BINANCEがUSDCを「別のステーブルコイン」に変換?コインベースCEOの発言が話題に
USDCから別のステーブルコインに資金移動
暗号資産取引所CoinbaseのCEOであるブライアン・アームストロング氏が2023年第2四半期の決算発表時に「BINANCEがUSDCから別のステーブルコインに資金を移動させた」と発言したことが注目を集めています。
複数の報告によると、アームストロング氏はCoinbaseがコンソーシアムメンバーとして参加している「USDC」に関する質問にコメントした際に「バイナンスが保有する全てのUSDCを売却して、他のステーブルコインに資金を移動させたこと」を明かしたとされています。
この発言には"USDCの安全性"を示す狙いがあるとのことで、「BINANCEが撤退した後もUSDCの時価総額は順調に推移している」と語ったと伝えられています。
アームストロング氏は「主要なUSDC保有者だったBINANCEがUSDCから撤退した後もUSDCは堅調に推移している」ということを説明していますが、2023年1月1日時点で440億ドルほどあったUSDC時価総額は記事執筆時点で260億ドルにまで減少しているため、一連のステーブルコインに関する動向には注目が集まっています。
2022年8月9日〜2023年8月8日 USDCの時価総額推移(画像:CoinMarketCap)
主要コインのリアルタイム価格⬇️
最近では「FDUSD」が新規上場
BINANCEは2022年9月に「ユーザーが保有するUSDC・USDP・TUSDなどの主要ステーブルコインをBUSDに自動変換すること」を発表していましたが、その後「BUSDの発行停止」が命じられたことによって、新たなステーブルコインを探している状態となっていました。
その後バイナンスは2023年7月26日に、香港に拠点を構える「First Digital」が発行する米ドル連動ステーブルコイン「FDUSD」を上場させているため、USDCから換金された資金はFDUSDに流れているとみられています。
なお、BINANCEは2023年8月4日から「BTC/FDUSD」と「ETH/FDUSD」の取引手数料が無料になるキャンペーンを実施しているため、FDUSDの人気は高まってきているとも報じられています。
ステーブルコインは暗号資産取引所の基軸通貨として広く採用されているため、仮想通貨投資家にとって特に重要なコインの一種となっていますが、ここ数年間では「ステーブルコインのデペグ(参照価格からの乖離)」が度々発生しているため、各種ステーブルコインの動向にも注意を払う必要があると考えられます。
先日7日には、決済大手PayPalの独自ステーブルコインとなる「PayPal USD(PYUSD)」も発表されているため、ステーブルコイン関連の新たなニュースにも注目です。
PayPalはPYUSDを発行