Ripple(リップル)社のCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏は、サンフランシスコで開催された「SWELL 2018」の中で、リップル社がより良い社会を構築するために事業に取り組んでいることを説明しつつ、仮想通貨投資における問題点などについての考えを語り、同社が保有している「600億XRP」を今後もエコシステム全体の発展のために投資していくと述べています。
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Ripple社は「健全なXRPエコシステム」を望む
Ripple社が主催している国際カンファレンス「SWELL 2018」の中で、海外メディア「cheddar」からのインタビューに応じたブラッド・ガーリングハウス氏は、同社がXRPのエコシステム(*1)が健全であることを望んでいるということについて語っています。
(*1)エコシステム:ビジネスを取り巻く環境全体を指す言葉
「SWELL 2018」の開催が決定した後にXRPの価格は急激に上昇していることについて、『このような値動きがRipple社にどのような影響を与えるか?』という質問を受けたガーリングハウス氏は、以下のように答えています。
私たちは保有している多くの「XRP」エコシステム全体が健全であることを望んでいます。価格が気にならないと言えば嘘になりますが、投機的な目的での短期取引は私たちが望んでいるものではありません。
Ripple社はXRPを大量に保有していることについて”中央集権的”だという指摘を以前から受けていますが、ガーリングハウス氏はこのことについても改めて説明しており、「Ripple Labs」が仮想通貨XRPを作成したわけではないということを強調しています。
同氏は『XRP元帳は”Ripple Labs”として知られている会社が創設される前に作成された』と説明した上で『Ripple社が設立当初に贈り物として800億ものXRPを受け取ったものの、現在では600億XRPしか残っていない』と述べており、今後もそれらのXRPをエコシステム全体に投資していくと説明しています。
Ripple社は以前から”地方分権化”に取り組んでおり、同社の最高技術責任者(CTO)であるDavid Schwartz(デイビッド・シュワルツ)氏も以前に「XRPは完全に分権化された仮想通貨だ」と述べています。
シュワルツ氏が語った内容はこちら
仮想通貨は「社会問題を解決できるか」が重要
仮想通貨を活用した事業に取り組んでいく上で、その技術を活用して”いかに社会に貢献できるか”に重点を置いているガーリングハウス氏は『推測だけの仮想通貨投資は現代社会の問題を何も解決しない』と指摘しており『そのような投資方法は危険な賭けだ』と述べています。
投機的な目的のみでの仮想通貨投資の問題点を指摘している同氏は『どのようなデジタル資産であっても、顧客にとって本当に重要な問題を解決することができれば、より健全な生態系を作り出すことができる』と語っています。
また「SWELL 2018」に登壇したアメリカ元大統領のBill Clinton(ビル・クリントン)氏も同様に『ブロックチェーンの技術は非常に素晴らしい』と述べており、国際間送金の利点に賞賛を送った上で、聴衆に対して投機的な理由などで市場を乱すことのないように忠告しています。
Ripple社は、今回のカンファレンスの中で「仮想通貨XRP」を実際に社会貢献のために使用できる「xRapid」を商用化したことも正式に発表しており、社会問題の支援プログラムなども開始しています。
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リップル(Ripple/XRP)の価格|2018年10月3日
リップル(Ripple/XRP)の価格は「SWELL 2018」の開催に合わせて約66円まで上昇したものの、その後はやや下落しており、2018年10月3日の時点では1XRP=60円前後で取引されています。