ビットコイン「100万ドル到達時に売る?売らない?」Redditユーザーの白熱議論

by BITTIMES   

2025年3月16日、海外掲示板Redditの「r/Bitcoin」コミュニティで、ある問いかけが投稿され、大きな話題を呼んでいます。

投稿者は「ビットコイン100万ドル(約1億5,000万円)は現在の価格の約10倍だが、そのタイミングで売却するのは妥当だろうか?」と問いかけ、数百件を超えるコメントが寄せられました。

コミュニティ内では、大金を前に売却して利益を確定すべきか、それともビットコイン(BTC)を持ち続けるべきかで意見が二分しています。

ビットコイン100万ドル到達時の売却議論が白熱

Redditユーザーたちの意見は大きく「節目で売却派」と「長期ホールド派」に分かれました。

価格の節目で売却を検討する派

早期に100万ドル達成なら一部売却
あるユーザーは「いつその価格に到達するかによる。もし明日にでも100万ドルになったらさすがに一部は売る。それが15年後なら、健康でいる限り売らないだろう」とコメントしました。

短期間で急騰した場合、バブルの可能性が高いため、利益が最大化しているうちに売却するのが適切だと考える意見です。一方、時間をかけて緩やかに100万ドルに至った場合、ビットコイン自体がより成熟し価値が安定しているとみて売らずに保持したいという意見です。

目標額に達したら現金化して引退
「皆は"絶対に売るな"と言うけれど、自分は十分リタイアできる額になったらキャッシュアウトして人生を楽しみたい。大金は要らない、快適に暮らせる蓄えと毎週40時間の自由時間があればいい」と語るユーザーもいました。

このように一定額の資産確保を優先し、借金返済や住宅購入など現実の生活向上に充てるため、100万ドル到達時に売却すると主張する意見も多く見られました。

一部売却と分散投資でリスク管理
また「100万ドルに到達しても全て売却する富裕層はいない。必要な分だけ現金化し、残りは投資に回すのが一般的だ」とする意見もあります。

リタイア後の資産運用を考え、ビットコインが高騰しても一度に全て現金化せず、株式や債券など安定資産にリバランスするとの考えも示されました。ビットコインを「長期の資産」としつつ、暴落リスクに備えて分散投資する戦略です。

長期ホールド(ガチホ)派

売却せずビットコインを活用
売却しない派のユーザーは、ビットコインを将来的な基軸通貨や、究極の資産保全手段とみなし「なぜ価値の下がる法定通貨に交換するのか?必要なときだけ少額ずつ使えばいい」という立場です。

あるコメントでは「200万ドル(約3億円)の資産を得ても、それをドルに換える理由がない。全てBTCのまま持ち、必要なときに取り崩せば、使っても残高は法定通貨換算で増え続ける」と論じられました。

ビットコイン自体を持ち続け、ローンの担保にしたりデビットカードで消費したりして生活するという発想です。

インフレ・法定通貨不安からのホールド
「15年後の100万ドルは、現在の100万ドルと同じ購買力を持つとは限らない」との指摘もあります。

実際、掲示板ではインフレによるドルの購買力低下が議論され「現在30歳前後の自分から見ると、100万ドル長者はもはや中流。将来1百万ドルになっても大して裕福ではない」との意見もありました。

極端な例では「もしハイパーインフレでBTCが100万ドルに急騰したなら、その頃には100万ドルで買える物は僅かだ。法定通貨が崩壊している可能性もあり、その場合ドルに換えても意味がない」という意見も見られ、ドル不信からビットコインを手放さない方が良いとする立場です。

