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ビットコイン「日本円建ての過去最高値更新」迫る|上昇理由と専門家の価格予想

BTC価格「690万円」まで回復

ビットコイン(BTC)は先月24日に38,500ドル(約574万円)まで下落したものの、その後は価格上昇が続いており、2024年2月9日時点では46,200ドル(約690万円)まで回復している。

米ドル基準で見た場合のビットコインの過去最高値は約69,000ドルであるものの、日本円基準で見た場合の過去最高値は約770万円であるため、仮想通貨コミュニティでは「BTCは近い将来に日本円建ての過去最高値を更新する可能性がある」と注目が集まっている。

2020年5月25日〜2024年2月9日 BTC/JPYの週足チャート(画像:TradingView)

ビットコイン価格上昇の理由は?

ビットコイン価格が上昇している理由については、専門家やアナリストなどから以下のような複数の要因が挙げられている。

現物ビットコインETFによる資金流入

米国で現物ビットコインETFの取引が開始されたことによって、機関投資家などの大規模な資金がビットコインに流れ込んできている。

現物ビットコインETFの発行体は、ETFの需要増加に伴いビットコインを追加購入していると報告されており、2024年2月7日時点では、Grayscaleを除く9つのETFが立ち上げ以降で約87億ドル(約1兆3,000億円)に相当する「192,252 BTC」を購入していると伝えられている。

✅2024年2月7日:??ETFのビットコイン保有に関する最終アップデート?

$GBTCが公式データを投稿した。実際のデータは私の推定値に非常に近かった?

GBTCによる売り圧力の減少

現物ビットコインETFの取引が開始された後には、GrayscaleのGBTCで数十億ドル規模の資金流出が続いていたため、これによるBTC売却がビットコイン価格の下落につながっているとの指摘がなされていた。

しかし、上記データにも示されているように、ここ最近ではGBTCからの資金流出額が減少してきているため、売り圧力が低下してビットコイン価格上昇に繋がっている可能性があると考えられている。

半減期に向けたビットコイン買いの動き

ビットコインでは、2024年4月半ば頃にマイニングで得られる報酬額が半分になる「半減期」が訪れると予測されている。

半減期が到来するとマイニングで新規発行されるBTCの枚数が半分になるため、半減期後にはビットコイン価格が上昇する傾向があり、BTC価格上昇につながる重要な節目の1つとして広く認知されている。

現在は現物ビットコインETFでBTCの需要が高まっている中で半減期の到来も迫っているため、多くの投資家や専門家は「半減期後にBTC価格が大幅上昇する」と予想しており、半減期に向けてBTC買いの勢いが強まっているとも考えられている。

仮想通貨市場の今後に対する期待感

一部の専門家からは、現物ビットコインETFや半減期なども踏まえて「仮想通貨市場の今後のさらなる成長・発展」に期待する意見も出ている。

米仮想通貨投資企業Galaxy DigitalのCEOであるマイケル・ノボグラッツ氏は、先月末に開催されたカンファレンスの中で「現在は仮想通貨業界には多数の追い風が吹いている」と語った。

同氏は具体的な追い風要因として「今後1年ほどで仮想通貨規制が明確化される可能性・FRBの利下げ開始に対する期待感・現物ビットコインETFによるビットコインの採用拡大」などが挙げている。

仮想通貨規制の明確化は仮想通貨業界の成長につながると期待されており、FRBの利下げは仮想通貨市場への資金流入につながる可能性があり、現物ビットコインETFは機関投資家の参入・認知度向上・信頼性向上につながると期待されている。

金投資家がビットコインに移行中?

ARK InvestのCEOでハイテク投資家としても知られる米著名投資家キャシー・ウッド氏からは「現物ビットコインETFのローンチを受けて、投資家たちは金からビットコインへと移行し始めている」との意見も出ている。

同氏は「現物ビットコインETFの登場によって、より簡単に摩擦の少ない方法でBTCに投資できるようになったため、今後もこの状況は続くだろう」と予想している。

また同氏は「現在流通している1,950万BTCの中の1,500万BTCは155日間動かされておらず、”強い保有者”によって保持され続けている」とも説明、BTC保有者の多くが長期保有を予定している可能性があることを指摘している。

多数の投資家がBTC下落時に買い増し

ビットコイン価格予想では「30,000ドル付近までの下落」を予想する意見も出ていたものの、先月末にBTC価格が下落した際には多くの投資家がBTCの買い増しを行なっていたとも報告されている。

著名アナリストのアリ・マルティネス氏は先日の投稿でこのことを報告しており、「BTCクジラが2週間で3.66%増加したこと」や「41,800ドル〜43,080ドルの価格帯で300万以上のアドレスが150万ドル相当のBTCを購入していたこと」を伝えている。

同氏はBTC買いが多かったこれらの価格帯を「現在のBTCにおける重要なサポートゾーンである」と説明している。

ビットコイン価格は今後どこまで上がる?

ビットコインの価格予想は様々であるものの、2024年〜2025年のBTC価格予想では「2,000万円前後」を予想する意見が特に多いように感じられる。

これらの予想は過去のデータに基づいて導き出されているもので、190万人以上のフォロワーを持つ著名アナリストのPlanB氏は「2025年に53万2,000ドル」という非常に強気な予想も語っている。

著名アナリスト・トレーダーのスコット・メルカー氏は「BTC価格は前回の半減期で250%上昇した」と指摘しており、「次の半減期後に240,000ドル(約3,570万円)付近まで上昇する可能性がある」との予想を語っている。

一方、SkyBridgeの創業者であるアンソニー・スカラムッチ氏は「BTC価格は半減期時のBTC価格から4倍まで上昇する傾向がある」との考えも語っている。

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