オーストラリアでビットコインATMを展開・運営している「Auscoin」は、仮想通貨市場で下落が続いていたにも関わらず、昨年の売上高が毎週50万豪ドル(約3,920万円)を記録していたことを報告しています。同社のCEOはこの結果について『多くの人々がBitcoin(BTC)を未来のお金として認識していることを表している』と語っています。
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ビットコインATMを豪州に拡大|Auscoin
「Auscoin」は、オーストラリアを拠点にビットコインATMを展開している企業です。同社がオーストラリア国内に設置しているビットコインATMの台数は記事執筆時点で「31台」だとされていますが、今後は設置数をさらに拡大させ、オーストラリア国内だけで「1,200台」のビットコインATMを展開していく予定だと伝えられています。
2018年にイニシャル・コインオファリング(ICO)を通じて資金調達を行なった同社は、目標金額を「3,000万ドル(約23億5,000万円)」に設定していたものの、実際に調達された資金は「200万ドル(1億5,700万円)」ほどだったとされています。
ICOを通じた資金調達では目標価格に達することはできなかったものの「Auscoin」は現在順調に売り上げを伸ばしています。
仮想通貨は「未来のお金」
「Auscoin」のCEOであるSam Karagiozis(サム・カラギオジス)氏は「dailymail」とのインタビューの中で、同社のビットコインATMが2018年に毎週50万豪ドル(約3,920万円)の売り上げを記録していたことを語り、この売上高に対して『昨年ビットコイン価格が急落したことを考えると異常だ』とコメントしています。
さらに同氏は、このデータは確実にビットコインATMのマーケットが存在していることを示すものであり、多くの人々が仮想通貨を未来のお金として考えていることを表していると語っています。
また記事の中では、カラギオジス氏が2018年初頭に行われたインタビューの中で「ビットコイン価格は年末までに10万ドル(約785万円)に達する」と予測していたことも書かれています。ビットコイン価格はこの予想に反して大幅な下落を見せましたが、同氏は「一晩で億万長者になる時代は終わったものの、仮想通貨から大きな利益を得る方法はまだある」と考えており『2019年のビットコイン価格はほとんどの期間に渡って5000ドル~8000ドル(約40万円〜63万円)の間で推移する』との予想を語っています。
世界中で増加する「ビットコイン販売店」
カラギオジス氏は、仮想通貨市場に人々が参入する際の最も重要な”障壁”となっているのは「仮想通貨を実際に購入するためのアクセスの難しさである」との考えを語っています。
ビットコインを実際に手に入れるためには、ビットコインのマイニングを行うか、仮想通貨取引所に登録して本人確認などの手続きを完了した上で購入する必要があります。しかし最近では「Auscoin」が提供しているような「ビットコインATM」などの導入が順調に進んでいるため、ビットコインは多くの人々が気軽に保有できる通貨へと変わりつつあります。
ビットコインATMの設置台数は現在世界的に増加しており「CoinATMRadar」は、2019年1月21日時点のビットコインATM設置台数が「4198台」にのぼっていると報告しています。
また、最近は「ビットコインATM」以外にも仮想通貨を購入する方法が増えてきており、昨年3月1日にはオーストラリア国内の新聞販売店1,200ヶ所以上で「ビットコインの販売」が開始されています。
2019年からはフランスのタバコ店3,000店舗以上でもビットコインの販売が開始されており、最近の報道では米国に設置されている無人販売機「キオスク」の数千台でもビットコインが購入できるようになったと報告されています。
ビットコイン価格は下落したものの、その認知度は十分に高まっており、実際に利用できる環境や簡単に購入できる設備なども整ってきています。このような状況の中で実際にビットコインを購入している人が非常に多く存在していることを踏まえて考えると、今後もビットコインは順調に成長していくと予想されます。
アメリカ・フランスではビットコインの購入がさらに簡単に
2019年1月21日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、過去30日間に渡って横ばいの状態が続いており、2019年1月21日時点では「1BTC=392,218円」となっています。また過去1ヶ月間の最安値は今月14日の「1BTC=378,309円」となっています。