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Poloniexハッキングで「1億ドル相当以上の仮想通貨」が流出|資産凍結・報奨金の報告も

合計1億ドル相当以上の暗号資産が流出

暗号資産取引所Poloniex(ポロニエックス)が2023年11月10日にハッキングに遭い、1億ドル(約150億円)相当以上の仮想通貨が盗み出されたことが明らかになりました。

今回のハッキングで盗まれた仮想通貨の詳細については明らかにされておらず、当初の報告では約6,000万ドル(約90億円)相当の被害と推定されていたものの、その後の報告では1億ドル相当以上の仮想通貨が流出したと伝えられています。

盗まれた暗号資産はビットコインイーサリアムトロンのブロックチェーン上で発行されているトークンで、PeckShieldは推定損失額について以下のように報告しています。

Poloniexのハッキングによる損失は、主に3つのチェーンで1億2,500万ドル(5,600万ドル相当のETH、4,800万ドル相当のTRX、1,800万ドル相当のBTC)と推定されています。

なお、今回のハッキングで仮想通貨が盗まれた理由については「秘密鍵の漏洩が原因である可能性がある」との報告もなされています。

一部資産の凍結に成功|全額補償を予定

今回のハッキングでは150億円相当以上の仮想通貨が盗まれたと報告されているものの、Poloniexは2023年11月10日21:30頃の投稿で「ハッキング事件については現在調査中だが、財務状況に問題はなく、影響を受けた資金は全額補償する」と説明を行っています。

また、2019年にPoloniexを買収したジャスティン・サン氏は、11日の投稿で「Poloniexチームは、ハッカーのアドレスに関連する資産の一部を特定し、凍結することに成功した」と報告しています。

Poloniexチームは、ハッカーのアドレスに関連する資産の一部を特定し、凍結することに成功しました。今のところ、発生した損失は補填可能な範囲内にあるため、Poloniexの営業利益でこれらの損失を補うことができます。

さらに、チームはPoloniexのシステムを復旧させて関連する証拠を保存しました。今後数日間でポロニエックスにおける入出金サービスを徐々に再開し、100%のセキュリティを確保するために熱心に取り組んでいきます。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

ハッカーに対する報奨金の提案も

Poloniexで発生したハッキングでは正体不明のハッカーによって仮想通貨が盗み出されていますが、ジャスティン・サン氏はこの事件の犯人に対して「盗んだ仮想通貨を返還すれば、5%のホワイトハット報奨金を提供する」との提案を行なっています。

ジャスティン・サン氏の提案は「7日以内に盗んだETH・TRX・BTCを返却すれば、その資産の5%を報奨金としてハッカーに提供する」というものであり、「7日以内に返金されなかった場合には法執行機関が介入することになる」との警告も行われています。

Poloniexのハッカーに5%のホワイトハット報奨金を提供します。以下のETH/TRX/BTCウォレットに資金を返金してください。法執行機関の介入前にこの提案を検討するための機関として7日間の猶予を与えます。

ETHウォレット:
0x176F3DAb24a159341c0509bB36B833E7fdd0a132

TRX:
TUgSgCQL6pMSy9zByn4sgxqrJa95sZExBG

BTC:
14XKsv8tT6tt8P8mfDQZgNF8wtN5erNu5D

同様の提案は今年9月にHTX(旧:Huobi)でハッキング事件が発生した際にも行われており、HTXのケースでは「提案後にハッカーから資金が返金されたこと」が報告されています。

なお、Poloniexのハッキング事件後も仮想通貨価格の大きな下落は見られておらず、トロン(TRX)に関しては事件発生前のタイミングで価格が急騰、過去24時間の価格上昇率は5%となっています。

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