Binance Research「2023年の振り返り&2024年のテーマ」に関するレポートを公開

by BITTIMES

仮想通貨に関する包括的なレポートを公開

BINANCE(バイナンス)の研究部門である「Binance Research」は2024年1月15日に、2023年の振り返りと2024年のテーマに関する内容をまとめた合計140ページにわたる包括的なレポートを公開しました。

今回のレポートは仮想通貨やブロックチェーンに関する幅広い分析結果をまとめたものとなっており、具体的には以下のような項目に分けて解説が行われています。

レイヤー1ブロックチェーンの展望
ビットコイン、イーサリアム、BNB Chain、ソラナ、アバランチ、コスモス、その他L1チェーン、TradFi、Ordinals、インスクリプション、BRC-20トークン、現物ETF、半減期、など

レイヤー2ブロックチェーンの展望
アービトラム、オプティミズム、Base、opBNB、ゼロ知識証明、zkSync、StarkNet、Polygon zkEVM、Linea、Scroll、Taiko、など

分散型金融(DeFi)
分散型金融(DeFi)、リキッドステーキング、レンディング、分散型取引所(DEX)、トークン化、現実資産(RWA)、など

ステーブルコイン
ステーブルコイン、USDT、USDC、DAI、TUSD、新興カテゴリー、担保付き債務ポジション(CDP) 、流動性ステーキングトークン(LST)、中央集権化、など

Non-Fungible Token(NFT)
NFT、NFTマーケットプレイス、OpenSea、Blur、Tensor、その他NFTマーケット、NFT商品のイノベーション、メジャーなNFT商品、ビットコインNFT、など

ゲーム&ソーシャル
ゲーム、フルオンチェーンゲーム、ゲーム界の巨人がブロックチェーンに参入、ソーシャル、Friend.techの熱狂がSocialFiの勢いを加速させる、Farcasterのパーミッションレス移行が成長を促進、Lens V2がプロファイルベースのパラダイムシフトを先導、など

資金調達活動と組織的技術採用
資金調調達活動、組織的な技術採用、プレゼンスの拡大、現物ビットコインETF、クロスチェーン相互運用ソリューション、など

その他
2024年のテーマ、参考文献、バイナンスリサーチレポート関連リンク、バイナンスリサーチについて、リソース

2023年の振り返りと2024年のテーマの概要

Binance Researchは公式発表の中で、今回公開されたレポートの概要について以下のようにまとめています。

2023年の仮想通貨市場

2023年の仮想通貨市場では、第1四半期と第4四半期にみられた大幅上昇の後押しを受けて時価総額が109%増加し、大幅な好転を見せた。

最終四半期の急騰は「現物ビットコインETFの承認」と「ビットコインの半減期への期待」に対する楽観的な見方が原動力になった。

また、世界的なGDP成長率の強固さと緩やかなインフレ率を特徴とする広範な金融環境も、仮想通貨などのリスク資産にとって好都合な環境を提供した。

レイヤー1(L1)について

レイヤー1(L1)は2023年も好調で、ビットコインが時価総額と注目度の両方で優位性を取り戻した。

注目すべき点としては「現物ETFのフロー、ビットコインの半減期、インスクリプションやBRC-20の継続的な開発、スケーリングソリューション」などが挙げられる。

レポート内では「EthereumBNB ChainSolanaAvalancheCosmos、その他複数のL1」もクローズアップしている。

レイヤー2(L2)について

レイヤー2(L2)は2023年に目覚ましい発展を遂げ、総預かり資産(TVL)は321.3%増加、L2のドミナンスは年初から77.2%上昇した。

Optimistic Rollupが80%以上の市場シェアを維持した一方で、L2セクター全体では技術スタックの改善から注目のパートナーシップ締結まで重要な進歩を遂げた。

EIP-4844などのような一連の新しい展開が、今後のL2の進化に影響を与えると期待される。

分散型金融(DeFi)について

分散型金融(DeFi)は2023年に力強い成長を遂げ、TVLは前年比で38.9%増加した。

DeFi分野の成長に貢献した注目すべき動きとしては「流動性ステーキングトークン(LST)とLSTfiの著しい上昇、現実資産(RWA)の採用増加、インテント中心のアーキテクチャの出現」などが挙げられる。

ステーブルコインについて

ステーブルコインの時価総額は、市場動向の変化に伴い、前年同期比5.2%減となった。

中央集権型ステーブルコインは依然として市場シェアの92%を占めており、担保付き債務ポジション(CDP)やLST裏付けのステーブルコインなどの新規参入者が出現したにもかかわらず、USDTのドミナンスは70.6%に高まっている。

Non-Fungible Token(NFT)について

Non-Fungible Token(NFT)は第4四半期に目覚ましい回復を見せた。

12月の取引高は17億ドル(約2,480億円)で2023年最高額となり、ビットコインNFTが最も目覚ましい成長を見せた。

NFTマーケットプレイスの競争はもう1つの重要なテーマであり、Blur創設者が立ち上げたL2である「Blast」の今後の展開にも注目だ。OpenSeaが市場シェアの低下にどのように対処していくかにも注目が集まる。

ブロックチェーンゲームについて

ゲーム分野では、年末に向けて活動が復活してきていることがオンチェーン指標で示されている、

年末の最終週には、週間ユニークアクティブウォレット数が年初の580万から倍以上に増加し、1,260万に達した。

2024年には有名なゲーム大手によって複数のゲームもローンチされる予定となっているため、今年はイベントが多い年になると予想される。

ソーシャルについて

ソーシャル分野では、2023年8月に「friend.tech」が始動したことによって、SocialFiが注目を集めた。

friend.techとそのフォークの成功は「SocialFi分野の可能性」と「クリエイターがコンテンツを収益化できる魅力」を示すものとなった。

しかし、SocialFiプラットフォームの活動は減少しており、今後再び関心が高まるかどうかは不明である。

資金調達について

資金調達面では、2023年全体でWeb3プロジェクトが合計1173件の投資を集め、合計90億ドル(約1兆3,000億円)の資金を調達した。

このうちの36.5%はインフラ関連のプロジェクトに投資され、13.3%は中央集権型金融(CeFi)、8.6%は分散型金融(DeFi)に投資された。

2023年には投資額と全体の評価額の両方が顕著に減少したものの、市場に回復傾向が見られ、インフラ構築に多額の資金が投じられていることは心強い。

2024年のテーマについて

2024年は以下8つのテーマが特に興味深いと考えており、1年間を通じてこれらの分野で大きな進歩が見られると予想している。

  • ビットコインエコシステム
  • オーナーシップ・エコノミー・アプリケーション(*1)
  • 人工知能(AI)
  • 現実資産(RWA)
  • オンチェーン流動性
  • 機関での技術採用
  • セキュリティ
  • アカウントの抽象化

(*1)分散型物理ネットワークインフラストラクチャ(DePin)や分散型ソーシャルメディア(DeSoc)など

Binance Researchが公開したレポートの全文は「こちらのページ」で確認することができます。

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