XRP Ledger(XRPL)の機能強化を計画
Ripple(リップル)は2024年9月2日に、XRP Ledger(XRPL)で「スマートコントラクト機能」や「XRPL EVMサイドチェーン」を導入する計画を発表しました。
XRP Ledger(XRPL)は、仮想通貨XRPをネイティブ通貨とする分散型のブロックチェーンネットワークであり、高速&低コストな取引環境を実現していることなどを特徴としています。
今回の取り組みは、XRPLの機能強化でイノベーションを促進して、より多くの開発者を引き寄せることを目的としたもので、「開発者・起業家・ユーザーのためにXRPLのカスタマイズ性を強化する」と説明されています。
XRPLへのスマートコントラクト機能導入
スマートコントラクトとは、プログラムを通じて第三者を介さずに契約内容を自動執行できる仕組みのことであり、分散型金融(DeFi)などのサービスを支える重要な技術の1つとなっています。
Ripple社は、このスマートコントラクト機能をXRPLのメインネットに導入することを計画しているとのことで、高速&低コストなXRPLにスマートコントラクト機能を導入することによって、幅広い用途でXRPLを活用できるようになると期待されています。
スマートコントラクト機能の導入は現時点で研究段階にあるとのことですが、これが実現すればXRPLの活用範囲が大幅に拡大し、XRPを利用する機会も大幅に増えることになると予想されます。
XRPL活用のトークン化プロジェクトも
XRPL EVMサイドチェーンの導入
EVMサイドチェーンとは、イーサリアムのブロックチェーン上でスマートコントラクトを実行するための実行環境である「イーサリアム仮想マシン(EVM)」との互換性を持つサイドチェーンのことを指します。
XRPL EVMサイドチェーンは「Peersyst」と協力して開発されているEVMサイドチェーンであり、今後数ヶ月以内には正式稼働が予定されているとも報告されています。
このサイドチェーンは「XRPコミュニティにEVMとの互換性を提供するもの」として機能するため、正式稼働後は世界中の開発者がXRPLを活用するようになる可能性があると期待されています。
XRPL EVMサイドチェーンは「Axelar」をブリッジとして利用して、XRPLや55種類以上のブロックチェーン間でシームレスな取引を実現するとのことで、分散型アプリケーション(dApps)は「XRPLの機能」と「EVMスマートコントラクト」を同時に利用できるとされています。
なお、このサイドチェーンではWrapped XRP(eXRP)がネイティブトークン・ガストークンとして機能するとのことです。
Ripple社は今回発表された2つの機能を組み合わせて、幅広いアプリケーションをサポートできる堅牢で多用途なエコシステムを構築していく計画を語っているため、将来的にはXRPLを活用した大規模なDeFiエコシステムが実現する可能性があると期待されます。
XRP関連の注目記事はこちら
Souce:Ripple公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾画像を用いて作成