仮想通貨の出金アドレスを勝手に変更する「クリッパー・マルウェア」に要注意

by BITTIMES

クリッパー・マルウェアとは?

暗号資産取引所BINANCE(バイナンス)は2024年9月14日に「取引中に出金先アドレスを変更して仮想通貨を盗み取ろうとするマルウェアの問題が世界的に発生している」と注意喚起を行いました。

このマルウェアは「クリッパー・マルウェア」と呼ばれる種類のもので、ユーザーがコピーしたクリップボード上のデータを傍受し、ウォレットアドレスを別のアドレスに置き換えることによって仮想通貨を誤送金させる仕組みとなっています。

ユーザーがマルウェアの存在に気付かずにアドレスをコピー&ペーストして仮想通貨を送金すると、その仮想通貨は攻撃者のウォレットアドレスに送金され、仮想通貨を盗み取られる形となります。

Web・Android・iOSのアプリ利用者は要注意

BINANCEの報告によると、このマルウェアはWeb・Android・iOS向けのアプリやプラグインとして配布されているとのことで、iOS利用者も注意が必要だが、AndroidとWebアプリ利用者は特に注意が必要だと説明されています。

クリッパー・マルウェアの被害は2024年8月27日頃から急増している模様で、BINANCEは現在、攻撃者のウォレットアドレスをブラックリストに登録して被害防止に努めていると報告されています。

取引プロセス中に出金先アドレスを変更するマルウェアの問題が世界的に発生していることを確認しました。

インストールしたプラグインやアプリには注意してください。アンドロイドやウェブアプリは特に注意が必要ですが、iOSでも同様に注意する必要があります。

バイナンスのセキュリティチームはこの問題に対応しており、疑わしいアドレスを積極的にブラックリストに追加しています。

気をつけてください!詳細はこちら👉 https://www.binance.com/en/blog/security/protect-your-crypto-understanding-the-ongoing-global-malware-attacks-and-what-we-are-doing-to-stop-them-7968393135385409266

クリッパー・マルウェアから身を守る方法

BINANCEのセキュリティチームは、クリッパー・マルウェアを用いた詐欺・盗難から自分の仮想通貨を守るための対策として、以下のような行動をとることを推奨しています。

  • アプリやプラグインの信頼性を再確認
    現在使用しているアプリやプラグインが本物かどうかを再確認して、偽物や悪意のあるバージョンではないことをしっかりと確認する。
  • 非公式ソースからはダウンロードしない
    アプリやプラグインをダウンロードする際は、非公式ソースからはダウンロードしないようする。
  • 出金先アドレスの再確認を徹底
    仮想通貨を送金する場合は、送金前に出金先アドレスを二重・三重で確認するように徹底する。
  • 詐欺関連の最新情報を入手する
    BINANCEなどの信頼できる情報源からセキュリティ関連の最新情報を取得できるようにし、被害を避けるための対策を心がける。
  • セキュリティソフトウェアの使用
    マルウェアを検出して削除するために評判の良いセキュリティソフトウェアをインストールして活用する。セキュリティソフトを定期的に更新することも重要。

なお、BINANCEはクリッパー・マルウェアの被害に遭った可能性のあるユーザーに対して通知も行なっているとのことで、そのようなユーザーには「デバイスに疑わしいソフトウェアやプラグインがないか確認するように」とアドバイスしていると伝えられています。

最近では、仮想通貨関連の詐欺アプリが公式ストアに掲載される事例も増えているため、仮想通貨保有者は定期的に自分が使用しているアプリ・プラグインを見直して、アプリ削除など必要な措置を講じることが重要です。

>>詐欺関連の最新ニュースはこちら

執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

仮想通貨ニュース|新着

バイナンス「BTC・ETH・SOL・BNB大量売却の噂」を否定|公式カスタマーサポートが説明NEW

バイナンス「BTC・ETH・SOL・BNB大量売却の噂」を否定|公式カスタマーサポートが説明

SOL・DOGE・XRP現物ETFの承認確率を予測|ブルームバーグアナリストが見解示す

SOL・DOGE・XRP現物ETFの承認確率を予測|ブルームバーグアナリストが見解示す

コインベスト、OSL Japanへ社名変更|香港OSLグループの日本市場進出

コインベスト、OSL Japanへ社名変更|香港OSLグループの日本市場進出

「取り残されたくない」米国の財団・大学がビットコイン購入の動き=報道

「取り残されたくない」米国の財団・大学がビットコイン購入の動き=報道

メタプラネットが40億円相当のビットコイン購入計画を発表、gumiも10億円相当を購入へ|日本でも拡大の動き

メタプラネットが40億円相当のビットコイン購入計画を発表、gumiも10億円相当を購入へ|日本でも拡大の動き

グレースケール、カルダノETF「Grayscale Cardano Trust」申請|初のADA単独金融商品

グレースケール、カルダノETF「Grayscale Cardano Trust」申請|初のADA単独金融商品

仮想通貨入門 - 基礎知識

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

仮想通貨を保有するだけで増える「ステーキング対応のおすすめ取引所」税金に関する注意点も

仮想通貨を保有するだけで増える「ステーキング対応のおすすめ取引所」税金に関する注意点も

【年利最大9%】ソラナ(SOL)をステーキングで増やす方法|画像付きで解説

【年利最大9%】ソラナ(SOL)をステーキングで増やす方法|画像付きで解説

市場分析・価格予想

資産運用大手VanEckの「2025年SOL価格予想」ソラナETF関連で進展も

資産運用大手VanEckの「2025年SOL価格予想」ソラナETF関連で進展も

ビットコイン価格「決断の時が近づいている」著名アナリスト予想

ビットコイン価格「決断の時が近づいている」著名アナリスト予想

ビットコイン10万ドル割れ|アーサー・ヘイズ氏は「さらなる下落調整」を予想

ビットコイン10万ドル割れ|アーサー・ヘイズ氏は「さらなる下落調整」を予想

アルトコインシーズンは終わり?複数のアナリストが「供給過多」の問題を指摘

アルトコインシーズンは終わり?複数のアナリストが「供給過多」の問題を指摘

ビットコイン、国家債務危機のヘッジ手段に「公正価値は約3,400万円」Bitwiseレポート

ビットコイン、国家債務危機のヘッジ手段に「公正価値は約3,400万円」Bitwiseレポート

アルトコインシーズン開始に必要となる2つの条件:Glassnode共同創設者

アルトコインシーズン開始に必要となる2つの条件:Glassnode共同創設者