カナダ・オランダ政府はコンサルティング企業「Accenture(アクセンチュア)」と提携し、ブロックチェーンを利用して観光客を識別するサービスを開始します。これは観光客が事前に登録した旅程や好みを登録する事で、よりよいサービスを受けることができるようにするものとなっています。
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カナダ・オランダ政府が「アクセンチュア」と提携
Accenture(アクセンチュア)のディレクターであるDavid Treat(デビッド・トリート)氏は、ロンドンで開催されたカンファレンス「シンクロナイズド・ヨーロッパ」で仮想通貨メディア「CoinTelegraph」の記者に対して、カナダおよびオランダ政府、エアフランスKLM、エア・カナダなどの航空会社や複数の空港と提携し、ブロックチェーン技術を活用した「Known Traveller Digital Identity(ノウン・トラベラー・デジタル・アイデンティティ)」という新しいサービスを通じて観光客によりよいサービスを提供すると語りました。
一昔前なら団体旅行が主流でしたが今は個人旅行の時代。旅行も個人でカスタマイズするのが当たり前になってきています。
カナダのMarc Garneau(マルク・ガルノー)運輸相は、この新しいテクノロジーを使ったサービスを導入することで、国際競争力や可動力、そして生産性を活気づけることができるだろうと語っています。また、セキュリティーや安全面からもこのサービスの導入は歓迎されています。
このサービスを利用することによって、旅行者は事前に税関にバイオメトリクス(生体認証)と旅程を登録することができるとされています。こうすることによって、旅行者はよりスムーズに入国できたり、いちいち検索しなくても目的地まで容易にたどり着けたりするサービスを受けることができます。また、それらの情報はブロックチェーンで管理されているため、個人情報も守られるとのことです。
観光・旅行業界で役立てられるブロックチェーン技術
世界各国の観光地では、ブロックチェーン技術を導入する事例が増えてきています。米国のラスベガスでは、ビットコインATMの台数が増加しており、街全体でも「スマートシティー」を目指した取り組みが進められています。
また、英国最大の旅行会社「Corporate Traveller」は、仮想通貨決済サービスを提供しているBitPay(ビットペイ)との提携を通じて、ビットコイン(BTC)やビットコインキャッシュ(BCH)などによる支払いを受け入れています。仮想通貨決済を採用すれば「送金手数料」や「クレジットカード手数料」を安く抑えることができます。
ブロックチェーン技術や仮想通貨を取り入れれば、ユーザー・旅行業者共にコストを抑えることができ、サービス自体も便利になるため、これらの技術は旅行・観光業界とも相性が良いと言えるでしょう。
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