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仮想通貨の最高値「11年後」に|機関投資家がポイント:CARDANO創設者

カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の産みの親として知られるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、2017年に記録した仮想通貨の最高値を更新するまでには「11年」ほどかかる可能性があると語っています。同氏は暗号資産の成長は「Amazon(アマゾン)」の成長に類似している語っており、今後は「機関投資家の参入」が重要であると説明しています。

Amazonと仮想通貨の「類似点」

Charles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、仮想通貨・ブロックチェーンメディア「Cointelegraph(コインテレグラフ)」とのインタビューの中で、仮想通貨市場の成長とAmazon(アマゾン)を比較し『ビットコイン(BTC)が2017年末に記録した最高値まで回復するには11年かかるだろう』との予想を語りました。

Amazonの株価はインターネットバブルで大幅に上昇しており、2000年12月には113ドル(約12,400円)を記録しています。しかしその後はバブルの崩壊と共に下落し、2001年10月には5ドル51セント(約600円)まで下落しました。

1998年〜2011年 Amazonの株価推移

ホスキンソン氏はインターネットバブル時代のアマゾンがバブル時に記録した最高値を更新するまでには「11年〜12年」ほどの期間がかかったことをあげており、Amazonはその期間に”非常に成熟した、より現実的な企業”になったと説明し、仮想通貨業界もアマゾンと同様の成長を辿る可能性があると語っています。

仮想通貨業界が2017年の状態に戻るまでには11年かかるかもしれませんが、その時には全く異なるエコシステムになっているでしょう。おそらくその時には何百万、いや何億人ものユーザーが存在し、おばあちゃんでも使用することができるような使いやすい一般向けの製品が数多く提供されていると思います。

・誰かが亡くなってしまった時に秘密鍵をどのようにして入手するか、
・税金はどのような方法で処理するのか、
といった、たくさんの難しい問題に対する対応策が考え出され、全てが統制されることになるでしょう。

機関投資家は市場に「安定」をもたらす

ホスキンソン氏は仮想通貨業界の成長のためのもう一つの重要なポイントとして「機関投資家」の存在をあげています。同氏は、ウォール・ストリートの機関投資家は新しい資産に投資する機会を待っているため『仮想通貨の開発者たちはより多くの採用を得るための”合理的なロードマップ”を提示しなければならない』と説明しています

またホスキンソン氏は、機関投資家の参入は多くの資金流入に繋がるだけでなく「より厳しく規制された市場」を仮想通貨業界にもたらすことができるため、極端なボラティリティ(価格の変動幅)の心配も必要なくなると説明しています。

機関投資家は非常に好みがはっきりしています。彼らは非常に知的な投資家ですが、洗練されたトレード戦略やツールを備えたエコシステムを求めており、デリバティブ(金融派生商品)やオプション取引、空売りなどを必要としています。これらを提供することができれば、もはや激しいボラティリティを見ることはなくなるでしょう。

ホスキンソン氏は以前から機関投資家の重要性を語っており、昨年6月には「現在の規制上の問題が解決されたときには、ウォールストリートの数十兆ドル(数千兆円)もの資本が投入されるだろう」とも語っていました。

機関投資家の参入につながるとして期待が高まっている米国の「ビットコインETF」や「ビットコイン先物取引」などのサービスは依然として延期が続いていますが、BakktNASDAQはサービス開始に向けて「信頼できるサービス」を提供するための基盤を確実に整えてきています。仮想通貨市場では現在も価格の低迷が続いていますが、市場回復に向かうための基盤は確実に整ってきていると言えるでしょう。