ブラジル証券委員会(CVM)が世界で初めてとなるソラナ(Solana/SOL)の現物ETF(上場投資信託)を承認したことを明らかにしました。この画期的な動きは、2024年8月8日にコインテレグラフ・ブラジルが報じ、業界に大きな反響を呼んでいます。
承認されたETFはヴォルテックス社が手掛け、ブラジル証券取引所B3で取引される予定です。このETFの特徴は「CME CF Solana Dollar Reference Rate F」という指標を参照価格として採用している点。この指標は、主要な仮想通貨取引所のデータを基にソラナの相場を示すものです。
ソラナと言えば、高速で低コストな取引が魅力の次世代ブロックチェーンプラットフォーム。近年、投資家の間で急速に注目を集めています。今回の承認は、そんなソラナの成長と人気の高まりを反映しているようです。
実は、世界ではすでにソラナ関連の金融商品がいくつか取引されています。スイスやドイツの取引所で扱われているETP(上場取引型金融商品)として、スイスSIX取引所で取引されている「21Shares Solana ETP」、ドイツの取引所Deutsche Börse Xetraで取引されている「CoinShares Physical Solana」や「ETC Group Physical Solana」がその例です。ただし、これらはETFではありません。ブラジルの今回の承認が、世界初の現物ETFとなります。
一方、米国では仮想通貨ETFの承認にまだ慎重な姿勢が続いています。今年6月にはVanEckと21Sharesがソラナ現物ETFの上場を申請しましたが、年内承認の可能性は低いと見られています。
しかし、米国証券取引委員会(SEC)は7月にイーサリアムの現物ETFを承認しており、これは米国初の大型アルトコインETFとなりました。SECの姿勢に変化の兆しが見えるとして、業界は固唾を呑んで見守っています。
ブラジルでのソラナ現物ETF承認は、新興国市場における仮想通貨投資の選択肢を広げるものです。従来の取引所での直接購入以外の新たな投資手段が増えることで、機関投資家の参入を促す可能性も出てきました。
この動きは、世界の仮想通貨ETF市場における重要な一歩となりそうです。他の国々はどう反応するのか、そして仮想通貨市場全体にどんな影響が及ぶのか。業界関係者たちの視線は、すでに次の展開に向けられています。仮想通貨投資の未来図が、少しずつ形を現し始めたようです。
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