ピラミッドスキーム疑惑「Pi Network」上場論争|Bybit CEOは拒否、OKXは上場へ

by BITTIMES   

ベン・ジョウCEO、Pi上場「距離を取る」

大手仮想通貨取引所Bybit(バイビット)のCEOであるベン・ジョウ氏は2025年2月12日に、自身のX(旧Twitter)アカウントにて、Pi Network(PI)の上場を明確に拒否する意向を示しました。

これは、仮想通貨取引所OKXが、ピラミッドスキーム(ねずみ講)疑惑が噂されているPi Networkの上場を発表したことを受けてのもので、ジョウ氏は、多くの人からPi Networkへの参加を希望する声があったことを明かし「Pi Networkとは距離を置く」と述べています。

今日はやたらと「Piに参加しないか?」って聞かれたけど、冗談はやめてくれって感じだよ。

昔、FXをやってたときは、おじさんおばさんたちに「血と汗の金を返せ!」って横断幕を掲げられるのを見てきたし、だからこそ仮想通貨業界に入ったんだ。

もうそんなのはごめんだよ…関わらないでおくわ。ありがとう。

この発言を受け、一部の仮想通貨投資家やPi Networkの支持者からは「Pi Networkは詐欺ではない」と反論する声が上がっており、上場の是非を巡る議論が活発化しています。

一方で、OKXはPI現物を既に上場させており、取引所ごとに対応が分かれる状況となっています。

著名な仮想通貨ジャーナリストのColin Wu(コリン・ウー)氏は、Pi Networkを取り巻く疑惑に触れた上で、Bitget(ビットゲット)がPIの情報を一部削除していることを明かしています。

BybitのCEOがPIの上場を明確に拒否した。

PI自体には大した価値がないかもしれないが、中国の一般市民や中高年層に広がっていることを考えると、その背後には無数の詐欺グループが関与している可能性が高い。偽のトークンや偽のアプリも出回っているだろう。

Bitgetは中国語の情報をすべて削除したが、英語版やウェブページはまだ残っているようだ。おそらく最終的な判断を下す前の段階なのだろう。しばらく落ち着いていた中国語圏も、また波乱の予感がする。

パイネットワークのピラミッドスキーム疑惑

Pi Networkは2019年にスタンフォード大学の研究者によって開発されたプロジェクトで、スマートフォンアプリを利用して手軽に仮想通貨をマイニングできることが特徴です。

しかし、その運営手法については、過去に複数の国でピラミッドスキームなのではないかと指摘されていました。特に中国では、2022年にPi Networkに対して正式な警告が発せられ「違法なマルチ商法の可能性がある」として取り締まりの対象になったことが報じられています。

また、Pi Networkは現在も正式なメインネットのローンチを完了しておらず「エンクローズド・メインネット」と呼ばれる制限付きの環境で運営が続いています。

このため、Piトークンを取得したユーザーであっても自由に取引できない状況が続いており、一部の投資家からは「資産の流動性が確保されていない」との懸念が示されています。

Pi NetworkのKYC問題

Pi Networkの開発チームは、2025年2月20日にオープンメインネットを正式にローンチする予定であると発表しています。

しかし、KYC(本人確認)プロセスの遅延により、多くのユーザーが自身のPiトークンにアクセスできていない状況が続いており、この問題が今後の流通に影響を与える可能性があると指摘されています。

また、Pi Networkの信頼性に関しては、依然として賛否が分かれており、Bybitのように上場を拒否する取引所もあるため、今後の動向に注視が必要です。

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Freepikのライセンス許諾により使用

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