「ビットコイン・金・銀」を手にする者だけが生き延びる|ロバート・キヨサキ氏

by BITTIMES

キヨサキ氏「BTC・金・銀」だけがリアルマネー

「金持ち父さん 貧乏父さん」の著者であり、投資家としても知られるロバート・キヨサキ氏は2025年4月13日に、自身のX(Twitter)で米ドルの価値下落やインフレへの警鐘を鳴らしました。

キヨサキ氏は「金(ゴールド)は史上最高値を更新し、銀(シルバー)の需要は爆発的に増え、ビットコイン(BTC)も急騰しています。これらの声に耳を傾けていますか?」と述べ、これら実物資産の動向が米ドルの脆弱性を示していると強調しました。

同氏は「以前から言っている通りだ」と繰り返しながら、政府や中央銀行が発行する法定通貨ではなく、金・銀・ビットコインといった「実物資産」を保有する重要性を改めて訴えました​。

インフレによって法定通貨の購買力が低下し、資産価値が減少しかねない状況で「金、銀、ビットコインを今こそ買うべきだ」と呼び掛けています​。

さらに同氏は「ホワイトハウスやFRBが経済をハイパーインフレに陥らせたらどうなるか。だから私はビットコインをさらに5枚購入した​」とも投稿しており、急激なインフレとドルの信用低下に備える手段としてビットコインや貴金属を追加購入したことを明かしています。

金(ゴールド)は史上最高値を更新し、銀(シルバー)の需要は爆発的に増え、ビットコインも急騰しています。この声に耳を傾けていますか?

もう一度言います。私は過去の著書『金持ち父さんの予言』『年金は誰に盗まれたのか』『フェイク』などで、史上最大の株式・債券市場の暴落がやって来ると警告してきました。そしてその巨大なクラッシュは、ついに現実となりました。

富を奪っているのは「中央銀行」と呼ばれる、国際的な陰湿な銀行カルテルです。その中心にいるのが、国際決済銀行(BIS)、イングランド銀行、日本銀行、欧州中央銀行、そしてアメリカの「FRB(連邦準備制度)」です。

(中略)

今、行動を起こし、本物のゴールド、シルバー、そしてビットコインを手にする者だけが、この仕組まれた経済崩壊を生き延び、“新たな富裕層”そして“次の時代のリーダー”になる可能性があるのです。

米ドル不安再燃、金とBTC価格が急上昇

金が史上最高値を記録

キヨサキ氏の警鐘とも呼応するように、直近の国際経済ニュースでも米ドルの地位低下やインフレへの不安が鮮明になっています。

米中間の追加関税競争の激化を背景に、4月に消費者心理が急速に悪化し、1年先のインフレ予測は1981年以来の高水準に達しました​。ミシガン大学の消費者調査によれば4月の景況感指数は約3年ぶり低水準に落ち込み、物価高騰への不安が世代・階層を問わず広がっています​。

こうしたインフレ懸念と景気後退リスクの高まりから、安全資産とされる金(ゴールド)への資金流入が加速しており、金価格は1トロイオンス=3,200ドル(約45万円)を突破して史上最高値を更新しました​。

米ドルは逆に安全通貨としての信頼を低下させ、主要通貨に対して下落傾向が明らかになっています。特に対スイスフランでは10年ぶりの安値水準まで下落し、対ユーロでも3年ぶりの安値を記録するなど「ドル離れ」の動きが市場で見られています​。

ビットコイン価格が再び急反発

一方、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場にもこれらマクロ経済動向の影響が及んでいます。

4月初旬、米株式市場が急落する局面ではビットコインも一時74,000ドル台まで値を下げましたが、その後トランプ大統領が一部関税を90日停止すると発表したことを受けて急反発し、8万ドル(約1億1千万円)台に回復しました​。

金融市場の混乱時にビットコインが「デジタルゴールド」として買われる動きも見られ、4月11日にはビットコイン価格が一時8.4万ドル近くまで上昇し、株式や他の安全資産とともに不安定な市場環境で投資家から選ばれたとの分析もなされています​。

