「クレイグ・ライト氏はBTC発明者ではない」との判決
英国高等法院のジェームズ・メラー判事が「クレイグ・ライト氏はビットコインの発明者でもサトシ・ナカモトでもない」との判決を下したことが「BitMEX Research」の報告で明らかになりました。
裁判が終わりました。
クレイグ氏に不利な証拠が非常に多かったため、裁判官は裁判の終わりにいくつかの重要な問題に関する初期の判断を公表しました。
メラー判事は正式にこう結論付けた。
クレイグ・ライト氏はサトシではない!!!
クレイグ・ライト氏とは?
クレイグ・ライト氏は、オーストラリア出身のコンピューター科学者であり、ビットコイン(BTC)の生みの親として知られる謎の人物「サトシ・ナカモト」を自称していることで広く知られています。
同氏が注目を集めたのは2015年10月にアメリカ・ラスベガスで開催されたビットコイン投資家カンファレンスで、この当時は大手メディアでは「サトシ・ナカモトの正体はクレイグ・ライト氏だ」と考える記事が多数公開されていました。
しかしその後は「ライト氏はサトシ・ナカモトではない」という意見が主流になり、2018年にはライト氏が支持するビットコイン・サトシビジョン(BSV)という仮想通貨も誕生していました。
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ジェームズ・メラー判事の結論
ビットコインを発明したのは自分だと語るライト氏は「ビットコインのホワイトペーパーの著作権は自分にある」と主張していましたが、仮想通貨特許公開同盟(COPA)は「ライト氏が証拠として提出した文書の大部分は偽造である」と反論、2024年3月12日にはロンドンで最終弁論が始まっていました。
COPAは「ライト氏がサトシ・ナカモトであるという主張を裏付ける証拠は驚くほど少ない」と指摘していましたが、今回の判決では「ライト氏はホワイトペーパーの著者ではなく、サトシ・ナカモトでもなく、BTCのシステムを作った人物でもなく、BTCソフトウェアの初期バージョン作者でもない」との判断が下されたと報告されています。
私は当事者間の正義を貫くために必要で、有益であると確信するいくつかの宣言を行います。
第一に、ライト博士はビットコインのホワイトペーパーの著者ではありません。
第二に、ライト博士は2008年から2011年にかけてサトシ・ナカモトという偽名で活動していた人物でもありません。
第三に、ライト博士はビットコインのシステムを作った人物ではありません。
第四に、ライト博士はビットコインソフトウェアの初期バージョンの作者ではありません。
COPAには多数の大手企業が参加
サトシ・ナカモト:真の正体は?
サトシ・ナカモトの正体については様々な意見が出ており、Cardano創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は2021年に「アダム・バック氏だと思う」との考えを語っています。
また、一部ではRippleのデイビッド・シュワルツ氏だと予想する意見も出ていましたが、同氏は2020年6月に「自分はサトシ・ナカモトではない」と説明しています。
McAfeeの創業者であるジョン・マカフィー氏は過去に『99%の確率でサトシ・ナカモトの詳細を知っている。身元を突き止めるのは簡単だ』と語っていましたが、同氏は2021年にスペインの獄内で死去しており、一部では”何者かに殺されたのではないか?”と予想する意見も出ています。
マカフィー氏は過去に「サトシ・ナカモトの正体を知るための15のヒント」も語っており、「ビットコインは5年間をかけて11人のチームによって考え出された」と説明しています。
【マカフィー氏が語った15のヒント】
- サトシは1人じゃない
- ホワイトペーパーを書いたのはアメリカ在住の人
- ホワイトペーパーを書いたのは男性
- サトシはジョン・マカフィー氏ではない
- サトシはニック・サボ氏ではない
- サトシはクレイグ・ライト氏ではない
- サトシはイーロン・マスク氏ではない
- サトシは中央情報局(CIA)ではない
- サトシは政府機関ではない
- サトシはフランス人ではない
- サトシはTwitterでマカフィー氏をフォローしていない
- サトシはまだオリジナルのBTCウォレットにアクセスできる
- サトシは注目を集めたくない
- サトシは生きていて、今のところビットコインに影響を与えていない
- サトシの髪の色は茶色ではない
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