エルサルバドルが、国際決済における仮想通貨利用をロシアに対して提案していると、2024年7月29日に地元メディアが報じました。
ロシア大使館職員が語った内容を元に、エルサルバドル経済は米ドルがベースのため両国間での決済が難しく、エルサルバドルが代替案として仮想通貨の使用を提案してきたと報じています。
エルサルバドルはロシア・ウクライナ間の戦争については中立の立場を維持しており、大使館職員はエルサルバドル政府はロシアとの貿易に興味を持っているとの見解も明らかにしました。
エルサルバドルは、仮想通貨を積極的に採用している国として知られており、2021年にはビットコイン(BTC)を法定通貨として導入しました。以降、ビットコインを購入・保有し続けています。
エルサルバドルのブケレ大統領は、2024年3月にビットコインの大半をコールドウォレットに移したことをX(Twitter)にて、明らかにしました。ポストの画像を参考にすると、約5,600枚相当を保有していることになります。
私達はビットコインの大半をコールドウォレットに移し、そのコールドウォレットを国内の物理的な金庫に保管することにしました。
初めてのビットコイン貯金箱とも呼べるでしょう。
2024年8月6日時点の時価で、約450億円に相当します。また、1日あたり1ビットコインを購入する意向も明らかにしており、今後も保有量を増やす方針を公表しています。
ロシアについても直近で、国際決済に仮想通貨を利用していく動向を見せています。
2024年7月に地元メディアが報じた内容によると、ロシアの下院が仮想通貨による国際決済を許可する法律を承認しました。法律は9月から施行される予定で、年末までに最初の仮想通貨を使用した取引が行われる予定であると、ロシア中央銀行総裁が発言しています。
現在のロシアの規制では、国内における決済に仮想通貨を使用することは禁止されています。9月から施行される法律によって、外国との国際決済に対しては、仮想通貨での決済が許可されることになります。
また、過去にはプーチン大統領が2022年に、ブロックチェーンを使用した国際決済システムの必要性を訴えた事例もみられます。
ロシアは、米国による経済制裁の影響で、主要な貿易相手との取引に遅延が生じています。こういった遅延を解消したい背景があり、国際決済における仮想通貨の使用を模索しています。
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(地元メディア報道)