中国の大手ビットコインマイニング事業者である「BIT Mining」は2021年6月21日に、同社が中国・四川省で稼働させていた320台のマイニングマシンをカザフスタンに移動させたことを発表しました。中国政府が仮想通貨マイニングへの規制を強化したことを受けて、中国のマイニング事業者は他の地域への移動を検討しています。
四川省のマイニングマシンを「カザフスタン」に移動
「BTC.com」などの大手マイニングプールを所有している中国の大手ビットコインマイニング事業者「BIT Mining」は2021年6月21日に、同社が中国・四川省で稼働していた320台のマイニングマシンをカザフスタンに移動させたことを発表しました。
BIT Miningは中国・四川省のエネルギー規制当局から『データセンターへの電力供給が停止される』という通知を受けた後に、2021年5月時点でグループ全体の売上高の3%を占めていた四川省のデータセンターの業務を停止していたため、「四川省のマイニングマシンをカザフスタンに移す」という対応を取っています。
なお、今回移動されたマイニングマシンの理論上の合計ハッシュレートは「最大18.2PH/s」と見積もられており、これらのマイニングマシンは2021年6月27日までに展開・運用される予定だと報告されています。
今後も「段階的なマイニングマシンの移動」を予定
今回のマイニングマシン移動は「第1回目の移動」とのことで、今後は2021年7月1日までに合計2,600台のマイニングマシンを2回に分けてカザフスタンへと移動する予定だと報告されています。なお、6月中の移動が予定されているマイニングマシンの理論上の合計ハッシュレートは「最大102.3PH/s」と見積もられています。
更に同社は今回の発表の中で『海外展開戦略に基づいて、残りのマイニングマシンを今後数四半期にわたって海外のデータセンターに出荷する予定』とも報告されているため、今後も段階的にマイニングマシンが他国へと移動されることになると予想されます。
中国政府が仮想通貨マイニングへの規制を強化したことを受けて、中国を拠点としていたマイニング事業者は「他の地域への移動」を検討しているため、今後はそのほかの企業でも同様の対応がとられていくことになると予想されます。