ブテリン氏、ビットコインの「自由 vs 検閲」論争に言及|Coreの理念を改めて擁護

ブテリン氏、ビットコインの「自由 vs 検閲」論争に言及|Coreの理念を改めて擁護(Vitalik Buterin comments on Bitcoin's "freedom vs censorship" debate, defends Core values)
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ブテリン氏、ビットコイン「Core vs Knots」論争で自由を擁護

イーサリアム(ETH)共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は2025年10月16日、自身のX(旧Twitter)で、ビットコイン開発者グレゴリー・マクスウェル氏の「Core vs Knots」論争に関する主張を支持する見解を示しました。

ブテリン氏は投稿の中で「マクスウェル氏は、自由と市場原理による公平な仕組みを守ろうとしており、人気や感情に流された検閲には反対している」と述べ、その考えに賛同する姿勢を示しました。

今回のブテリン氏の発言は、ビットコインの取引を巡る長年の論争に言及したもので、同論争は「自由 vs 検閲」というビットコイン(BTC)の理念の対立として注目を集めています。

グレッグ・マクスウェル氏は、「一部で嫌われているプロジェクト」を検閲しようとする大衆的な風潮に対し、自由と市場原理に基づく公正な資源配分を守るという信念を貫く姿勢を示しています。

検閲の是非を巡るビットコイン開発者の議論

マクスウェル氏「検閲的機能はビットコインを壊す」と非難

ビットコインの開発者グレゴリー・マクスウェル氏は、仮想通貨の開発者向けフォーラム「Bitcointalk」で、自身の見解を投稿しました

同氏は、ビットコインのソフトウェア「Core(コア)」の開発者に対し、一部の人々が「好ましくない取引」をブロックするよう圧力をかけている状況に強く反対しています。

マクスウェル氏は「ビットコインはそもそも、人々の利益と自由な経済行動によって成り立つ仕組みだ」と述べ、別実装「Knots(ノッツ)」の一部ユーザーが主張する検閲的な機能追加について「ビットコインの本質を壊しかねない」と強く非難しました。

Knots側の一部開発者はNFTなどを無駄なデータと見なし、制限したい意向を示していますが、マクスウェル氏は「自由に使えることはビットコインの重要な価値であり、非効率な取引も受け入れることは必要なコストだ」と強調しています。

また、ビットコインの取引量が増えても、市場の仕組みにより手数料が調整されるべきであり「開発者が勝手に取引を制限すべきではない」とも述べています。

ブテリン氏も「検閲に反対」の立場で賛同

マクスウェル氏はさらに「法的な圧力や政府の介入に対しても妥協してはいけない」と述べ、たとえ批判されても自由な仕組みを守るべきだと主張しました。

また、ビットコインのソフトウェアは「誰かに言われた通りに作るものではなく、開発者自身が使いたいと思うものを自分たちで作るものだ」と同氏は強調し、ユーザーに迎合する設計は行わないとも述べています。

この発言には「それではユーザーの意見が無視される」といった批判も出ていましたが、ヴィタリック・ブテリン氏は「プロトコルは芸術作品のようなものであり、マクスウェル氏の考え方はそれを理解した人のものだ」として支持を表明しました。

今回の議論の背景には、NFTや新しいトークンをビットコイン上で構築する動きが加速していることがあります。

これに対して「ビットコインの利用方法をより厳格にすべきだ」と主張するKnots側の開発者や支持者の声が一部で強まっており、マクスウェル氏は「その背後には資金的な動きがある可能性もある」と警戒を示しています。

国家の検閲への対抗策として機能するビットコイン

今回のブテリン氏の言及は、仮想通貨業界で「検閲 vs 自由」というテーマへの関心が再び高まっていることを示しています。

米人権財団(HRF)のアレックス・グラッドスタイン氏も専門誌への寄稿で、各国政府が金融システムを通じて監視や検閲を強化する状況の中で、ビットコインのオープンかつ国境を越えた設計は、こうした金融抑圧への対抗策となり得ると強調しました。

検閲に屈せず自由を追求する姿勢とビットコインの理念が結びつく動きは、世界的に注目を集めており、ビットコインの検閲耐性という特徴が、技術的な開発論争を超えて広い文脈で語られています。

今回のブテリン氏の発言は、ビットコインが単なる技術を超え、思想や社会的価値観の象徴として議論の中心に立っていることを示しており、今後も「自由と検閲」を巡る開発者間の議論が続くとみられます。

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Source:ヴィタリック・ブテリン氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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