ビットコイン売却を巡る選択肢

このようにRedditでは「人生を変える利益を確定すべきか、それともビットコインを信じて持ち続けるか」について多角的な議論が交わされました。

コメント欄には「宝くじに当たったようなものだから安全資産に換える」「いいや、ビットコインという最硬貨を手放すのは愚かだ」など様々な主張が混在しています。

それぞれの選択肢にはリスクと利点があり、投資家の価値観や市場観によって判断が分かれることが浮き彫りになりました。

ビットコイン100万ドルは現実的?著名投資家たちの見解

Reddit上の議論と同様に、ビットコインが将来的に100万ドルに達する可能性については専門家や著名投資家の間でも意見が分かれています。

近年、100万ドルという価格目標は現実味を帯びつつあり、強気派の投資家は具体的な根拠とともにこの数字を支持しています。

ARK Investment(キャシー・ウッド氏)

米国の資産運用会社ARK InvestmentのCEOであるキャシー・ウッド氏は「ビットコインは2030年までに1BTC=100万ドルを超える」と強気の予測を維持しています。

ウッド氏は2024年12月、ブルームバーグのインタビューで「ビットコインの希少性は他に類を見ない」と述べ、流通上限が固定されたビットコインは需要増に対し供給が増えないため、価値が指数的に高まると指摘しました。

また、ビットコイン現物ETFの承認など機関投資家の参入が進みつつあり、市場規模拡大が価格を押し上げると見込んでいます。

Bernstein(バーンスタイン)

米大手資産運用企業Bernstein(バーンスタイン)も「今後10年以内に1BTC=100万ドルに達する可能性がある」との見通しを示していることがForbsで報じられています。

また、バーンスタイン社は2025年までの強気相場で一時20万ドル(約3,000万円)程度に達した後、2030年代前半までに100万ドルへと成長するシナリオを描いています。

背景にはビットコインの普及拡大とともに、企業による資産採用が進んでいる現状を挙げています。

スタンダードチャータード銀行

イギリスの世界的な投資銀行であるスタンダードチャータード銀行のアナリスト、ジェフ・ケンドリック氏は2025年2月、米国の金融政策の転換が追い風となる場合、強気相場が続くシナリオとして「2028年までにビットコインが50万ドル(約7,500万円)に達しうる」と予測したことがTHE BLOCKによって報じられています。

これは米国の規制緩和や金融緩和が追い風となるケースを想定したターゲットですが、100万ドルも視野に入る強気予測の1つとして注目されました。

Coinbase元CTOバラジ・スリニバサン氏

一方で、急激に100万ドルに達するケースとして「ハイパーインフレによるドル崩壊シナリオ」の見解も示されています。

その代表格が元Coinbase CTOのバラジ・スリニバサン氏で、同氏は2023年3月、米銀行危機を受けて「90日以内にBTC価格が100万ドルに達する」との賭けを公言しました。

結果的に90日では実現せず賭けは撤回されましたが、スリニバサン氏はその狙いについて「政府の紙幣増刷による信用崩壊への警鐘」だと説明しています。

同氏は「ビットコイン=100万ドルという予測は、裏を返せば米ドルへの信認喪失が起きた場合を象徴する数字であり、その確率は数ヶ月以内に10%、数年で70%」と発言しました。

この見解は、現在Redditユーザーたちの間での議論「法定通貨の価値が下がるならBTCを手放すべきでない」という意見とも通じるものがあります。

「ビットコイン=100万ドル」議論は続く

中立的な見方としては、ビットコインが100万ドルに達するには現在より桁違いの資金流入が必要であり、市場規模は金(ゴールド)に匹敵する数十兆ドル(数千兆円)規模に膨らみます。そこに至るまでには法規制の整備や技術的課題の克服が求められると見られています。

「100万ドルは強気過ぎる」とする慎重な見方も多い一方で「10年前には想像もできなかった価格帯に既に到達している」という事実もあり、長期的な上昇余地を認める声も増えています。

ビットコインが将来100万ドルに達した際に「売るべきか否か」の答えは一概に定まりません。今回のRedditで巻き起こった議論からも分かるように、投資家それぞれが置かれた状況や信念によって最適解は異なります。

いずれにせよ、この価格帯が視野に入るほどビットコイン市場が拡大してきたことは事実であり、今後も節目価格での投資判断について活発な議論が交わされていくと予想されます。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.60円)

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Source:Redditスレッド
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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