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オンライン小売業者「Qoo10」ブロックチェーンベースのeコマースプラットフォーム新設


アジアのオンライン小売業者である「Qoo10(キューテン)」は、イーサリアム(Ethereum/ETH)のブロックチェーン技術を活用したeコマースプラットフォーム「QuuBe」のサービス開始を2019年1月1日に予定しています。同社は新しいサービスの開始に伴い、独自の仮想通貨「Q*coin」も発行すると伝えられています。

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ブロックチェーンで信頼できる取引環境を|QuuBe

アジアのAmazonとも言われるオンライン小売業者「Qoo10(キューテン)」は、2019年1月1日からブロックチェーンベースのeコマースプラットフォーム「QuuBe」のサービスを開始することを予定しています。

シンガポールに本社を置くQoo10は、インドネシア、マレーシア、中国、香港などの国で毎日600万人のアクティブユーザーを抱えています。同社は東南アジア市場への事業拡大なども視野に入れており、インドネシアやミャンマーなどの銀行や金融機関へのアクセスを持たないでもコミュニティでも「QuuBe」のプラットフォームが有用性を発揮できると期待しています。これについて「Qoo10」のCEOであるKu Young Bae氏は次のように説明しています。

一般的に人々は自分のお金を銀行に預けます。破産したり、データに変更を加えたり、お金を盗まれたりする可能性がある民間企業のモバイルウォレットにお金を入れようと思う人はいないでしょう。”信頼”が構築されていない限り、ウォレットへの預け入れには相応のリスクが伴います。

ブロックチェーン技術を用いたウォレットは、私たちが改ざんしたり検閲したりできるものではないため、そのような懸念を排除することができます。自分の資産にアクセスできるのはその人だけです。

イーサリアム(Ethereum/ETH)のブロックチェーン技術をベースとした「QuuBe」のプラットフォームは、データの改ざんが困難であるというブロックチェーンの特徴を取り入れることによって”信頼”を構築しており、理想的な取引を実現するための「Q*coin」と呼ばれる「独自のステーブルコイン」も発行しています。

価格安定のための独自仮想通貨|Q*coin

「Q*coin」は、米ドル(USD)の価値に基づいたステーブルコインに近いものとなっており、このコインを利用した取引記録はプライベートブロックチェーン上で管理されると伝えられています。

プライベートチェーンを利用する理由については、バブリックチェーンを利用した場合には取引速度が限定されてしまう他、ブロックの確認手数料が高額になってしまうことなどが挙げられています。このようなことを考慮した「Qoo10」は、プライベートチェーンで取引を管理することによってトークンの価格に安定性をもたらすことを目指しています。

Qoo10は、その他の仮想通貨はボラティリティの問題があるため「使用することはできない」と説明しており、「Q*coin」はQooBeで利用できる唯一の通貨であるとしています。また「Q*coin」はセブンイレブンで購入することができるとのことです。

トークンプレゼントキャンペーンも予定

「Qoo10」はトークンの早期購入者に対する付加価値の一形態として、「Q*coin」が購入されるにつれて、徐々にコンバージョン率を上げることを計画しています。具体例を挙げて説明するとこれは、最初に1.00ドルでトークンを販売し、100万人が購入した後は1.01ドル、200万人が購入した後は1.02ドルといったように徐々にトークンの価格が引き上げられる、といったシステムとなっています。

またこの他にも「QuuBe」のユーザーを増やすためのプロモーション活動なども予定されており、総額10万ドル(約1,112万円)相当の「Q*coin」がプレゼントされるキャンペーンなども予定されています。

スマートコントラクトを取り入れた「新たな収益モデル」

Qoo10のCEOであるKu Young Bae氏は、『QuuBeのプラットフォームは新しい収益モデルを採用したことによって、より競争力のある価格で顧客にサービスすることができるようになっている』と説明しています。

QuuBeのプラットフォームは加盟店とユーザーの取引をスマートコントラクトで処理することによって、従来のプラットフォームで加盟店に課せられていた10%の手数料を削減することに成功していると伝えられています。これによってプラットフォームに登録している小売店は、その他のeコマースプラットフォームと競争することができます。QuuBeはその代わりとして、アプリとウェブサイト上に広告枠を設置するとのことです。

QuuBeのサービスは、2019年1月1日から正式に開始される予定となっていますが、現時点でもベータ版のウェブサイトが公開されています。QuuBeに関するより詳しい情報は以下の公式サイトからどうぞ
>QuuBeの公式サイトはこちら


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