ベネズエラ最大の百貨店である「Traki(トラーキ)」は最近、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ライトコイン(Litecoin/LTC)などを始めとする合計5種類の暗号通貨による支払いを受け入れ始めました。歴史的なインフレに悩まされている同国では、仮想通貨決済の対応店舗が徐々に増加しています。
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ベネズエラ国内に「49店舗」大型デパート|Traki
Traki(トラーキ)は「南米諸国のWallmart(ウォルマート)」とも呼ばれるベネズエラ最大の百貨店であり、同国内に合計49店舗を展開しています。
この大型デパートは、衣服、食料、アクセサリー、スポーツ用品、家庭用品、家具などの多くの人々が日常的に利用する幅広い商品を取り扱っているため店舗の利用者も非常に多く、様々な商品が安値で購入できることなどでも人気があると伝えられています。
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Trakiはこれまで、法定通貨とクレジットカードでの支払いにのみ対応していましたが現在は、
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・イーサリアム(Ethereum/ETH)
・ライトコイン(Litecoin/LTC)
・ダッシュ(DASH)
・ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)
での支払いにも対応しており、デパートの利用者からも喜びの声が上がっています。
仮想通貨「実用化」に大きく前進
ベネズエラでは現在、歴史的なインフレ問題が発生しているため、多くの国民がビットコインなどの仮想通貨に資産を交換しています。これによってベネズエラは仮想通貨の保有者数が非常に多いことでも知られており、仮想通貨決済を導入する店舗も増加してきています。
報道によると、同国で仮想通貨決済を導入する店舗は毎月200店舗ほど増加していると伝えられていますが、日常的に使用する商品を購入できる店舗は限られていたとも言われています。そのため、同国内でも特に規模が大きい「Traki」で仮想通貨が利用できるようなったことは、現地の人々にとって重要なニュースとなっています。
掲示板サイトReddit(レディット)を使用している一人のユーザーは、寄付を受けたビットコインを使用して260ドル(約30,000円)相当の学校用品と衣類を合計884品購入することができたと報告しています。このお金はRedditのコミュニティによって寄付されたものだと伝えられており、購入された商品は同国の子供たちに届けると伝えられています。
ベネズエラでは仮想通貨を保有している人は多いものの、ほとんどの人々は仮想通貨を「価値の保存手段」として利用していると伝えられていました。しかし今回ベネズエラ最大の百貨店が仮想通貨決済を導入したことによって、今後はより本格的に仮想通貨の実用化が進むことが期待されています。
日本「キャッシュレス化」の現状
仮想通貨はこの数年間で非常に多くの人々に知られる存在となっており、実際に保有している人も増えてきました。しかしその一方では仮想通貨市場全体の下落傾向が続いており、このような現状に対して専門家の人々は「仮想通貨を実際に利用できる環境」を構築して、実用性を高めることが重要だと語っています。
Trakiのような大型百貨店が仮想通貨決済を導入すれば、実生活でも利用の幅は大きく広がることになると期待されます。日本でも昨年8月〜10月末にかけて大型ショッピングモールである「新宿マルイ アネックス」がビットコイン決済の試験導入を行なっています。
最近では、タクシー事業を展開する「日の丸リムジン社」や中古車販売店「カーチス」などが仮想通貨決済の試験導入を行なっており、個人経営以外でも仮想通貨を取り入れる動きが見られています。本格的に仮想通貨決済を導入している大型店舗はまだ限られていますが、日本の「キャッシュレス化」に向けた取り組みは着実に進んでいるため、仮想通貨決済に関してもこれから導入が進んでいくことになるとも考えられます。
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