ビットコインキャッシュプラスとは?デマを流して乗っ取る戦略
11月16日の日経新聞で「ビットコインキャッシュプラス( BCP )誕生へ」の記事が取り上げられました。
日本最大手のビジネスメディアが取り上げたこともあり市場では「ビットコインキャッシュプラスとはどのような通貨なのか?」と憶測が飛び交っています。
ビットコインからのハードフォークによって 2018年1月2日に誕生予定のビットコインキャッシュプラスは、すでに公式サイトも公開されており、多くの注目が集まっています。
しかし、ここへ来て「ビットコインキャッシュプラスはデマではないのか?」という噂が流れ出し、
噂の中には「ビットコインキャッシュプラスは、Segwit2x派、もしくはビットコインコアがビットコインキャッシュを潰すために作り上げた。」との黒い噂も目立っています。
ビットコインキャッシュプラスとは?
重要なことなので最初にお断りをしておきますが、
ビットコインキャッシュプラスの公式サイトには、「ビットコインキャッシュの技術的な記述・機能性などが具体的には一切書かれていない。」ということです。
ビットコインキャッシュプラスの公式サイトには、
・数秒で完結する取引
・信頼性のあるネットワーク
・低料金の送金手数料
・シンプルで使いやすく面倒なことがない
・価値のあるストアでの支払いシステム
・世界で最も堅牢なブロックチェーン
と、ぱっと見「凄そうなこと」が書かれていますが、その内容は「技術的な裏付けが証明されていない」「暗号通貨では当たり前のこと」が単に述べられているだけです。
また、新機能として、
・公平なマイニングアルゴリズム( Equihash マイニングアルゴリズム)
・オン・チェーン・スケーラビリティ( 8MBブロックサイズ)
・緊急マイニング難易度調整
を語っています。
Equihash マイニングは、PCに積まれているメモリを基とするプルーフ・オブ・ワークで、メモリの量によってマイニングの量がほぼ決定されるというものです。
現在のビットコイン マイニングは、専用機にてマイニングを行います。( ASICs )
しかし、多少効率性が落ちたとしても、一般機にも搭載されているメモリ重視のマイニングが行われるとすれば、今の寡占化したマイニング市場に、多くの一般人が参入できることを意味します。
おそらくこの点が最も注目が集まる部分ではないでしょうか?
また、何より注目すべきは、ビットコインキャッシュプラスは「ビットコインからのハードフォークで誕生する」ということです。
名前を見たとき、まず多くの人がビットコインキャッシュからのハードフォークで誕生するかと勘違いするはずです。
なぜ「ビットコインプラス」ではダメだったのか?
この名前にビットコインキャッシュプラスの裏の真実が見え隠れしている気がします。
ビットコインキャッシュプラスのデマでBCHを乗っ取る
ある程度ビットコインや暗号通貨に関して知識を持っている方々は、「ビットコインキャッシュプラスそのものがデマ、もしくはただの煽りではないか?」と感じているようです。
なぜなら、ビットコインキャッシュプラスを運営している「 BCPグループ」が未だにどんな団体なのか、全く公表されていません。
出回っている情報で最も”ドコ派”なのかを推測できるのは、日経新聞が公表しているこの文章です。
「 BCPグループは、Segwit2x よりも強固なシステムを組み込み、安全性を高めたと主張している。」
こうした「出所がわからない噂」が広まった場合、
誰が噂を広めたのかを突き止める方法は「その噂で誰が得するか?」を考えるのが手っ取り早いです。
この場合は、2団体です。
・「 Segwit2x」開発グループ
・「ビットコインコア」
まず Segwit2x ですが、今回ハードフォークが見事に失敗し、「今回は失敗しない良い通貨を開発します。」というストレートな主張を通す場合は、こちらであっていると考えていいでしょう。
ビットコインコアの場合は、やや話が複雑になると思います。
ビットコインからハードフォークするにもかかわらず、「ビットコインキャッシュプラス」と命名し、性能の低い酷いコインを生み出しすことで、「ビットコインキャッシュ潰し」を行うためにこの名前にした可能性と、
ビットコインキャッシュを飲み込むために、この名前にした可能性。どちらも考えられます。
全ては憶測の域を超えることはありませんが、
ただ、デマにしても、どちらが「正」にしても「まともな」考えで実行できることではありませんね。
ビットコインをはじめとした、暗号通貨は「平等・公平を掲げた私たち一般人の通貨革命」のはずです。
なぜ、このように政治的な要素が絡んでしまうのでしょうか。
「良いコインが支持を集めて成長する。」
こうしたシンプルな市場になっていければ良いですね。