ロシア警察が「職場の電力ネットワークを不正利用して仮想通貨のマイニング(採掘)を行っていた疑いがある」として同国の郵便局で過去に支店長を務めていた人物を逮捕したことが地元メディア「RNS」の報道で明らかになりました。
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仮想通貨マイニングに「職場の電力」を悪用
ロシアのメディア「RNS」の報道によると、ロシアの捜査当局は同国の国有企業である「JSC Russian Post(ロシア郵便)」で過去に支店長を務めていた人物を”仮想通貨を不正にマイニングしていた容疑”で逮捕したと伝えられています。
この元郵便局長は、ロシア南部の町ミネラーリヌィエ・ヴォードィにあるオフィスの電力ネットワークに”仮想通貨をマイニングするためのコンピューター機器”を接続し、約6ヶ月間に渡って仮想通貨を違法にマイニングしていた疑いがあるとされています。
仮想通貨のマイニングには大量の電力が必要となるため、今回のケースでは”約半年間のマイニングによって3万ルーブル(約46,000円)以上の電力被害が出た”とされており、この元郵便局長は「職権濫用」の罪で起訴されたと報告されています。なお、この捜査はまだ進行中であり現在は”証拠品の収集段階”にあるため、拘束された人物の身元などは公開されていないとのことです。
仮想通貨の種類にはよるもののビットコイン(BTC)などのマイニングでは大量の電力が必要となるため、過去にも職場などの電力を無断使用して仮想通貨をマイニングしていた人物が逮捕された事例が多数報告されています。
ロシアでは今年3月にも「電力を盗み出すための違法な接続機器などを導入して仮想通貨マイニングを行い、毎月約1,500万ルーブル(約2,000万円)相当の電力を盗んでいた」として容疑者を9人が共犯者とともに拘束されたことが報告されており、2018年には中国の中学校校長が「学校内で仮想通貨をマイニングしていた」として逮捕されたことも報告されています。