機関投資家向け暗号資産カストディアン「Zodia」立ち上げ:金融大手Northern Trust
アメリカ・シカゴに本社を構える世界有数の金融サービス会社「Northern Trust(ノーザン・トラスト)」は2020年12月9日に、イギリス・ロンドンに本拠を構える世界的な銀行金融グループ「スタンダードチャータード銀行」のイノベーション・ベンチャー部門と協力して、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)カストディソリューションである「Zodia(ゾディア)」を立ち上げる契約を締結したことを発表しました。
BTC・ETH・XRPなど「主要通貨の保管サービス」提供へ
Northern Trust(ノーザン・トラスト)は2020年12月9日に、イギリス・ロンドンに本拠を構え世界70ヵ国に事業ネットワークを展開している世界的な銀行金融グループ「スタンダードチャータード銀行」のイノベーション・ベンチャー部門「SCベンチャーズ」と共に、機関投資家向けの暗号資産カストディソリューションである「Zodia(ゾディア)」を立ち上げる契約を締結したことを発表しました。
Zodia(ゾディア)は近年世界的に注目を集めている暗号資産に金融機関が投資できるようにするために設計されたカストディソリューションだと説明されており、英金融行動監視機構(FCA)への登録や規制当局への届出などを完了した上で、2021年にロンドンで事業を開始する予定だと報告されています。
規制当局の承認が得られた後の正式ローンチ時には、
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・イーサリアム(Ethereum/ETH)
・エックスアールピー(XRP/XRP)
・ライトコイン(Litecoin/LTC)
・ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)
などといった仮想通貨市場で最も取引されている主要な暗号資産の保管サービスを提供するとのことです。
「Zodia」の最高経営責任者であるMaxime De Guillebon氏や、「SCベンチャーズ」のは「Zodia」の立ち上げについて次のように説明しています。
Zodiaは『カストディについて正しく理解している暗号資産カストディアンが必要である』という考えのもとで設立されました。
私たちは規制対象となる金融機関のリスク管理・コンプライアンス・ガバナンス・セキュリティのアプローチを、暗号資産や鍵管理技術の最先端イノベーションと組み合わせることによって、セキュリティや信頼性を損なうことなく、運用効率とトランザクション速度を実現します。
また「Northern Trust」のPete Cherecwich氏は次のようにコメントしています。
グローバル銀行のノウハウと経験に裏付けられたデジタルカストディの導入は、機関投資家向け暗号資産市場の進化とサポートにおけるブレークスルーです。
Zodiaの堅牢な機能によって機関投資家・ファミリーオフィス・資産運用会社はこれらの新しい革新的な金融商品への関心が高まり続ける中で、様々な暗号資産に投資できるようになります。
Zodia(ゾディア)は現在、英国のマネーロンダリング規制に基づいて「イギリス金融行動監視機構(FCA)」に登録する過程にあるとのことで、従来の証券のカストディと同等の基準を適用すると説明されています。