カルダノ財団、ブラジル最大の国営IT企業「SERPRO」と提携｜政府サービスで技術活用
カルダノの技術で政府サービスのデジタル変革を加速
カルダノ（Cardano/ADA）の発展を推進する非営利団体のカルダノ財団は2025年3月6日に、世界最大級のブラジル国営IT企業である「SERPRO」と提携したことを発表しました。
SERPRO（セルプロ）は、政府向けデジタルサービスを提供する主要機関であり、750以上のデジタルソリューションを運営している他、年間330億件以上の取引を処理し、30.4ペタバイト以上のデータをクラウド環境で管理していると報告されています。
同社が運営する「gov.br」は世界最大のデジタル政府プラットフォームであるとも説明されていて、5,000人以上の専門家によって支えられ、ブラジルの行政システムの90％をサポートしていると報告されています。
今回の提携は「技術革新・デジタルインフラ開発・ブロックチェーン教育」を中心としたもので、SERPROの豊富な行政管理経験とカルダノのブロックチェーン技術を組み合わせることで、ブラジルの政府サービスにおけるデジタル変革を加速させ、ラテンアメリカの公共部門でブロックチェーン採用を推進するとされています。
教育・応用研究・開発・技術統合などで協力
カルダノ財団との提携についてはSERPROからも公式発表が行われており、「カルダノ財団との提携を通じてSERPROの職員にブロックチェーン技術の教育を提供し、ブラジルの公共部門におけるブロックチェーン採用を加速させることを目指す」と説明されています。
具体的な取り組みの内容としては以下のようなものが挙げられていて、カルダノのブロックチェーン技術を活用することによって、行政プロセスを効率化することができるほか、不正行為を防止して監視機能を強化できるとも期待されています。
- SERPRO職員向けのブロックチェーン教育
- ブロックチェーン技術の応用研究
- デジタルインフラ開発
- 政府サービスへの技術統合
今回の提携では「共同教育・技術革新プログラムの実施」が予定されているため、SERPROの職員はカルダノ・アカデミー（Cardano Academy）の専門コースを無料で受講し、国際的に認められたブロックチェーン資格を取得できるようになります。
カルダノ・アカデミーの専門コースはブロックチェーン教育と専門スキルの向上に重点を置いたもので、ブロックチェーンに関する共同マスタークラスや教育イベントを実施し、技術トレーニングや認定資格の取得をサポートします。
公共部門でのブロックチェーン活用における重要な一歩
カルダノ財団とSERPROの提携は、公共部門でのブロックチェーン活用における重要な一歩として評価されており、各組織の代表者からは以下のようなコメントが語られています。
SERPROとの協力は、ブロックチェーン教育と技術によるブラジルの公共インフラの近代化に向けた変革的な一歩です。カルダノの技術をSERPROの広大なネットワークに統合することで、透明性を向上させ、何百万もの市民に対してより良いサービスを提供します。この取り組みは、ラテンアメリカ全体での政府によるブロックチェーン採用のモデルとなり、カルダノ財団がこの地域で意味のある技術進歩を推進する姿勢を示すものです。
- フレデリック・グレガード氏（カルダノ財団CEO）
今回の提携は、SERPROが教育目的で国際機関と協力する初の試みです。また、ブラジルの公共部門におけるブロックチェーン採用を促進するという戦略的な差別化要因もあります。政府のデジタル変革戦略の一環として、ブロックチェーンはデータの完全性を確保し、分散化を促進することで、不正リスクを軽減し、国家の効率性を向上させる重要なツールとなります。
- クレベル・ペレイラ・ドス・サントス氏（SERPRO社長顧問）
この協定は行政の近代化と革新的技術の導入に向けた当社の取り組みを強化するものです。特に、ブラジルの政府機関におけるブロックチェーン活用を拡大することを目的としています。SERPROは、公共部門での豊富な経験とカルダノのブロックチェーンインフラを組み合わせることで、世界的に見ても政府のデジタル変革をリードする立場を確立しています。
- アレクサンドル・アモリム氏（SERPRO社長）
カルダノ財団は、ブラジルでのブロックチェーン技術推進に向けて国営企業との協力を積極的に進めており、2023年12月には国営石油会社のPetrobras（ペトロブラス）と提携したことも発表されています。
カルダノ財団のラテンアメリカ事業開発責任者であるラファエル・フラガ氏は「SERPROとの協力は政府規模でのブロックチェーン採用を推進するカルダノ財団のコミットメントを示すものである」と述べた上で、「ペトロブラスとの成功事例に続くこの提携によってブラジルでの存在感をさらに強化し、公共サービスの変革に向けたブロックチェーン技術の可能性を示すことになる」と語っています。
カルダノ関連の注目記事
Source：カルダノ財団発表、SERPRO発表
執筆・翻訳：BITTIMES 編集部
サムネイル：Shutterstockのライセンス許諾により使用
仮想通貨ニュース｜新着
【英国初】スコットランドの学校、ビットコイン決済対応へ｜BTC備蓄も視野
マクドナルド、ビットコイン財務計画を巡って株主と経営陣で対立｜SECは株主総会での除外を容認
ノースカロライナ州、仮想通貨納税を認める法案を提出｜対象銘柄の具体的条件も明記
ニューハンプシャー・フロリダ州、ビットコイン準備法案が可決｜米各州で広がる立法レース
金融庁「暗号資産規制の方向性」ディスカッション・ペーパーを公表｜意見募集開始
SHIBの米ドル連動ステーブルコイン「SHI」規制明確化の後にローンチか
仮想通貨入門 - 基礎知識
仮想通貨がもらえるエアドロップとは？参加方法・注意点・税金などについて解説
仮想通貨HYPE（Hyperliquid）とは？基本情報・特徴・購入方法などを解説
仮想通貨DEX「Hyperliquid（ハイパーリキッド）」の特徴や使い方を徹底解説
ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介｜特徴・運用方法・注意点も
ソラナ（SOL）基盤の代表的なDAppsを紹介｜使い方や注意点も
ソラナ（Solana/SOL）系ミームコインとは？代表銘柄トップ5もあわせて紹介
市場分析・価格予想
トランプ大統領、中国を除いて関税90日間停止を発表｜ビットコイン82,000ドルまで回復
ビットコイン、関税の嵐を乗り切る「安全資産」としての可能性｜バイナンスレポートまとめ
仮想通貨市場も急落「米国関税の90日間停止」を要求｜パースカント社CEOビル・アックマン氏
「金とビットコインが新たな準備資産に」米国債と株式の時代は終焉へ｜アーサー・ヘイズ氏
ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も
「ビットコインはヘッジとして機能」ウォール街が暴落する中でBTCが支持を得る
人気の仮想通貨ニュース
お得なキャンペーン情報
話題の仮想通貨の今後は？
BITTIMESライター募集
