日本の金融庁・財務省が主導して開発を進めている「仮想通貨版SWIFT」が、2020年に具体策をまとめ、数年以内に稼働されることが日経新聞の報道で明らかになりました。
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金融庁と財務省が主導している「仮想通貨版SWIFT」は、仮想通貨を用いたマネーロンダリング(資金洗浄)などに対処するためのものであり、各国政府が参加する国際組織が送金時の個人情報を共有できるシステムとなっています。
このシステムの開発は、G7諸国やオーストラリア・シンガポールなど約15カ国が中心となって進めることになっており、金融庁と財務省も積極的に関わっていく方針だと伝えられています。
SWIFT(国際銀行間通信協会)は、これまで金融機関同士が国際送金を行う際に使用していた通信システムであり、仮想通貨版SWIFTは国内外の仮想通貨取引所間で仮想通貨をやりとりする際に、ユーザーの口座番号や住所などの情報を共有することによって、資金洗浄など不正行為に対処することを目的としています。
仮想通貨全体の時価総額は記事執筆時点で約32兆円となっており、主要な資産クラスとなっていますが、依然としてハッキングなどの事件は続いており、盗まれた資金の多くは資金洗浄によって追跡困難な状態となっています。
仮想通貨版SWIFTが稼働して世界中の取引所で個人情報を共有することができるようになれば、このような問題を減らすことができると予想されます。しかしその一方では、このようなシステムの導入が義務化され仮想通貨版SWIFTに加盟しない取引所への送金が制限されるようになれば、仮想通貨の特徴である「非中央集権」や「個人間の直接送金」などの利点が存分に発揮できない状態になる可能性もあると指摘されています。
現時点では詳しい情報は明らかにされていないものの、その内容によっては仮想通貨業界にも大きな影響を与える可能性があるため、今後の新しい発表には注目が集まります。
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