三菱UFJ銀行:ブロックチェーン貿易金融基盤で「信用状発行」を効率化
三菱UFJ銀行は、2020年1月10日にブロックチェーン技術を基盤とした貿易金融プラットフォーム「komgo(コムゴ)」を活用した信用状を発行したことを発表しました。同プラットフォームを利用することによって、これまで最長10時間かかっていた信用状発行にかかる時間を5分の1程度にまで短縮することができると伝えられています。
こちらから読む:Ubisoft、BCスタートアップを募集「ブロックチェーン」関連ニュース
貿易金融の「業務効率向上」図る
三菱UFJ銀行は2020年1月10日に、スイスを拠点とするブロックチェーン企業「Komgo社」が開発したブロックチェーンベースの貿易金融プラットフォーム「komgo(コムゴ)」を活用した"信用状"を発行したことを発表しました。信用状とは"貿易決済を円滑化するための手段として銀行が発行する支払い確約書"のことであり、取引での支払いを証明するものとして使用されます。
今回三菱UFJ銀行が発行した信用状は三菱UFJ銀行のロンドン支店でコモディティ商社である「Mercuria Energy Trading SA」の実取引に基づいて発行されたものであり、同銀行にとって「komgo」を活用した第一号案件だと報告されています。
「Komgo社」は、2018年8月に三菱UFJ銀行や海外の大手金融機関、石油メジャー、コモディティ、商社などといった合計15社の株主によって設立された企業であり、貿易取引のペーパレス化やプロセスの自動化を進めることによって業務効率を向上させるための取り組みを行なっています。
具体的には「komgo」のプラットフォームを活用して「信用状・スタンドバイ信用状・売掛債権の買取などを含めた様々な貿易金融商品のデジタル化」や「本人確認手続きの効率化」、さらに「貿易金融に関わる当事者が送受信するデータ・文書のセキュリティ向上」などにと組んでいるとのことです。
日経新聞の報道によると「Komgoのプラットフォームを利用するとこれまで最長10時間かかっていた信用状発行にかかる時間を5分の1程度にまで短縮することができる」とされています。
三菱UFJ銀行は、今後もKomgoのプラットフォームを活用してデジタル化の取り組みを加速させるとともに、Komgoのグローバル展開に貢献していくと述べています。