ブロックチェーン活用した貴金属取引システム「ECO」を本番稼働:三菱商事RtMジャパン
サプライチェーン関連のブロックチェーンサービスを提供している企業「Skuchain」は2020年8月11日に、金属資源全般を総合的に取り扱う金属商事「三菱商事RtMジャパン」との共同プロジェクトとして、貴金属取引にブロックチェーン技術を活用したシステム「ECO」の提供を開始したことを発表しました。
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請求書と成約確認書の取引全体をデジタル化
「Skuchain」は2020年8月11日に、金属資源全般を総合的に取り扱っている三菱商事の完全子会社「三菱商事RtMジャパン」との共同プロジェクトとして、貴金属取引にブロックチェーン技術を活用したシステム「ECO」の提供を開始したことを発表しました。
「ECO」には「Skuchain」が独自開発したブロックチェーン基盤のサプライチェーンマネジメント・ファイナンスのためのプラットフォーム「EC3プラットフォーム」が活用されており、顧客との請求書と成約確認書の送付・確認・署名・管理といった取引全体をデジタル化することによって、成約確認が効率化され、どこにいても処理を行う事ができるようになっていると説明されています。
「三菱商事RtMジャパン」は、貴金属業界でサプライヤー・商社・実需家が各々で管理していた地金・成約情報を「ECO・顧客・三菱商事RtMジャパン」間で共有することによって双方の業務効率化を図るとのことで、まずは"第1フェーズ"としてECO上で成約確認書・請求書を電子媒体でやり取りするとされています。
また、今後は貴金属業界におけるサプライチェーン上の課題を解決するために「定期的な機能追加」も予定しているとのことです。ECOの機能が拡張されてより多くのデータがブロックチェーン上で共有されると、より機密性の高い情報に対するプライバシー管理が必要となりますが、Skuchain社の項目レベルの暗号化を用いたデータ共有サービスによって、機密性を細かく維持しながらデータのやりとりが可能になると説明されています。
三菱商事RtMジャパン新規事業・DX室の室長である長島健仁氏は、ECOシステムの提供について次のようにコメントしています。
ECOはお客様に直接共有されるデジタルネットワークを構築するための全く新しい挑戦です。デジタル上での取引書類確認は第一歩であり、お客様とのチャネルとしてECOを最適化していきます。ECOを通じてお客様に新しいソリューションをご提供できることを嬉しく思います。
三菱商事RtMジャパンは今後、同社の顧客やサプライヤーの一部に参加を促し、ECOをより広いネットワークに拡大していくとしています。
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