イギリスの金融規制当局である「金融行動監視機構(FCA)」は2021年1月11日に”仮想通貨投資に伴うリスク”について警告を行いました。FCAは『暗号資産への投資やそれに関連する投資・貸付には非常に高いリスクが伴う。これらの製品に投資する場合には、全てのお金を失う準備をする必要がある』と説明しています。
FCA「仮想通貨投資に伴うリスク」について警告
イギリスの金融規制当局である「金融行動監視機構(FCA)」は2021年1月11日に『仮想通貨投資に伴うリスク』について警告する文章を公式サイトで公開しました。FCAはこの発表の中で『暗号資産への投資やそれに関連する投資・貸付には非常に高いリスクが伴う。これらの製品に投資する場合には、全てのお金を失う準備をする必要がある』と説明しています。
FCAは発表の中で「高いリターンを約束する暗号資産への投資」や「急いで投資すべきだと圧力をかけられるようなもの」などには注意が必要であると強調しており、詐欺から身を守るための方法を説明した記事の関連リンクなども合わせて警告を行なっています。
また『暗号資産関連投資の場合は、消費者が金融オンブズマンサービス(*1)などの消費者保護機関を利用できる可能性は低い』とも説明しており、投資家に対して『投資を行う場合には投資対象・投資に関連するリスク・適用される規制上の保護などを確実に理解しておく必要がある』と強調しています。
(*1)金融オンブズマンサービス:金融問題に関する消費者紛争を解決する裁判外紛争解決機関のこと
未登録業者などに関する注意喚起も
今回の発表では「暗号資産関連の高収益投資」に関する懸念事項も挙げられており、具体的には「消費者保護・価格変動性・製品の複雑さ・料金と手数料・マーケティング資料」という5つの項目について説明が行われています。
暗号資産投資に関連する被害を避けるための具体的な方法としては『使用するサービス会社が登録を受けた会社であるかどうかを確認すること』が挙げられており、登録されていない場合にはサービス運営会社に対して『登録なしで事業を継続する資格を有しているか』を尋ね、『資格を有していない場合は暗号資産やお金を引き出すべきだ』と説明されています。
金融行動監視機構(FCA)は今回の発表の中で「登録なしで違法にサービスを運営している可能性のある仮想通貨関連企業」や「それに伴う詐欺」などを強調して警告を行なっていますが、ビットコインなどの主要な暗号資産でも価格高騰時に購入した場合にはその後の急落・下落で大きな損失が生まれる可能性があるため注意が必要です。