大手暗号資産取引所「Kraken(クラーケン)」が、英国居住者向けに提供していた仮想通貨モネロ(Monero/XMR)の取引サービスを現地時間2021年11月26日をもって終了することが明らかになりました。この上場廃止は、英国の規制に準拠するために決定されたと報告されています。
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11月26日には「全てのXMRポジションを強制決済」
Kraken(クラーケン)が、英国居住者向けに提供していた仮想通貨モネロ(Monero/XMR)の取引サービスを現地時間2021年11月26日をもって終了することが明らかになりました。
クラーケンからの公式発表は行われていないものの、海外で人気の掲示板サイト「Reddit」に投稿された内容によると『Krakenは英国居住者向けのメールでMonero(XMR)の取引ペアを削除することを報告した』とされています。
上場廃止の理由については『英国の規制に準拠するため』と説明されており、「Instant Buy/Sellサービス」や「オーダーブック取引におけるXMR/BTC・XMR/USD・XMR/EUR取引ペア」を含めた全てのXMR取引が終了することになると説明されています。
具体的な今後の予定としては、以下のようなスケジュールで段階的にXMR関連サービスが終了していくことになるとのことで、2021年11月26日には証拠金取引サービスにおける全ての未決済ポジションが強制的に決済され、未決済注文は全てキャンセルされると報告されています。
【2021年11月23日】
- 証拠金取引サービスにおける「XMRの新規注文」を停止
- 証拠金取引サービスでは「取得済みポジションの決済のみ」が可能になる
【2021年11月26日】
- XMRの入金サービスを停止(XMRの出金は可能)
- 証拠金取引における未決済のXMRポジションを強制決済
- 証拠金取引の未決済注文を全てキャンセル
今回の上場廃止措置は「英国向けサービス」で取られることになっているものの、今回の対応によって今後はXMR市場で急激な価格変動が起きる可能性があるため、XMRを保有している方は注意が必要です。
モネロ(Monero/XMR)は「匿名性の高いプライバシーコイン」として知られているため『資金洗浄や脱税・違法取引などに悪用される可能性がある』として以前から問題視されていましたが、XMRの取引は追跡可能なことも報告されており、2020年11月にはブロックチェーン分析企業である「CipherTrace(サイファートレース)」が、XMRのトランザクションを追跡することができる技術に関する2つの特許を申請したことを発表しています。