
イーサリアムがハードフォーク「Metropolis」を実行間近
イーサリアム開発チームがハードフォーク「 Metropolis(メトロポリス)」を 9月中に行うことを発表した。
ただしハードフォークと言ってもBitcoin と Bitcoin Cash のような新コインの誕生ではない。
Metropolis 自体は今年の初めに、イーサリアム財団のソフトウェア開発社のハドソン・ジェイムソン氏が、
「 2017年の 6月〜 9月にイーサリアムの全く新しいビジネスプラットフォームがリリースされる」
と宣言していた。
イーサリアムは Metropolis 導入で「匿名性の向上」「スマートコントラクトの簡略化」「ネットワークセキュリティの向上」などを掲げており、リリースされることでより大規模なビジネス分散アプリケーションが開発できると期待されている。
特に注目されているのは Zcash の匿名技術で使用されている「 zk-SNARK(ジーケー・スナーク)」の導入と「 PoW から PoS への移行」の中間段階へ進む部分だろう。
イーサリアム・ロードマップ
3年前、財団と開発者はイーサリアムブロックチェーンネットワークの柔軟性と機能性の向上を考えていた。
そして、解決策として 2015年7月に初期ネットワーク「 Frontier(フロンティア)」をリリースした。
これによってイーサリアムとアプリケーションとの適合性をテストできるようになった。
次にリリースされた「 Homestead(ホームステッド)」は、マイクロソフトや三菱UFJも参加している
「 Enterprise Ethereum Alliance(エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス)」を設立するのに大きく役立つプラットフォームに関するアップグレードだった。
これによってトランザクション(取引)の高速化が可能になり、大企業レベルでイーサリアムが使用できるようになった。これが 2016年3月の出来事である。
そして、今回の「 Metropolis(メトロポリス)」のリリースによりスマートコントラクトが強化され、イーサリアム内だけで、より大規模なビジネスが展開できるようになる。
イーサリアム財団の最終的な目的は「 Serenity(セレニティ)」をリリースすることである。
Serenity が導入されるとイーサリアムは PoS への移行が完了し、マイニングの必要性がなくなりネットワーク効率は最も高くなる。
イーサリアム価格は高騰するのか?
ビットコインの「 Segwit 」ように、ネットワークアップグレードが即「価格高騰」に繋がるかどうかは現状不明だ。
イーサリアム・ハードフォークの話はやや専門性が高くビットコインほど話題になっていないためである。
ただ、Enterprise Ethereum Alliance の発表時はその期待度の高さから価格が高騰したので、今回の Metropolis と最終アップグレードの Serenity導入まで 2段階で価格高騰が起きる可能性はある。
9月下旬のリリースによってイーサリアム価格がどう変動するのか注目が集まっている。
記事の前提知識
→「イーサリアム高騰はエンタープライズ・イーサリアムが原因」
→「イーサリアムとはワールドコンピューターである」
→「 Proof-of-Stake( PoS )の解説(記事中段より)」
追記記事
→「イーサリアムハードフォーク「Metropolis」延期へ「価格高騰のタイミングは?」」

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