メッセージアプリ大手「Telegram(テレグラム)」が、2019年9月1日にテレグラム・オープン・ネットワーク(Telegram Open Network/TON)ブロックチェーンの公開テストを開始する予定であることがロシアのニュースサイト「Vedomosti」の報道で明らかになりました。
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ノードの説明や複数のテストを実施
Telegram(テレグラム)が主導するテレグラム・オープン・ネットワーク(Telegram Open Network/TON)は、決済・ファイル保存・検閲を回避できるネット閲覧などを可能にする「分散型検閲耐性ネットワーク」を目指すブロックチェーンプロジェクトであり、3億人以上に利用されているテレグラムのサービスを拡充することができると期待されています。
ロシアのニュースサイト「Vedomosti」が報じた内容によると、非公開テストに参加する企業の関係者は「TONの公開テストが2019年9月1日から開始される予定だ」と話したとされています。
このテストでは、TONのネットワークに参加するコンピューター(ノード)や、ノードを立てる方法についての説明が行われる他、TONのコンセンサスメカニズムやシャーディング機能(*1)のテストも行われると報告されています。
(*1)シャーディング:ブロックチェーンの取引処理を分割してスケーラビリティ問題を解決する技術
Solidityの「コンパイラツール」も開発中
仮想通貨メディア「Coindesk」は、TON関連の製品やサービスを開発している「TON Labs」が、イーサリアム(ETH)の分散型アプリケーション(DApps)にも対応し、イーサリアムを扱う開発者がコードをTONに移行する際に役立てることができる「Solidityのコンパイラツール」の開発に取り組んでいるとも報告しています。
TONは、ビットコインやイーサリアムに次ぐ”次世代ブロックチェーン”とも言われているため、今後はさらにTONやTelegramへの注目が集まっていくことになると予想されます。
また先日27日に「New York Times」が報じた内容では、TONブロックチェーンのネイティブトークンである「Gram(グラム)」が今後2ヶ月以内に公開される予定であることも明らかにされています。