この記事の要点
- CryptoQuantアナリストGugaOnChain氏が2026年4月11日に分析公表
- BTC決済の82.26%がOTC取引、機関投資家アラート水準へ突入
- CEX注文板経由は17.14%のみ、公開市場の流動性が低下
- 売り板枯渇で価格急騰の「供給ショック」が起きやすい環境へ
OTC取引がBTC決済の82%、機関アラート水準突入
市場アナリストのGugaOnChain氏は2026年4月11日、オンチェーン分析プラットフォームCryptoQuantにオンチェーン分析を寄稿しました。
同氏によると、「ビットコイン:OTC対取引所支配シェア(24時間)」指標で、取引所を介さない相対取引(OTC取引)が総決済量の82.26%を占めたといいます。
この水準は同氏が「機関投資家アラートゾーン」と位置づけるOTCシェア80〜90%の帯に該当しており、取引所の売り板が薄くなるなか、わずかな買い需要でも価格が大きく上方向へ跳ねる「供給ショック」が起きやすくなると分析しています。
同日の総決済量は706,000 BTC(501億ドル/8兆円)に達したものの、中央集権型取引所(CEX)の注文板を経由した割合は17.14%にとどまり、取引の大半が注文板の外で処理されたことが確認されています。
同氏はこの背景について、大口投資家がOTC市場を通じてビットコイン(BTC)を大量に取得する動きがあると指摘しています。
利下げ確率「0%」でも買い優勢
データが示すビットコイン市場、機関資金が支配力強める
供給ショックの引き金、OTC82%が示すもの
OTC比率80%超の傾向はここ数週間で強まっており、GugaOnChain氏は「スマートマネーが店頭市場で巨額のロットを吸収している」と指摘しています。
OTC取引の比率が高まるほど、注文板の外で処理される決済が市場全体の大半を占めることになり、取引所の売り板に残るビットコインは極端に薄くなります。
こうして売り板が薄くなったところへ現物の買い需要が急増すれば、売り側に空白が生じて価格が急騰し、空売りポジションを強制清算に追い込む「供給ショック」が発生しやすくなると同氏は分析しています。
こうした見立てを踏まえ、GugaOnChain氏はわずかな買い需要でも価格が上方向へ跳ね上がる余地が大きいとして、先物市場で下落を見込む取引(ショート)は危険だと警告しました。
分配か蓄積か、保有期間データが示す答え
さらに同氏は、OTCでの積立が本物の蓄積かどうかを別の指標で検証しています。
「取引所流入—消費アウトプット保有期間別(取引所に入金されたビットコインを保有期間で分類する指標)」指標によると、同24時間で保有期間6ヶ月超のビットコインが取引所へ入金された量はわずか94.68 BTCにとどまりました。
同じ期間にネットワーク全体では706,000 BTCが動いており、この94.68 BTCという数字は長期保有者がほぼ完全に静止していることを裏付けています。
長期保有者が保有を続けるなか、OTCで吸い上げられたコインはそのままロックされた状態にあるとGugaOnChain氏は分析しています。
コインベース58%独占、ETFカストディの威力
| 取引所 | CEX流入シェア | 主な特徴 |
|---|---|---|
| コインベース | 58.21% | 米ETF 8本のカストディアン |
| バイナンス | 22.13% | 現物・デリバティブ世界最大・個人比率高 |
| クラーケン | 6.44% | コンプライアンス・機関資本に特化 |
GugaOnChain氏は、取引所を経由した残り17.14%の内訳にも機関投資家の集中度が表れていると指摘しています。
首位に立ったのは米国のCoinbade(コインベース)で、単独で58.21%を占めました。
この集中の背景には、米国で承認された現物ビットコインETF11本のうち8本のカストディ(資産保管業務)を同取引所が担っているという事情があり、ETF経由の機関資金はその動線の中でコインベースに集まる仕組みが組み込まれています。
2位のBinance(バイナンス)と3位のKraken(クラーケン)は、世界最大級の取引量や規制遵守といった強みを持ちながらも、機関資金の入り口としての存在感はコインベースに大きく水をあけられていると分析されています。
4月中旬に2カ月レンジの決着か
機関投資家の構造的参入が続くビットコイン市場
ビットコインをめぐっては、米国での現物ETF承認以降、機関投資家の参入が制度的に後押しされる状況が続いています。
ETFを通じた資金流入はコインベースの取引シェアを押し上げ、OTC市場での大口取得と相まって、個人投資家主導だった市場の性格を変えつつあります。
今後は、取引所流動性の低下がどの段階で価格上昇につながるかが焦点となり、国内外の規制動向や金融政策などのマクロ環境も相場を左右する要因として注目されそうです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.74 円)
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Source:GugaOnChain氏寄稿記事
サムネイル:AIによる生成画像
























