日本銀行が複数ヶ国の中央銀行と共に「中央銀行デジタル通貨(CBDC)の共同研究グループ」を立ち上げたことについて、麻生 太郎(あそう たろう)財務相が『デジタル通貨を発行した場合の利便性だけでなく、国の通貨としての信用性をどう確保するかについても研究するべきだ』という認識を示したことがNHKの報道で明らかになりました。
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利便性だけでなく「信用性」についても研究を
日本銀行は先日21日に、合計7行の中央銀行と協力して「中央銀行デジタル通貨(CBDC)の活用可能性の評価に関する知見を共有するための研究グループを設立した」と発表しました。
2020年1月24日に開かれた記者会見でこの件について質問を受けた麻生 太郎(あそう たろう)財務相は『現時点でデジタル通貨を発行する計画はない』と説明した上で、『いま使われているお金は送金に手間がかかるとか手数料が高すぎるという話があるのに比べて、デジタル通貨は便利になるとか簡単になるということが背景にあると思う』と語ったと報告されています。
中央銀行デジタル通貨は「送金コストを削減できること」や「スマートフォンだけで簡単に支払いを完了することができること」などに加え、「紙幣や硬貨を発行する際の材料コストを減らすことができること」などといった様々なメリットがあると期待されています。
しかし麻生財務相は『”信用性”というものを色々と考えなければならない。仮に中央銀行がデジタル通貨を発行するとなれば、”信用通貨”でなければ具合が悪い』と述べており、「利用者にとっての利便性だけでなく、国の通貨としての信用性をどう確保するかについても十分考えながら研究するべきだ」との認識を示したと報告されています。
ここ最近では、デジタル通貨に関するニュースが相次いで報告されているため、一部では「デジタル通貨発行」を期待する意見も出ていますが、現時点では「CBDC発行に伴う様々な問題」を懸念する意見が多く出ているため、今後はこのような課題についての研究や議論が進められていくことになると予想されます。