
チュニジア中央銀行:ブロックチェーン用いた「デジタル通貨発行」を計画
チュニジアの中央銀行がブロックチェーン技術を用いた中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を計画していることがロシアの国営通信社「TASS」の報道で明らかになりました。このデジタル通貨はロシアのブロックチェーン企業「Universa Blockchain」のプラットフォームで発行されると報じられています。
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ロシア企業「Universa Blockchain」と協力
チュニジア中央銀行は、ロシアのブロックチェーン企業「Universa Blockchain」が提供するプラットフォームを通じて自国の法定通貨「ディナール(TND)」をデジタル化することを計画していると伝えられています。
この中央銀行デジタル通貨(CBDC)はチュニジア中央銀行によって管理されているため、同銀行が全ての取引の詳細情報にアクセスすることができるようになっています。また、この通貨には"紙幣"と同じように「独自の電子透かし」を搭載しているため、デジタル通貨を偽造することはできないようになっていると説明されています。
「Universa Blockchain」が提供するプラットフォームは、デジタル化サービスを提供する産業用ブロックチェーンプラットフォームとなっており、「デジタルディナール」のプラットフォーム開発は約1年ほど前から進められていたと報告されています。
「デジタルディナール」に関する詳しい情報は明らかにされていないものの、「Universa Blockchain」が提供するプラットフォームは「タバコやアルコールを購入することができないお金」や「特定の自治体内でしか利用することができない"市のお金"」などといった、特定の目的のための通貨を発行することができるようになっていると報告されているため、機能的なデジタル通貨が発行される可能性もあると考えられます。
チュニジアは早い時期から中央銀行デジタル通貨に関するプロジェクトに着手しており、2015年12月にはスイスのソフトウェア会社と協力して「eDinar」と呼ばれるデジタル通貨を開発しています。最近では中国やバハマなどといった様々な国でCBDC発行の計画が発表されているため、今後もこのような動きはさらに加速していくことになると予想されます。
チュニジア中央銀行は報道内容を否定:追記
(追記:2019年11月13日)
チュニジア中央銀行は「TASS」が報じた"CBDC発行計画"に関する報道の内容を否定しました。同銀行は「デジタル決済に関する様々な方法を検討しており、CBDCも計画の一部に含まれてはいるものの、導入に向けた動きはない」と説明しており、仮想通貨との関係性に関しても否定しています。
チュニジア中央銀行は現在、暗号通貨ではなくデジタル通貨の分野で「金融のデジタル化」に焦点を当てています。このサービスに関しては、特にサーバーセキュリティと金融の安定性の観点から、これらの新しいテクノロジーに内在する機会とリスクを研究しています。
チュニジア中央銀行は、デジタル通貨の作成を目的として国内外のプロバイダーとの連携をとっていません。
チュニジア中央銀行が公開した報道の否定文は以下のリンクからどうぞ。
>>「チュニジア中央銀行が公開したプレスリリース」はこちら

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