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金融庁:分散型金融システム関連の取り組みをまとめた「特設ページ」を公開


金融庁は2020年6月5日に「分散型金融システムのガバナンスの課題についての取り組み」などをまとめた特設ページを公開しました。このページには、金融庁も参加しているブロックチェーン関連の国際的なネットワーク「Blockchain Governance Initiative Network(BGIN)」に関する情報などもまとめて掲載されており、今後新たに発表されるBGIN関連の最新情報も随時更新される予定だとされています。

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分散型金融システム関連の取り組みについて

金融庁は今回公開された特設ページの冒頭で『ブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムでは、仲介者がいない完全にP2Pの金融取引が実現される可能性があり、そのような分散型金融システムは様々な機会や便益をもたらし得る』と説明しつつも『その一方では、既存の規制の執行能力が失われる恐れもある』と指摘しています。

このように語る金融庁は、日本が議長国を務めた2019年のG20で”ブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムのガバナンス”に関する問題提起を行った結果、「規制当局や技術者等を含む幅広いステークホルダーとの間の対話を強化することの重要性」について国際的な合意が得られたと説明しており、2020円3月に設立が発表されたブロックチェーン関連の国際的なネットワークである「BGIN」の活動に貢献していくと述べています。

Blockchain Governance Initiative Network(BGIN)とは

Blockchain Governance Initiative Network(BGIN)は2020年3月10日に開かれた「Blockchain Global Governance Conference(BG2C)」の特別オンラインパネルディスカッションで設立が宣言されたブロックチェーン関連の国際的なネットワークであり、金融庁もステークホルダー(利害関係者)の一員としてBGINに参加しています。

BGINは、ブロックチェーンコミュニティの持続的な発展のために「すべてのステークホルダーの共通理解の醸成」や「直面する課題解決」に向けて協力するための”オープンかつ中立的な場”を提供することを目的としており、当面の活動目標としては以下の3点を掲げています。

  1. オープンかつグローバルで中立的なマルチステークホルダー間の対話形成
  2. 各ステークホルダーの多様な視点を踏まえた共通な言語と理解の醸成
  3. オープンソース型のアプローチに基づいた信頼できる文書とコードの不断の策定を通じた学術的基盤の構築

BGINへの道のり

金融庁は2017年からブロックチェーン技術に関連するセキュリティやプライバシーなどについての技術的研究を行っており、各国の金融規制当局者や研究者などとの間で「分散型金融技術に基づいた新しい金融システムの課題」などについて積極的に意見交換を行っていました。

今回公開されたページでは「Road to BGIN(BGINへの道のり)」として金融庁が関わってきた会議などの情報が挙げられており、具体的には以下のような会議を実施したことが報告されています。

また、この他にも以下のようなイベントなどに金融庁職員が参加・登壇したことも報告されています。

「BGIN」関連の最新情報も随時更新

金融庁は特設ページの冒頭で「BGIN」の活動に貢献していくことを語っていますが、今回公開された特設ページではBGIN関連の最新情報を同ページ内で随時更新していくとも説明されています。

なお、BGINの公式サイトでは「ロードマップと暫定的な将来計画」として、2020年後半に第1回BGINミーティング「BGIN Block 01」を、2021年初頭に第2回BGINミーティング「BGIN Block 02」を開始する予定であることが記されており、2020年6月18日22時00分〜2020年6月19日00時00分(日本時間)にはBGIN初の公開会議である「BGINオンライン会議」が開催されることも報告されています。

BGINのメンバーの中には「金融庁」や「アイルランド財務省」などといった規制当局の関係者だけでなく、「CoinbaseHuobiKraken」などといった暗号資産取引所の関係者、「ビットコインイーサリアム」などの開発者、大学教授なども含まれているため、BGIN関連の最新情報にも注目です。

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