貨は公式アプリを使用して買い物などで使用できる』などと説明されていると報告されています。

デビットカードを発行しようとした人物は、銀行職員が発行前に「詐欺の可能性があること」に気付いて本人に伝えたことによって被害に遭わずに済んだと報告されていますが、このような詐欺行為はCBDCのテストが実施されると報じられていた「深セン、西安、成都、蘇州」などの都市で頻繁に発生していると報告されています。

ここ最近では『暗号資産を指定のアドレスに送金すれば、その倍額を返金する』などと伝えて仮想通貨を騙し取ろうとする「ギブアウェイ詐欺」などが頻発していることが報告されていますが、今後は今回報告されているような「中央銀行デジタル通貨に関する詐欺行為」などが日本でも増加する可能性があると予想されます。

現在は日本でも「中央銀行デジタル通貨」に関する発表が多数行われており、大手企業などでも「デジタル通貨のテスト」が実施されているため、詐欺師がこのようなデジタル通貨に便乗して”新しい手法の詐欺行為”を行う可能性は十分あると考えられるため、日本でも注意が必要です。

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