暗号資産・ブロックチェーンを対象とした分析・監視ツールを提供している「株式会社Basset」は、イーサリアム(Ethereum/ETH)のブロックチェーンを対象としたデータ分析やアナリティクス基盤のベータ版運用を2020年11月から開始するとともに、API利用者を募集することを発表しました。
Etheteumブロックチェーンのデータ収集・分析が可能に
ブロックチェーン分析ツールを開発している「株式会社Basset」は2020年10月30日に、イーサリアム(Ethereum/ETH)のブロックチェーンを対象としたデータ分析やアナリティクス基盤のベータ版運用を2020年11月から開始し、API利用者を募集することを発表しました。
Bassetは以前からビットコイン(Bitcoin/BTC)を対象とした資金洗浄・テロ資金供与対策のためのリスク評価APIを提供している他、一般の情報システムにおける不正検知を目的としたソリューションの開発を行っていましたが、今回の発表ではこれらのサービス運営で培ってきた知見をもとにして、新たにイーサリアムのブロックチェーンをサポートすることが報告されています。
同社が新たに提供を開始するAPIを活用することによって、暗号資産関連のサービスを提供する事業者はEthereum上における活動の様々なメトリクスを収集したり、取引の信頼性を確保することができるようになるとされています。
「国内全ての暗号資産サポート」に向けて
Bassetは今回の発表の中で、イーサリアムのブロックチェーン上で行われる取引が急増し、イーサリアムのブロックチェーン上で大規模な金融エコシステムが構築されていることなどを理由に『Ethereum上で行われる取引についてあらゆる側面からのリスク管理を実施することが重要になってきており、そのためのデータ分析が不可欠になっている』と説明しています。
スマートコントラクトなどの重要な技術を搭載しているイーサリアムの技術は国内企業でも広く活用されていますが、同社が新たに提供する「Ethereum API」を活用することによって、暗号資産サービス事業者は取引における”バックグラウンド チェック”を行い、資金の出所と行き先の両方を把握することができるようになるとされています。
Bassetは今回のEtheruemブロックチェーンサポートについて『日本国内の登録事業者で取り扱われている暗号資産すべてに対してデータ分析サービスを提供するというロードマップにおけるひとつのマイルストーンである』とコメントしており、イーサリアムのブロックチェーン上で発行される「Non Fungible Token(NFT)」などといった様々なトークンのサポートへと繋げていくことを語っています。