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国際決済銀行:Libraなど大手IT企業の「金融進出に警鐘」急速な市場支配などを懸念


独自の仮想通貨を発行するなどといった、新しい金融サービスを提供する大手IT企業が増加してきていることによって、世界各国の中央銀行や政府機関の緊張感は高まってきています。国際決済銀行(BIS)は、2019年6月24日にFacebook(フェイスブック)などが新しい金融サービスを提供することによって、国際的な様々な分野に”潜在的な脅威”をもたらす可能性があると警告するレポートを公表しました。

こちらから読む:Facebookの”独自通貨”発表で議論続く「仮想通貨」関連ニュース

大手IT企業の金融サービスが「潜在的な脅威」に?

世界各国の中央銀行が加盟している組織である「国際決済銀行(BIS)」は2019年6月24日、
Facebook(フェイスブック)
Amazon(アマゾン)
Alibaba(アリババ)
などの超大手IT企業が国際的な金融サービスを提供することによって「急速に支配的地位を確立し、競争・財政の安定・社会福祉に潜在的な脅威をもたらす可能性がある」と警鐘を鳴らすレポートを公開しました。

中央銀行の中央銀行にあたるBISは、世界中の規制当局は「eコマースサイト」や「ソーシャルネットワーク」などのサービスを提供している大手企業によってもたらされる大規模な変化に対処するために、規則を見直す必要があるかもしれないと説明しています。

先週、Facebookが仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」の詳細を発表したことによって、このような大手企業のサービスが既存の金融システムに与える影響には大きな注目が集まっています。Libraに対する懸念をは特に多く、世界各国の中央銀行や政府関係者だけにとどまらず、仮想通貨業界の著名人たちも「実質的に中央集権化してしまう可能性がある」ということを警告しています。

国際的な協力が「必要不可欠」

国際決済銀行(BIS)はレポートの中で、大手IT企業がこれまでに培って来た豊富なデータをもとにして「決済・資金管理・保険・融資」などの様々な分野に進出して来ていると指摘しており、既存のサービスのユーザーが非常に多いため「金融界を急速に変化させるかもしれない」としています。

大手IT企業がこれらの分野のサービスを提供した場合、銀行口座を有していない人々に基本的な金融サービスを提供したり、新しい機会を与えたりすることができる可能性がありますが、その一方では従来の規制枠組みでは対応できない問題が発生する可能性があるとされています。

仮に現時点でも既に膨大な顧客データを所有している大手企業が市場を支配した場合には、データの悪用などで「経済や福祉に悪影響を及ぼす」可能性があるとも考えられるため、金融規制だけでなく競争政策やデータ保護などの面でも対策を取り「政策面で”より包括的な手法”を確立すべきだ」と説明されています。

BISは、このような対策を取るために国内当局と国際当局が国境を越えて協力していくことが「非常に重要である」と強調しています。

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