ロバート・キヨサキ氏が繰り返す米ドル崩壊論

ロバート・キヨサキ氏は近年一貫して米ドルなど法定通貨への不信感と、ビットコイン・金・銀など有限資産の重要性を主張してきました。2023年以降の主な発言を振り返ると、次のようなものがあります。

法定通貨を「偽物のお金」への警告

キヨサキ氏は法定通貨をしばしば「偽物のお金(フェイクマネー)」と呼び、対照的に金・銀・ビットコインを「実質的な価値を持つ本物の資産」と位置付けています​。

2023年11月には「手遅れになる前に金・銀・BTCに投資せよ」とXに投稿し、法定通貨を貯蓄し続ける危険性を訴えました。

米ドルは政府による無制限の通貨増刷で価値低下が続く一方、ビットコインや貴金属は供給量が限られているためインフレ耐性が高いと指摘し「偽物のお金ではなく、金・銀・ビットコインの現物を買うべきだ」との主張を繰り返し示しています​。

ハイパーインフレとドル崩壊の予測

2024年5月、キヨサキ氏は新興国連合BRICSが独自の仮想通貨を発行すれば「米国にドルが逆流してハイパーインフレとなり、最終的に米ドルは崩壊する」と警告しました​。

この投稿でも米ドルを厳しく批判し「今すぐ金・銀・ビットコインを購入して米ドル崩壊から身を守るべきだ」と呼びかけています​。

同氏は米国債への信頼低下や各国がドル依存から脱却する動きが強まれば、ドルの基軸通貨としての立場も弱まると見ています。2025年2月には「日本や中国が米国債の購入をやめれば、インフレは爆発し米経済とドルは崩壊する」との見解も示しました​。

市場暴落とビットコインの戦略

2024年末から2025年にかけて、キヨサキ氏は史上最大の市場崩壊を警告し続けています。

著書『金持ち父さんの予言』で予測した通りの暴落が始まったとして、2025年2月には「すべての市場バブルが崩れ始めている」と発言しました​。

しかし同時に「その中で最も早く回復し史上高値を更新するのはビットコインだ」と述べ、価格下落局面ではさらなる買い増しを宣言しています​。実際「もし暴落が来てもビットコインは決して売らない。むしろ大量に買い増す​」とも語っており、暴落時のビットコイン買い増し戦略を明確にしています。

また、2024年12月には「ビットコインは2025年に35万ドル(約5,000万円)に達する」との価格予想も示し、ブラックロックなど大手機関投資家が意図的に価格を抑制している可能性を指摘していました。

さらに2025年1月には、自身が数十年かけて蓄えてきた金と銀を一部売却しビットコインに交換していることも明らかにしています​。これは「ドル建て資産からビットコインへのシフト」を自ら実行した形として大きな反響を呼びました​。

キヨサキ氏はこれら一連の発言を通して、インフレによる米ドルの価値下落リスクに備え、ビットコインや貴金属への投資を強く推奨するとともに、自らも実践しています。

高まる「BTC・金・銀」の重要性

一部大手メディアも「米ドルの下落が金やビットコインなど希少資産の価格上昇を招いている」と報じており​、従来の金融市場とは異なる資産クラスへの注目が高まっています。

米連邦準備制度理事会(FRB)もインフレの進行と景気減速の両立という難題に直面しており、早ければ年内にも利下げに方針転換するとの見方が広がっています​。

金融緩和に転じればドルの価値低下圧力は一段と増す可能性があるため、専門家からは「ドルの時代の終焉」や「金とビットコインが新たな準備資産になる」といった指摘も出始めています​。

こうした状況が続く中、キヨサキ氏が訴える「インフレへの備え」としてのビットコイン・金・銀の重要性は、市場の動きから裏付けられているものとして注目を集めています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=143.03円)

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Source:ロバート・キヨサキ氏X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像

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