ロシアは仮想通貨マイニング能力のランキングでカザフスタンを抜き、世界第2位に位置付けられていると報告されています。ロシアは過去数年間に渡って仮想通貨マイニングに関連する電力量のランキングで世界第3位に位置していたものの、2023年1月〜3月のデータでは1ギガワットを記録して初めて世界第2位になったとされています。
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ロシアがカザフスタンを抜いて世界第2位に
仮想通貨マイニングの世界では、規制や電力問題などの影響でマイニング量のランキングが頻繁に変化していますが、2023年3月末時点のデータでは、ロシアがカザフスタンを抜いて仮想通貨マイニングに関連する電力量のランキングで”世界第2位”にランクインしていると報告されています。
ロシアのメディアである「Kommersant」の報告によると、ロシアは過去数年間に渡って仮想通貨マイニングに関連する電力量のランキングで世界第3位に位置していたものの、2023年1月〜3月のデータでは1ギガワットを記録して初めて世界第2位になったとされています。
このランキングで現在1位にあるのは3〜4ギガワットのパワーを有する米国で、上位にランクインする国としては以下のような国が挙げられています。
- アメリカ(3〜4 GW)
- ロシア(1 GW)
- 湾岸諸国(700 MW)
- カナダ(400 MW)
- マレーシア(300 MW)
- アルゼンチン(135 MW)
- アイスランド(120 MW)
- パラグアイ(100–125 MW)
- カザフスタン(100 MW)
- アイルランド(90 MW)
カザフスタンのマイニング活動減少が原因?
ロシアが上位に浮上した理由としては「カザフスタンでのマイニング活動が2022年に減少したこと」が挙げられており、カザフスタンでマイニングセンターの取り締まりや閉鎖が行われていることが原因になっていると見られています。
米国は現在も1位となっているものの、アメリカ市場では「電気代の上昇・マイニングの収益性低下・税制上の優遇措置廃止」などによって発展の速度が減速してきているとのことで、『マイニング機器の大部分は米国のマイナーがクレジットで購入したものであり、レバレッジが過剰な企業の多くは倒産の過程にあるか、すでに倒産している』との説明もなされています。
仮想通貨マイニング業界は年々変化してきており、ビットコインマイニングで大きな力を持っていた中国では2021年5月にマイニング禁止令が出されたことによって大手マイナーが撤退、今回のランキングで中国は10位以下となっています。
なお、昨年12月には東京電力などの3社が、仮想通貨マイニングにも活用可能な「分散型データセンター」を日本各地に展開する計画を発表しており、今年3月にはジャック・ドーシー氏が率いる決済サービス企業「Block」がビットコインマイニングのイノベーションを解き放つことを目的とした「マイニング開発キット(MDK)」の構築を検討していることを発表しています。