Tesla(テスラ)社のイーロン・マスクCEOは2021年6月14日に『マスク氏はビットコインの価格操作を行なっている』という批判に対する反論ツイートを投稿し、テスラ社のビットコイン決済一時停止についても『マイニングの50%程度でクリーンエネルギーが使用されるようになればBTC決済を再開する』と説明を行いました。
イーロン・マスク氏「仮想通貨関連の批判」に反論
イーロン・マスク(Elon Musk)氏は2021年6月14日のツイートで『マスク氏はビットコインの価格操作を行なっている』という批判に対して『テスラ社のBTC売却は”市場に影響を与えずにBTCを精算できることを確認するためのもの”であり、ビットコイン決済決済に関しても”マイニングの50%程度がクリーンエネルギーで賄われていること”が確認できれば再開する予定だ』と反論しました。
これは不正確です。テスラは「ビットコインは市場を動かさずに簡単に精算できる」ということを確認するために、保有資産の10%程度を売却しただけです。
将来的にビットコインマイナーのクリーンエネルギー使用量で合理的な数値(〜50%)が確認された場合には、Teslaはビットコイン取引を再開します。
「ビットコイン価格操作に関する批判」について
Tesla(テスラ)は2021年に入って以降「ビットコインの購入・ビットコイン決済への対応」などの発表で大きな注目を集めていましたが、その後は以下のような時系列で「ビットコインの売却・ビットコイン決済の一時停止」を発表しているため、一部では『イーロン・マスクCEOは価格操作を行っている』と批判する声が強まっています。
【テスラ社のビットコイン関連の動き】
2021年2月:SEC公開書類で「15億ドルのBTC投資」が判明
2021年3月24日:「ビットコイン決済への対応」を発表
2021年4月26日:「保有するBTCの10%を売却した」と発表
2021年5月13日:「ビットコイン決済の一時停止」を発表
今回のツイートでマスク氏がコメントしている「Cointelegraph」の記事もこのような批判を取り上げたものであり、金融サービス企業「Sygnia(シグニア)のマグダ・ヴィエジッカCEOが『ビットコイン市場で見られる大規模な価格変動はマスク氏の相場操縦によるものだ。これが上場企業だった場合、彼はSECから厳しい制裁を受けることになるだろう』と語ったことが紹介されています。
ヴィエジッカ氏は「マスク氏は一連の発表でビットコイン価格を釣り上げて、高値で売り抜けた」と批判していますが、これに対してマスク氏は「テスラ社のBTC売却は”市場に影響を与えずにBTCを精算できることを確認するためのもの”であり、保有するBTCの10%を売却したに過ぎない」と説明しています。
「ビットコイン決済停止に関する批判」について
「テスラ社のビットコイン決済一時停止」に関する発表に関しても、Tesla社が「BTC売却」を発表した後の報告であったため、コミュニティの間では『明らかな価格操作だ』と批判する声が多数出ています。
これについてマスク氏は今回『将来的にビットコインマイナーのクリーンエネルギー使用量で合理的な数値(〜50%)が確認された場合には、Teslaはビットコイン取引を再開する』と報告していますが、ビットコイン価格はすでに前回の発表後に大幅下落しているため、今回の発言に対しても『あからさまな価格操作にうんざりする』と批判する声が見られています。
ビットコイン価格は今回の発言後に再び上昇しているため『マスク氏が”ビットコイン決済再開の可能性”に言及したことによって、BTC価格は再び上昇する可能性がある』と期待する声も出ていますが、”イーロン・マスク氏の発言でビットコイン価格が変動する状況”には批判的な意見も増え始めています。
なお、主要メディアなどでは『マスク氏の発言でビットコイン価格が回復した』といった内容の報道がなされているものの、先日は「タンザニアの大統領が同国の中央銀行に対して”仮想通貨への対応を準備するように”と指示したこと」なども報告されているため、「タンザニア・エルサルバドル関連の発表」「強気相場で見られる短期的な調整の終わり」などといった複数の要因がビットコイン価格上昇に繋がっているという意見も出ています。
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2021年6月14日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は先日9日に346万円付近まで下落したものの、その後は徐々に回復してきており、2021年6月14日時点では「1BTC=4,298,803円」で取引されています。