ビットコイン(Bitcoin/BTC)の強気な価格予想を語ることで知られているThomas Lee(トーマス・リー)氏は、仮想通貨市場の下落を受けて2018年末の価格予想を約40%ほど引き下げ、2018年末に15,000ドル(約170万円)になると語っています。
こちらから読む:ビットコイン強気派「トーマス・リー氏」の強気予想
新たなBTC価格予想:1ヶ月半で「約3倍」に
仮想通貨の価格予想で強気な姿勢を維持してきたThomas Lee(トーマス・リー)氏は、2018年末のビットコイン価格予想を25,000ドル(約280万円)から大幅に引き下げ、15,000ドル(約170万円)に再設定しました。
リー氏が新しく設定したこの予想価格は以前よりも100万円以上低くなっているものの、記事執筆時点の価格である60万円を基準に比較すると、残り1ヶ月半で価格が約2.8倍にまで上昇することを意味しています。
判断基準はマイナーの「損益分岐点」
同氏は以前からビットコインマイナーの損益分岐点を重要視しており、仮想通貨マイニング関連の製品を販売しているBITMAIN社の「Antminer S9」でのマイニングコストなどを元にして価格予想を行なっています。これまでリー氏は、同製品を利用した際にかかる「マイニング費用」と、実際の「ビットコインの取引価格」が同じになるラインは8,000ドル(約90万円)だと推定していましたが、この価格に関しても7,000ドル(約80万円)に引き下げています。
今回新たに設定された価格予想はこの価格に基づいており、マイニングコストの約2倍である約170万となっています。
下落要因は「市場の不透明感」
リー氏は、11月14日に見られた大幅な価格の下落の原因は、ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークなどの仮想通貨固有のイベントが原因であると考えています。リー氏を含む複数の専門家は、仮想通貨の中でも特に規模の大きい「BCHコミュニティ」の分裂は仮想通貨業界市場に不透明感を与えることに繋がり、今回の価格下落を招いたと予想しています。
BCHハードフォークでトラブル勃発
ビットコインの重要なサポートラインが6,000ドル(約67万円)だと語っていた同氏は、今回の下落でこのサポートラインを下回ったことによって、さらにネガティブな波が押し寄せることになるとも語っています。しかし同氏は、これらのネガティブな感情はファンダメンタルズ要因から考えられるものよりもはるかに悲観的なものであるため、年末頃に予定されている複数の要因で再び価格が回復することになると予想しています。
強気姿勢は維持「価格回復」のタイミングは?
価格予想を引き下げはしたものの、リー氏が以前から予想していた2018年末までにビットコイン価格が回復するという予想自体は変わっておらず、2013年〜2015年にかけて見られた停滞期ののように価格が下落したとしても『6000ドルのサポートライン以下で価格が停滞することは決してない』とも述べています。
同氏は価格回復の要因について、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)やMicrosoftなどの大手企業が協力して立ち上げた仮想通貨取引所Bakkt(バックト)や、アメリカの大手金融サービス会社Fidelity Investments(フィデリティ・インベストメント)が新たに設立した「Fidelity Digital Assets(フィデリティ・デジタル・アセット)」などのサービスが開始されることによって、機関投資家の参入が新たに参入し、価格の上昇に繋がると予想しています。
多くの著名な仮想通貨投資家の人々は、これらの大規模なサービスが開始されることによって再び仮想通貨市場は大きく成長することになると考えています。
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予測不能な「ビットコイン価格」
長期的な価格予想に関しては、依然として多くの投資家たちが強気に考えているもの、2018年末の価格予想に関しては、訂正や撤回する意見も増えてきています。
CNBCの著名なトレーダーであるRan Neuner氏は、今年の初めに語った価格予想でビットコイン価格が2018年末に50,000ドル(約563万円)になると予想していましたが、現在はこの予想を取り下げています。
また仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)のCEOであるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏も、今年の初めに『ビットコイン価格は一時的に3,000〜5,000ドル(約33〜55万円)にまで下落するものの、2018年末までには550万円にまで回復する』と予想していましたが、最近の新しい発表では今後18ヶ月に渡って下落市場が続き、ビットコイン価格は2,000ドル(約226,000円)にまで下落する可能性があるとも語っています
アーサー・ヘイズ氏の価格予想はこちら
資産の価値を定義する際のゴールデンルールは「需要と供給」のバランスに基づいています。ビットコインの「供給量」はあらかじめ固定されており、徐々に半減するように設定されていますが、「需要」に関しては明確な根拠がない状態となっているため、予想することは難しい状態となっています。
リップル(Ripple/XRP)のような送金処理が非常に早く、手数料も非常に安い仮想通貨が誕生したことによって、高い機能性を備えたXRPに資産を移す動きも見られ始めているため、ビットコインの価格がこれからどう動くのかを予想するのはさらに難しくなってくることも考えられます。
Rippleに関する記事はこちら
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格|2018年11月19日
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、今月15日から下落を続けており、2018年11月19日には「1BTC=60万円」を下回っています。
XRPなどの仮想通貨は回復する傾向も見られていますが、ビットコインの価格はさらに下落する可能性もあると考えられます。
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